◆神話から童話まで、ファンタジーなら何でもありのストーリーが展開!
スマートフォンゲームの主流であり王道でもあるカードバトルゲームでは、それぞれのメーカーがジャンルやシステム、グラフィックなどで差別化を図ってきた。そんななか、台湾のゲームメーカーであるXPECは今回紹介する『ファンタジーロア』で、ひとつの物語にこだわらない柔軟なストーリーと対戦格闘ゲームのようなバトルを提示。オリジナリティあふれるカードバトルRPGを完成させた。
「最終戦争により破滅に陥った世界。すべての知識と記憶が刻まれたアカシックレコードは飛び散った。それから1000年が経ち、黒雲に包まれていた大地はだんだんと回復を見せ、神話や伝説の英雄もまた目覚め始めた。そしてあなたはダンテが生んだ永遠の乙女、ベアトリ―チェに導かれ、1000年前の約束を実現すべく、世界を復活させる旅に出る」。
やや難解なプロローグだが、プレイヤーは導き手であるベアトリ―チェの指導と指示を受けながら伝説の英雄たちを仲間にし、彼らの力を借りて世界を復活させるというのが大まかなストーリー。そのストーリーはクエストによって進行し、英雄はカードとして登場する。ストーリーも英雄も特定の物語に囚われず、さまざまな神話や伝説、童話などから拝借。ファンタジーという枠に入ってれば何でもありのごった煮感が『ファンタジーロア』の特徴だ。
◆バトルでは3D対戦格闘ゲームのような演出とシステムが光る!
クエストは章立てになっていて、第1章は北欧神話に登場するヴァルハラ、第2章は『不思議な国のアリス』のワンダーランドなど、有名な伝説や物語の世界が舞台となっている。そしてそれぞれの章には複数のマップがあり、すべてのマップをクリアすると章クリア。各マップにはチェスト(宝箱)や魔物などが配置されていて、もちろんバトルも発生する。最後に待ち受けているのは最終ボス。ごった煮感の象徴である最終ボスは、第1章のヴァルハラにはロキ、第2章のワンダーランドではマッドハッターが登場。彼ら以外にも多くの有名キャラクターが登場するので、それぞれがどのようにアレンジされ、そして最終ボスとしてバトルに登場するのか注目だ。
その最終ボスとのバトル、そしてマップ途中で遭遇することがあるバトルのシステムと演出も『ファンタジーロア』の大きな特徴だ。まず入手したカードでデッキを組むのだが、カードにはリーダーカードとサポートカードが存在。リーダーカードは文字通りリーダーとして戦うキャラクターのカードで、サポートカードはリーダーの戦闘能力を強化し、スキルによって攻撃を補助するキャラクターのカードだ。バトルではリーダーカードの攻撃と、サポートカードの攻撃や補助能力を組み合わせて攻撃を構築していく。
また3Dグラフィックのキャラクターが動きまくる演出はまるで対戦格闘ゲームのようで、実際にシステムにも対戦格闘ゲーム的な要素が取り入れられている。「Attack」をタップするとリーダーカードの攻撃が始まり、それがヒットした瞬間に攻撃スキルを持ったサポートカードをタップすると、「SMASH」効果が発動してダメージがアップ。
さらに特定の攻撃やスキルによって敵を浮かせて攻撃すれば、敵はガードできずダメージも上昇する。そして「Burst」ゲージが満タンになったときに使える超必殺技的な「バーストコンボ」も存在。各キャラクター固有の演出はとにかくド派手だ。連続攻撃、空中コンボ、そして超必殺技。まさに対戦格闘ゲームテイストに溢れたカードバトルといえるだろう。
◆カードの強化など多彩なゲーム要素が存在!
デッキに組み込める新たなカードは、バトル勝利の報酬やガチャで入手していく。もちろんリーダーカードやサポートカードも、アフロディーテ、アリス、長靴をはいた猫、ユニコーンなど、最終ボスと同様に有名キャラクターばかりだ。
そしてクエストが進むにつれて手強くなる敵に合わせて、デッキとカードの強化が必要になる。カードの強化は、ゲーム中に入手するマナを使っての強化、同名カードによるレベル突破、マナと同様にゲーム中に入手できる魔石の装着によって可能。デッキ編成面でも、神、魔、人という3つの属性を同一にすることによる支援効果や、特定の条件を満たした場合に発動する「Ability」などで強化できる。バトル自体は単純明快だが、カードやデッキの強化はできることが多いためやや複雑。それでも要所要所でベアトリ―チェがアドバイスしてくれるため、ひとつずつ理解していくことができるはずだ。
メインのモードとなるクエストだけでなく、ほかのプレイヤーと対戦するPvPバトルや仲間と交流できるギルド、そして期間や曜日限定で開催されるイベントなど、多くの要素が組み込まれている『ファンタジーロア』。ファンタジーの何もかもが詰め込まれたストーリーやキャラクターと同様に、システム面もサービス精神旺盛だ。台湾のトップゲームメーカーであるXPECがコンシューマーゲームやPCゲームの開発で培ったノウハウを惜しみなく投入して作り上げた本作品。気になるキャラクターやストーリーを入口として、オリジナリティ溢れるバトルや多彩なゲーム要素に触れてみよう。