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東映アニメーション、長崎県佐世保市を舞台にした実験映像『URVAN』 を製作

観光スポットや地元の人が知る風景に「サイバーパンク」を盛り込んだ絵作りに挑戦。長崎国際大学の協力で、ロケハンはすべてリモートで実施。

東映アニメーション株式会社(以下、東映アニメーション)は、同社の新規IP研究開発チーム「PEROs」が、長崎県佐世保市を舞台にした約5分間の実験映像『URVAN(ウルヴァン)』を、長崎国際大学の協力のもと製作したことを発表した。2021年1月下旬に公開するとのこと。

『URVAN』は、新技術とオリジナルIPの研究開発に取り組むチームによって開発された約5分間の実験映像で、佐世保の地域プロモーションに取り組む、長崎国際大学 人間社会学部 国際観光学科 尾場均研究室(以下、尾場ゼミ)との連携のもとでうまれたプロジェクトだそうだ。

プロジェクト自体は2020年春より始動していたが、コロナ禍による移動制限によって佐世保での現地取材やロケハンが困難になるというトラブルが発生。そのなかで新しい映像表現や制作方法を活用して、新たなIPをうみだし、佐世保に一度も行くことなく、地域の新たな魅力を創造するという、コロナ禍におけるアニメ製作として挑戦したという。

佐世保の風景のロケハンについては、尾場ゼミと緊密に連携しながらすべてリモートで対応。尾場ゼミの学生が撮影した佐世保の魅力あふれる風景写真をもとに、アニメの背景素材を制作した。

また、地域の新たな魅力を創造することを目的に、知名度のある観光スポットだけでなく、地元の人だからこそ知っている風景や特産品、文化なども尾場ゼミの学生がピックアップしてとりこんだうえに、地域が有する豊富な「地域資源(景観・特産品・文化等)」に「サイバーパンク」「アクション」という要素を掛けあわせ、地元の人にとっても新鮮な「尖った」「映える」絵作りに挑戦している。

製作中は、ユニファイド・ビデオコミュニケーションプラットフォーム「Zoom」によるWeb会議、クラウド・コンテンツ・マネジメントプラットフォーム「Box」によるファイル共有やコラボレーション、メッセージプラットフォーム「Slack」によるタイムリーなコミュニケーションなどをフルに活用し、お互いが離れている状況でもスムーズな意思疎通とデータ共有を実現したとのこと。

作品のプロモーションでは、尾場ゼミがプロデュースしている佐世保市観光大使(非公認)キャラクターの「碧波みなと」と連携も予定されている。

『URVAN』は1月下旬に全編公開予定。新型コロナウイルス感染症の拡大状況を鑑みて、イベントなどでのお披露目は実施せず、YouTube(東映アニメーション公式チャンネル)の配信に加え、九州テレ・コミュニケーションズ株式会社の協力のもと、地元ケーブルテレビ「テレビ佐世保」で放送する予定だ。

現時点ではあくまで「実験映像」であり、今後の展開については未定だが、東映アニメーションは、地域に人々に愛され、地域を盛り上げつつ、新オリジナルIPとして成長できるよう鋭意努力し、全世界のアニメファンと地元の老若男女に応援される作品を目指すとのこと。

(C)東映アニメーション

アニメ概要

タイトル:URVAN(ウルヴァン)
原作/製作:東映アニメーション株式会社
協力
現地コーディネート:長崎国際大学 人間社会学部 国際観光学科 尾場均研究室
ロケハン協力:長崎県フィルムコミッション(JFC)  他
※スタッフ等のより詳細な情報は、 全編(約5分)公開時にお知らせします。

見どころ
『URVAN』とは、「お盆」すなわち「盂蘭盆会(うらぼんえ)」の語源といわれる、紀元前7世紀頃の古代アヴェスター語「ウルヴァン(霊魂)」を指します。本作品『URVAN』は、長崎県佐世保市を舞台に、霊を迎え入れ、そして送り出すお盆をモチーフに、「非日常」と「日常」が交錯する、神秘的でどこかなつかしい、サイバーパンクアクションです。

関連サイト

東映アニメーション株式会社公式サイト

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