【レポート】e-Sportsイベント「RAGE VOL.1」開催! 世界レベルの戦いと熱気にあふれた会場の様子をレポート!

会場風景

 e-Sportsイベント「RAGE」の記念すべき第1回「RAGE vol.1 ~Vainglory Japan Cup」が1月23日(土)、東京都のベルサール秋葉原にて開催された。
 このイベントは、年間を通じて複数ジャンルのゲーム大会を開催し、最強王者を決定するというe-Sportsイベント。第1回大会のタイトルには『Vainglory』が取り上げられJapan Cupの決勝大会が行なわれた。

『Vainglory』とは世界中に多くのファンを持つAndroid/iOS用のゲームアプリで、3人1組のチームを組んでオンライン対戦が楽しめる。各プレイヤーが1人のキャラクターを操作し、チームで協力して相手の本拠地を破壊すれば勝利、とルールはシンプルだが、キャラクターの固有スキルや戦場に仕掛けられた様々なギミックが絡み合うことで、無限ともいえる奥深い戦術が味わえるのが人気の秘密だ。

ゲーム画面
▲世界大会も開かれている人気MOBA『Vainglory』。その駆け引きや戦術の奥深さにハマる人が続出!

 今大会の賞金総額はなんと200万円! 優勝者には賞金100万円の他、副賞として『Vainglory』の開発元であるSuper Evil Megacorp(以下、SEMC)のアメリカ本社ツアーや『Vainglory』国際プレミアムリーグ[VIPL]の出場権が送られるなど、賞品も驚きの豪華さ。
 当日は、この日本一の座を目指して、約60チームが参加する予選大会を勝ち抜いた4チームが登場。世界大会への出場経験を持つチームや『Vainglory』内で名を知らないものはいない有名巨大ギルドのメンバーなど、日本最強を決めるのにふさわしい顔ぶれとなった。ここでは当日大会の様子をレポートしよう。

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▲会場に用意された先着100名の席にはぎっしりの観戦者。ハイレベルな戦いに惜しみない声援を送っていた。
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▲イベントを多いに盛り上げてくれた司会陣。左から、折井あゆみさん(MC)、StanSmith氏(実況解説)、Mokson氏(実況解説)、ハリー杉山氏(MC)。

◆準決勝第1試合 ILLMATIC vs. Team GL

 準決勝第1試合は「ILLMATIC」と「Team GL(以下、GL)」の対戦。今回の大会は準決勝、決勝ともに3試合制で2試合を先取したほうが勝利だ。
 1戦目は、終盤までお互いほぼ五分の状態で進行するが、クラーケンを巡っての戦いでILLMATICが仕掛けた奇襲攻撃をGLが返り討ち。その流れで相手本拠地へなだれ込んで1戦目を勝利すると、続く2戦目もそのままの勢いで連勝。集団戦の強さをみせつけたGLがストレートで決勝進出を決めた。

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▲選手紹介のムービーは必見。ネタ満載のアオリムービーに会場からも爆笑が。
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▲試合の方は大舞台にも関わらず力を発揮したGLが圧倒。

・準決勝第1試合を動画で見る
https://www.openrec.tv/movie/keIPkeIuVrA

◆準決勝第2試合 PotentiaL vs. Divine Brothers

 第2試合は「PotentiaL」と「Divine Brothers(以下、DB)」の一戦。立ち上がりの1戦目に快勝したPotentiaLだったが、持ち味である強気なプレイを思い出したDBが2戦目と3戦目を獲って逆転。数々の大会で優秀な成績をおさめ優勝候補筆頭といわれていたDBが決勝へとコマを進めた。

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▲試合中の選手は、実況や解説が聞こえないようにヘッドフォンをつけてプレイしていた。
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▲本来の実力を発揮したDBが力を見せつけて逆転勝利。

・準決勝第2試合を動画で見る
https://www.openrec.tv/movie/eMmT942IGTb

◆イベントを華やかに盛り上げたコスプレイヤーたちも登場!

 対戦の合間に『Vainglory』のキャラクターに扮したコスプレイヤーたちがステージに登場。そのクオリティの高さに会場からは歓声が上がっていた。

コシュカ
▲コシュカのコスプレに扮した成賀くるみさん。
タカ
▲はるこんさんはタカのコスプレで登場。
セレス
▲セレスで登場したコスプレイヤー渚さん。

◆決勝戦 Team GL vs. Divine Brothers

 決勝戦はGL対DBという顔合わせ。不意撃ちにも対応できる集団戦が得意なGLと序盤の隙を突くような早い試合展開を得意とするDB、まさに日本のトップクラスのチーム同士の対戦となり、会場の熱気もおさまることを知らない盛り上がり。一瞬も目も離せない試合が始まった。

・1戦目

 DBがゲーム開始直後からジャングルをおさえて1st killを奪うと、数の優位をうまく使ってタレットを強襲。早い展開で2箇所のタレットを破壊し、優位な展開に持ち込むことに成功。そのまま勢いを殺さずGL陣地に攻め込み、残タレット1本まで早々に追い込んだ。
 これで1戦目はDBが獲ると会場の誰もが思ったが、ここからGLの猛反撃が始まる。試合を決めようとGLメンバーが固まっているところにウラから奇襲攻撃をかけたDBを、GLがまさかのACE(相手チームを全滅)で返り討ち。それで勢いのついたGLが復活してきたDBチームを連続ACEで撃破。
 ひるんだDB陣営にクラーケンとともに突撃し、本拠地に致命的なダメージを与えることに成功。その流れで押し切り、1戦目はGLが逆転勝利をおさめた。

決勝01
▲決勝を戦う2チームの面々。これで日本一が決まる!

・2戦目

 1戦目を獲って勢いにのったGLは、そのまま試合を決めてしまおうと、DBのお株を奪うような速攻で1本目のタレットを破壊。もう流れは止まらないと思われたが、ここでDBが意地をみせる。
 GLの流れに付き合ってはいけないと、細かくKillをとって戦力差を詰めていく作戦にシフト。無理をしないで確実な試合展開で焦るGLメンバーを各個撃破。攻め込まれていても戦力差で勝っていると確信したところで攻勢に転じ、GLの本拠地を破壊することに成功する。これで1対1のイーブンとなり、勝負の行方は最終戦までもつれ込んだ。

決勝02
▲本拠地周辺での熱い攻防。細かい操作にプレイヤーの実力が伺える。

・3戦目

 3戦目はブラインドピックでの戦い。遠距離攻撃が強力なケストレルをお互いにピックして、にらみ合いながらの激しいけん制の打ち合いで緊張感あふれる序盤戦となった。GLが1st Killを獲ると、DBがACEで返すと一進一退の攻防が繰り広げられたが、集団戦が多くなってくるゲーム中盤からGLがジリジリと押す展開に。その流れのまま、かたい連携と守りで集団戦を有利に進めたGLが押し切って勝利。
 「DBは憧れだった。そこに勝って優勝できたのが嬉しい」と念願の初優勝を果たした。

決勝04
▲両チームともにケストレルの遠距離攻撃が画面を駆け巡る。ひとつのミスが命取りに。
決勝05
▲優勝が決まった瞬間。控えめながらもほっとした表情のGLメンバー。

・決勝戦を動画で見る
https://www.openrec.tv/movie/evH6KrVYHrT

◆韓国から世界最強チームが来日! 日本ドリームチームとのエキシビジョンマッチが実現!

 優勝が決まったのもつかの間、会場に響き渡るハングル語でのお祝いメッセージ。なんと、この日のために初代世界チャンピオンである「Invincible Armada(以下、IA)」のメンバーが韓国から来日。決勝大会に出場した日本メンバーから選りすぐったドリームチームとのエキシビジョンマッチが開催されるというシークレットイベントが開かれた。
 勝負はドリームチームの勝利となったが、世界一のチームのプレイを間近で見られる機会とあって、会場からも大きな歓声が上がり、両チームに惜しみない賞賛の拍手が送られた。

エキシビジョン01
▲世界大会の優勝チームIAの面々。現在の最強チームであることは間違いない。
エキシビジョン02
▲druid選手の軽やかなステップに会場からは感嘆の声が。

 今回のイベントはこれでエンディングを迎えたが、最後にサプライズ。2016年春にRAGE VOL.2の開催が予定されていることが発表された。日本のe-Sports業界はまだまだ小さく、一般的には知られていないが、RAGEが定期的に開催されることで日本のe-Sports界を牽引していくイベントになっていくことに期待したい。
 最後にRAGE開催の中心となったCyberZの大友取締役と、SEMCアジア太平洋ジェネラル・マネージャー ユン・テウォン氏のコメントを紹介しよう。

【大友取締役コメント】
 今回のようなe-Sportsのイベントで『Vainglory』のようなドラマチックな展開が楽しめる試合をみせ続けることで、日本にもスター選手が生まれ、新しい娯楽として広めていけるようになる。日本のNo.1e-SportsとしてRAGEを育てていきたい。

【ユン・テウォン氏コメント】
 韓国で盛んなe-Sportsですが、国や地域に違いがなく楽しめるコンテンツであることは間違いない。今回のイベントでスターが生まれ、良いスタートを切れたと思うので、続けて開催することで業界を牽引するような新しいスターを育てていければいいと思う。

集合写真