コーエーテクモHD、コラボやIP許諾等のロイヤリティ収入による利益率増を受けて営業利益56億円。平成30年3月期第3四半期決算。

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テクモ創業50周年記念プロジェクト「VRセンス」が稼働開始。エンタテインメント事業ではゲーム登録者増や海外販売等により増収増益を達成。

株式会社コーエーテクモホールディングス(以下、コーエーテクモHD)は、平成30年3月期第3四半期決算を、1月29日(月)に発表。連結業績は、売上高240億3000万円(前年同期比0.7%減)、営業利益56億8800万円(同62.5%増)、経常利益114億500万円(同43.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益82億6100万円(同38.0%増)となった。

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経営成績に関する説明

コーエーテクモHDでは、経営方針の「IPの創造と展開」のもと、各種施策に取り組んでいるとのこと。

11月に開催された「PlayStation Awards 2017」において『仁王』が「Gold Prize」と「ユーザーズチョイス賞」を受賞し、高く評価された。本編にダウンロードコンテンツ三部作を収録した『仁王 Complete Edition(PS4、Steam用)』を発売し、引き続きワールドワイドで販売拡大を図っている。

さらに、テクモ創業50周年プロジェクトとなる多機能VR筐体「VRセンス」が、2017年12月に各地のアミューズメント施設で稼働を開始。

上記の結果、当第3四半期業績は、売上高240億3000万円(前年同四半期比0.7%減)、営業利益56億8800万円(同62.5%増)、経常利益114億500万円(同43.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益82億6100万円(同38.0%増)となった。

コラボレーションやIP許諾等のロイヤリティ収入が増加し、利益率が向上。それにより、営業利益、経常利益、四半期純利益において、第3四半期連結累計期間として経営統合以来、最高益を更新したと発表。

セグメント毎の業績は、以下。

エンタテインメント事業
「シブサワ・コウ」ブランドでは、シリーズ15作目となる最新作『信長の野望・大志(PC、PS4、Nintendo Switch、Steam用)』を11月に発売。本作は、iOS版も2018年1月にリリースし、最新の家庭用ゲームがスマートフォンにも同時展開という、コーエーテクモHDにとって初めてのチャレンジ。また、コーエーテクモHDがIPを許諾し、8月から中国にてサービス中のスマートフォンゲーム『三國志2017』が、11月に、台湾、香港、マカオのアジア3地域でも配信が開始し、登録者数は300万人を突破した。

「ω-Force」ブランドでは、Nintendo Switch向けに「無双」シリーズから『真・三國無双7 Empires』、『戦国無双 ~真田丸~』、『無双OROCHI2 Ultimate』の3タイトルを発売し、ラインナップを拡充。

「Team NINJA」ブランドでは、任天堂株式会社の「ファイアーエムブレム」と、コーエーテクモHDの「無双」シリーズとのコラボタイトル『ファイアーエムブレム無双』を10月に海外で発売。バカンスゲーム『DEAD OR ALIVE Xtreme Venus Vacation』をゲームプラットフォーム「DMM GAMES」でサービスを開始し、同ランキングで1位を獲得し、好調な立ち上がりとなった。スマートフォンゲームに関しては、株式会社スクウェア・エニックスとの共同開発『DISSIDIA FINAL FANTASY OPERA OMNIA』が引き続き収益に貢献した。

「ガスト」ブランドに関しては、12月に『リディー&スールのアトリエ ~不思議な絵画の錬金術士~(PS4、PS Vita、Nintendo Switch用)』を国内向けに、『よるのないくに2 ~新月の花嫁~(PS4、Steam用)』を欧米・アジア向けに発売。

「ルビーパーティー」ブランドは、『金色のコルダ2 ff(PS Vita用)』を発売。イベント事業に関しては、「ネオロマンス・フェスタ 遙か“八葉”祭」や、立体映像表現を用いたバーチャルライブなど、3つのイベントを当第3四半期中に開催した。

新ブランド「midas(ミダス)」では、新規スマートフォンゲームを鋭意開発中とした。

以上の結果、売上高は212億6400万円、セグメント利益は49億1600万円となり、増収増益を達成した。

SP事業
当第3四半期では、『CR無双 OROCHI』他2タイトルがリリース。パチンコ・パチスロ機は、規則の改正による先行き不透明な状況もあり、受託案件の減少によって減収減益となったが、引き続き効率的な受託開発業務を推進していくとのこと。

以上の結果、売上高は7億3700万円、セグメント利益じゃ2億4600万円となった。

アミューズメント施設運営事業
既存店売上高は、プライズゲームを中心とした施策が奏功し前年同期を上回った。12月には「VRセンス」の稼働がスタートし、『超 真・三國無双』、『3 Majesty × X.I.P.DREAM☆LIVE』などのVRコンテンツが好評を博した。しかし、「VRセンス」の開発費が先行したことにより、セグメント損失が発生。

以上の結果、売上高は11億6600万円、セグメント損失は2億2700万円となった。

不動産事業
コーエーテクモHDグループが保有する賃貸用不動産が引き続き高い稼働率を維持。

以上の結果、売上高は5億8600万円、セグメント利益は2億6800万円となった。

その他事業
ベンチャーキャピタル事業において、出資先ファンドからの分配金収入が発生。

以上の結果、売上高は5億5200万円、セグメント利益は4億8300万円となった。

連結業績予想に関しては、平成29年4月27日に公表した内容から変更はないとのこと。

関連サイト

株式会社コーエーテクモホールディングス公式サイト
平成30年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)

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