バンダイナムコHD、「仮面ライダー」「ガンダム」などIP商品の好調が貢献し営業利益534.6億。平成30年3月期第3四半期決算。

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前年同期に及ばなかったものの定番IP商品が好調に推移。新たな取り組みとしてVR施設や機器開発を積極的に推進。

株式会社バンダイナムコホールディングス(以下、バンダイナムコHD)は、平成30年3月期第3四半期決算を2月9日(金)に発表した。当期連結経営成績は、売上高4831億8000万円(前年同期比5.2%増)、営業利益534億6200万円(同11.1%減)、経常利益547億3000万円(同9.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益408億7800万円(同12.1%減)となった。

バンナム決算

経営成績に関する説明

バンダイナムコHDグループは、平成27年4月にスタートした3ヵ年の中期計画を推進。「NEXT STAGE 挑戦・成長・進化」というビジョンのもと、中長期的な成長に向けて、IP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)を最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することでIP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」の強化に向け、新規IPの創出育成やターゲットの拡大、新たな事業の拡大などの施策を推進。海外においては、展開するIPや事業領域及びエリアの拡大に取り組んだと発表。

当第3四半期連結累計期間は、スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツが国内外で好調に推移。各事業の主力IP商品やサービスも好調に推移し、売上高は前年同期を上回ったと発表。

一方で、商品・サービスの発売タイミングや、プロダクトミックスの違いなどから利益面は前年同期に及ばなかったとのこと。

以上の結果、売上高4831億8000万円(前年同期比5.2%増)、営業利益534億6200万円(同11.1%減)、経常利益547億3000万円(同9.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益408億7800万円(同12.1%減)となった。

セグメント毎の業績は、以下。

トイホビー事業
国内において「仮面ライダー」シリーズや「スーパー戦隊」シリーズ、「ドラゴンボール」シリーズなどの定番IP商品の好調が継続。「機動戦士ガンダム」シリーズの商品がプラモデルを中心に安定的に推移。

また、大人層などに向けたターゲット拡大の取り組みを強化し、IPラインナップ拡充に取り組むなどといった、IP軸戦略強化に向けた施策を実施。

海外においては、アジア地域にて「機動戦士ガンダム」シリーズの商品や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気となった。

欧米地域は、「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が堅調に推移。しかし、トイホビー事業全体では商品のプロダクトミックスの違いなどにより前年同期の業績を下回った。

上記の結果、売上高は1643億7600万円(前年同期比0.8%減)、セグメント利益は132億8600万円(同13.5%減)となった。

ネットワークエンターテインメント事業
スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツにおいては、国内外で展開している『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』や『ワンピース トレジャークルーズ』、国内の「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルの好調が継続し収益に貢献。

家庭用ゲームでは、欧米地域を中心に新作タイトル『TEKKEN(鉄拳)7』が人気となったほか、既存タイトルのリピート販売が好調に推移した。

アミューズメントビジネスでは、アミューズメント施設の国内既存店が順調に推移し、新技術を融合した新たな取り組みとしてVR(Virtual Reality:仮想現実)を活用した機器開発や施設の出店を積極的に推進したとのこと。

事業全体では、前年同期は家庭用ゲームにおいてダウンロード販売比率の高い新作大型タイトルの発売があったこと、当第3四半期連結累計期間はVR施設を中心に積極的な出店を行ったことによりアミューズメントビジネスが費用先行となったため、利益面は前年同期の業績を下回った。

上記の結果、売上高は2853億2900万円(前年同期比9.4%増)、セグメント利益は338億3400万円(同5.7%減)となった。

映像音楽プロデュース事業
「機動戦士ガンダム」シリーズや「ラブライブ!」シリーズ、「ガールズ&パンツァー」シリーズなどの主力IPの既存作品及び新作に関連した映像や商品展開を実施。

「ラブライブ!」シリーズなどの作品に関連したライセンス収入などが収益に貢献したが、事業全体では主力商品の発売タイミングなどの違いにより、前年同期の業績を下回ったと発表。

上記の結果、売上高は378億7200万円(前年同期比7.6%減)、セグメント利益は90億7600万円(同23.9%減)となった。

その他
グループのトイホビー、ネットワークエンターテインメント、映像音楽プロデュースの各戦略ビジネスユニットへ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行っている会社から構成。これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。

上記の結果、売上高は202億3500万円(前年同期比0.1%増)、セグメント利益は8億2100万円(同32.0%減)となった。

合わせて、連結業績予想の修正を発表。

当第3四半期連結累計期間の実績と、各事業の直近の事業動向、ネットワークエンターテインメント事業における国内外のネットワークコンテンツが好調に推移していること等を踏まえ、精査を実施。その結果、通期の予想数値が、平成29年8月4日に公表した予想数値を上回る見込みになったとのこと。

連結業績予想の修正は以下。

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関連サイト

株式会社バンダイナムコホールディングス公式サイト
平成30年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
業績予想の修正に関するお知らせ

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