【レビュー】『ナイツ オブ ショット』往年の名作パズルとリアルタイムバトルが融合! 新感覚のシミュレーションRPG

 1990年代にヒットしたアーケードゲーム『パズルボブル』と言えば、ブロックを色々な角度でショットし、同じ色のブロックに当てて消していくパズルゲームの原点とも言えるタイトル。名前にピンとこなくても、少し触れば多くのかたが「これと似たようなゲーム遊んだことある!」となるだろう。

ナイツ オブ ショット

 この『パズルボブル』のようなパズルと、縦スクロールのバトルゲームを組み合わせたのが『ナイツ オブ ショット』。瞬時の判断や戦況の先読みが求められる戦略性、キャラクターの育成要素が加わり、新しい手触りのゲームに仕上がっている。

ブロック
▲さまざまな色のブロックを狙った位置に飛ばすという点は同じだが、本作ではブロックを消すのではなくバトルの勝利が目的となる。

◆敵、味方に効果的な色の組み合わせを狙ってショット!

「クエスト」では敵が画面上から下へ向かって徐々に侵攻してくるので、これを迎え撃とう。画面下部には強力なスキルを備えた「騎士」と、たくさんの「兵士」が控えており、敵、騎士、兵士はそれぞれ赤や緑、青などで色分けされている。敵に同じ色の味方をぶつけるとダメージが通りやすく、同じ色の味方同士が隣接すると戦力がアップするというルールをふまえ、有利な状況に持ち込めるように騎士、兵士を配置してきたい。

クエスト
▲クエストは森から始まり、関所や街道、港町など旅をするように続いていく。

 画面をタップすると射出方向を決めるガイドが現れたら角度を選び、指を離すと兵士がその方向に飛んでいく。敵と接触したら自動的に戦闘が始まるので、続けてどんどん兵士を戦場へ投入していこう。兵士は真っ直ぐに飛ぶほか、壁にぶつかると反射する。味方を越えてもっと奥まで飛ばしたい時など、状況に合わせて活用したいテクニックだ。

騎士
▲画面内に登場している騎士、兵士は自由な順番で飛ばせる。できるだけ同じ色が集まるように飛ばそう。

 敵もただ配置されているだけでなく、さまざまな陣形を組んで出現する。きっちり騎士や兵士を隣接させるためにはなかなかシビアな角度調整が必要となるので、焦らずじっくりと狙いたいところ。考えなしに打ち込んでいくと縦長につながりすぎたり、味方が邪魔して効果的にダメージを与えられなかったりすることもしばしば。プレイヤースキルがかなり重要となる。

大型の敵
▲ある程度クエストを進めると、大型の敵も登場。時間の経過で自分の色を変化させる難敵も現れる。

◆キュートな外見の騎士達を育てて戦闘を有利に進めよう

 戦闘に勝利すると「ソウル」というゲージが溜まっていき、これとゴールドを消費すると騎士をレベルアップできる。どのキャラクターに使うかは自由に選べるので、均等に上げるもよし、一部のキャラクターに愛情を注ぐもよし。特定のアイテムを集めると進化できる騎士もいるので、曜日限定クエストなどを回って回収してみるのもいいだろう。

レベルアップ
▲個人的には一気にレベルアップさせると気分がいいので、限界ギリギリまでソウルを溜めてしまう。

 騎士にはそれぞれ部隊の兵士数が決まっており、騎士と同じ色の兵士がいる場合もあれば、異なる色の場合もある。同色の兵士がいる騎士を使ったほうが攻め込みやすくなるので、慣れるまでは揃っている騎士を中心に編成してみてほしい。そして、騎士達は兵士にない強力な「スキル」を所持している。バリエーションは攻撃タイプや防御タイプなどさまざまなので、しっかり使い分ければ勝利への近道になる。

アイコン
▲編成画面のアイコンからも、騎士の部隊にいる兵士の属性がわかる。色を揃えれば味方は協力しやすくなる一方、敵の編成次第ではピンチもあり得る。

 この騎士達、歴戦の戦士や妖艶な美女まで揃ってかわいい見た目をしている。キャラクターの自己紹介も、よく見ると知り合い同士がいたり、キャラ自身の言葉で語っていたりとなかなか興味深い。たくさんの騎士をコレクションするだけでなく、そうした裏の設定を探り、想像する楽しみもある。

ストーリー
▲画面下部にあるストーリーが、なかなか読ませる。

 このゲーム、少し気になるのが「騎士達と世界の終焉までの物語を紡ぐ」というキャッチフレーズ。しばらくクエストを進めたところ、騎士達が敵や魔物を倒していくと冒険の様子が描かれるものの、世界の終焉といった雰囲気はとくに感じられなかった。彼らの物語がどのように展開していくか、そういった部分も注目して遊ぶとより楽しめそうだ。

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