【第1回】プレイシティ キャロットの光景が蘇るバーチャルゲームセンター『NAMCO ARCADE』

◆憧れだったナムコの名作アーケードゲームが好きなだけ遊べる快感!

 ナムコといったら、’80年代の学校帰りをゲーセンで過ごしたゲーム・キッズにとっては特別な意味を持つゲームメーカー。『パックマン』、『ゼビウス』、『ドルアーガの塔』……。ゲーセンがゲーム文化の中心だった時代に主役を張った、そんなキラ星のようなナムコのタイトルをプレイできるのが本作だ。

▲すでに200万ダウンロードを達成している人気作。ナムコブランドは21世紀となっても健在なことを感じさせる。

◼収録作品
①ゼビウス(1983年稼働)
②ドルアーガの塔(1984年稼働)
③モトス(1985年稼働)
④フォゾン(1983年稼働)
⑤パックランド(1984年稼働)
⑥ローリングサンダー(1986年稼働)
⑦パックマン(1980年稼働)
⑧ギャラガ(1981年稼働)
⑨スターブレード(1991年稼働)
⑩ドラゴンバスター(1985年稼働)

▲縦スクロールシューティングの金字塔『ゼビウス』。SF感ただよう世界観や、それを表現するソリッドなグラフィックは、いま見てもカッコイイ。

 個々のゲームが見せたエポックさについてはいまさら書くまでもない(と、ベテランライターらしい手抜きテクニックを駆使)だろうけど、メインメニューにズラリと並んでいる筐体(ちゃんとナムコの純正テーブル筐体だ)が醸し出すゲーセン感はかなりのモノ。ゲームを遊ぶには仮想クレジット(10クレジット100円)を購入するか、数百円でゲームそのもののプレイ権を買いきるかが選べる。

 いろんなゲームをちょぴっとだけつまみ食いしたければ仮想クレジットを購入すればいいし、昔とった杵柄で攻略プレイを楽しむつもりなら買い切ればいいという、大人にもやさしい親切設計。しかもアプリさえインストールしていれば、1日1プレイが無料で楽しめる。まるで当時のゲーセンが開店時に行っていたクレジットサービスが蘇ったかのようだ(←たぶん考えすぎ)。

▲ズラリならんだ純正筐体が、ナムコ直営ゲーセン「プレイシティ キャロット」を思わせるメニュー画面。青と白のツートーンコンパネにテンションがあがったら、あなたも立派なおやじゲーマー。

 無敵や残機無限といった購入オプションもあるので、腕は訛ったけどお金はあるオヤジゲーマーに優しい仕様であるのもうれしい点。アプリ配信時は3タイトルだったのが現在では10タイトル、とゆったりペースだけどアップデートは進んでいるので、さらなるタイトルの追加にも期待できそうだ。

▲仮想クレジットやゲーム本体、チート機能の購入画面。こうしたチート(裏ワザ)機能を購入すれば、『パックマン』のクリアパターンを試せるし、『ドラゴンバスター』でケイブシャークが出てきても安心して、誰に気兼ねすることなく楽しめる。

 ゲーム好きを自認する40代おやじからすると、バーチャルパッドでの操作にやや難を感じるが、MFiコントローラーやiCadeといった外付けコントローラーにも対応しているので、こだわる人はそういったアイテムを用意するものアリ。あえて言うと、縦画面でのプレイができなかったり、『マッピー』、『スプラッターハウス』、『パックマニア』といったほかのナムコタイトルが個別配信といった点が気になるのだけど、それを差し引いてもなお、ナムコの名作ビデオゲームが手軽に毎日楽しめるってのは素敵。それだけで「プレイシティキャロット」に足しげくかよっていたあの頃のようなウキウキした気分になれるというもの。そんな“元ゲーセン小僧”にほど遊んでもらいたい逸品だ。

▲週替りでタイトルが変わるオンラインでのスコアランキングは、ゲーセンにあったハイスコアボードのごとし。また「EXPERT DEMO」では、ほかのプレイヤーがアップロードしたスーパープレイ(画像)を“スパる”ことで、自分のプレイ上達にも役立てられる。

【筆者プロフィール】馬波レイ:21世紀の未来に、昭和な世界線を漂っているアラフィフおやじゲームライター。人生のだいたいは、ゲームとガンダムとプロレスで説明ができると思っています。これマジ。