【G-STAR2014】群雄割拠! 韓国のインディーズゲームをG-STAR2014でチェック!

 最近、世界的に勢いを増しているインディーズゲーム。韓国も類にもれず、小規模開発者たちがこぞってアプリを開発していて、数日で人気作品が入れ替わるなど、まさに群雄割拠という状態のようだ。その韓国最大の「G-STAR2014」でも、インディーズゲームの専用ブースや、大学の学科や専門学校(職業訓練校含む)のブースでオリジナルゲームが多数出展されていた。それらのなかから好感触だったものや印象に残ったものをピックアップして紹介したい。

出展者: 3F Factory

F3 Factory

【出展タイトル】

『Page Flipper』ダウンロードリンク:PlayストアAppstore
『Catch the Sound』ダウンロードリンク:Playストア

 お父さん3人(3 Father)で開発をしているという3F Factory。 本が閉じるように次々と上から迫ってくるページに空いた穴をくぐる『Page Flipper』。操作も指一本。キャラクターを指で押さえてなぞる様にページの穴をくぐれる場所に連れているだけだ。ゲームジャンル的にはカジュアルゲームに入ると思うが、一時は小さいながらも人だかりができ、プレイするのに待ち時間が発生することもあった。開発者のかたにお話を聞いて知ったのだが、このゲームはGoogleの主催のインディーズゲームのイベントで、韓国の最優秀ゲームにも選ばれたということで、人だかりができるのも納得できた。

 もう1タイトルの『Catch the Sound』は、動物の鳴き声を定期的に鳴らすように仕掛けたスマートフォンをどこかに隠し、子供に探して遊んでもらうという、お父さんが作って納得のゲーム。見事発見した子供のために「おこづかいをあげる」、「1時間一緒に遊ぶ」、「あめを何個かあげる」、「宿題をしなくてもいい」といったご褒美が設定できるのもおもしろい。日本語版は販売されていないが、ちょっとした時間で遊べるので、スマホを持っているお父さんは試してみてはいかがだろうか。

ページフリッパー
▲『Page Flipper』。閉じるページに挟まれないように、穴をくぐり続けるシンプルなゲーム。床には1回ミスが許されるバリア、コインなどを引き寄せる磁石といったゲームを有利にするアイテムや、点数が稼げるコインが置いてある。最初のうちは余裕を持って獲得できるが、ページの閉じるスピードが速くなると……。

『Page Flipper』プロモーションムービー

出展者:Gamepple

Gamepple

【出展タイトル】

『Demons Hunter』ダウンロードリンク:Playストア
※残念ながら現在韓国国内のみのサービスのようです。

「ゲームのボスってめちゃくちゃ強いはずでしょ? 正面から戦うなんて無理ですよ!」という気持ちから作られたシューティングゲームが『Demons Hunter』だ。
 ゲームは自キャラクターが、画面左方向に全速力で走っているところから始まり「なんだか必死に走ってるな……」と思っていると、画面右からボスが出現。猛烈な勢いで追いかけてくるので、そのボスから逃げながら戦う。自キャラクターは自動で左に走っていて、操作することはジャンプのみ。攻撃方法は画面をタッチしているだけで、その方向にオートで連射をしてくれるが、1度に連射できる弾数が決まっていて、少なくなると画面右下のリロードボタンを押さなくてはいけないので気が抜けない。
 また、画面をたまに横切るおたすけアイテムを獲得すると、HP回復や大ダメージを与えるスキルを発動するのに必要なエネルギーが補給できる。
 敵に向かって攻撃しながら、ジャンプでアイテムを取り、リロードも、と考えていると、操作はシンプルなのに意外と忙しく、プレイしていて素直に楽しい。

 現在はプレリリース版ということで、2種類のボスしか登場しないが、来年の○月には全6種類のボスが登場し、バリエーションのあるバトルが楽しめるようになるということだ。

 自キャラクターが好みで選べるのもポイント。攻撃スピードが速い、HPが多いなどの特徴を持ったキャラクターがそろっている。自キャラクターに関しても今後随時追加していくようだ。シューティングゲームが好きな人はぜひプレイしてみて欲しい。

デーモンズハンター1
▲敵から逃げながら撃ちまくる! 流れるグラフィックがスピード感もあって気持ちいい。

デーモンズハンター2
▲ゲーム内コインで援護射撃をしてくれるアイテムも購入できる。こいつの強力なレーザー攻撃が頼りになる!

デーモンズハンター3
▲ボスは体力が減るほどパワーアップする。最終段階のでかい図体と迫力のある走りで迫ってこられると、思わず「来るな~っ!」と叫びそうになる。

出展者:INLEE STUDIO

INLEE STUDIO

【出展タイトル】

『ROTANGLE』ダウンロードリンク:PlayストアAppstore

 INLEE STUDIOのメンバーは1人。『ROTANGLE』はたった1人で作られたいわゆる個人製作のゲームだ。
 見かけはよくありそうなパズルゲームのようだが、プレイをしてみるとまったく別物。スマートフォンなどの端末を回転させて、落下するブロックをうまく移動させながら敵に当てていくというゲームになっている。

 そう聞くと簡単そうだが、ステージには壁などの障害物が配置されていて、しかも回転させられる回数が決まっているので、面が進むにつれて、考えながら回転させないとゲームオーバーになってしまう。
 また、ステージを進んで行くとボスが出現。ボス戦ではステージに赤い枠が表示されて、そこにブロックや雑魚敵が沸いてくるようになっている。雑魚敵はボスを守るための盾になって、プレイヤーの残り回転回数を減らそうとするので、雑魚敵に当たらないようにブロックをボスに当てることが必要だ。

 さらに先の面に進むと宇宙空間のブラックホールが出現するステージなど、ギミックも多彩でなかなかおもしろい。ルールがシンプルなのにたっぷり遊べる『ROTANGLE』。子供も安心して遊べるゲームだ。

Rotangle
▲端末を回してボスにブロックを当てる。一回り大きなカボチャがこのステージのボスだ。

『ROTANGLE』プロモーションムービー

出展者:Wizspell

Wizspell

【出展タイトル】

『METAL JACKET』 ※開発中

 日本のシューティングゲームに憧れて、自分たちでもシューティングゲームを作り始めたWizspell。
 「G-STAR2014」では、制作中のタイトル『METAL JACKET』のはげしい弾幕が垣間見られるテストバージョンを出展していた。画面全体を多い尽くすような弾幕から、発射された弾が星型に集まってから炸裂するものまで、様々なパターンが見られ、韓国のシューティングゲーム好きも相当の強者だと感じられた。

 まだまだ、ステージのイメージや自機のデザインも入っておらず、完成形のイメージがわかなかったが、スマートフォンやタブレット端末での操作方法なども含み調整して、来年の1月にリリースを目標にしているということだ。日本ではシューティングゲームというと、すでにマニア向けゲームとなってしまいプレイ人口が減ってしまっている感があるが、その日本のゲームが、韓国にも影響を与えてると思うと、シューティングゲーム好きとしては嬉しく思う。完成したらぜひプレイしてみたい。

METAL JACKET
▲針のような弾の雨。アーケードゲームのような速さと殺意のある弾幕って見ててわくわくしませんか?