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【カジュアルゲーム】ファミコン世代もスマホ世代もがっつりハマれる正統派RPGが『奴は四天王の中で最も金持ち』

◆倒せ課金四天王!! ヒーローなき時代を生き抜く少年たち

 タイトル意味不明だけどおフザケ系? 画面は昔のファミコンゲームみたいだけど…? そう思ってこのページを開いたあなたは、すでに本作の世界に取り込まれている。ドット絵キャラが8ビットなBGMに乗ってちょこまか動き回り、庶民を苦しめる重課金ユーザー“課金四天王”を倒すという物語。ソーシャルゲームにちょっと疲れたファミっ子世代なら、2、3分プレイしただけでゲームに夢中だったあのころの自分を思い出すだろう。

オープニング1
▲ガチャが生活に不可欠なものとなった時代。ガチャを悪用する組織と戦うヒーロー「ラブアンドピース」が音信不通になったところから物語は始まる。ラブアンドピースをリスペクトする少年は、兄リョウマとともに冒険の旅へと立つ。

『奴は四天王の中で最も金持ち』は、『ドラクエ』や最初のほうの『FF』、『MOTHER』を連想させる正統派RPGだ。正統派の定義は人それぞれだろうが、一本筋の通ったストーリーを味わいながら、主人公たちのレベルを上げてラスボスまで戦い抜く――そこには、今どきのゲームにありがちな面倒な要素はない。毎日ちょこっとヒマな時間があれば、だれでも最後まで遊ぶことができる“裏切らない”ゲームなのだ。

◆プレイするたびに増える“わざ”はなんと100万通り

 本作のバトル画面には「こうげき」というコマンドはない。その代わりにあるのが、ガチャを装備することで発動する「わざ」である。上のガチャには属性が、下のガチャには効果が割り当てられており、上下のガチャを組み合わせることで初めて「わざ」となる。“ごちゅうもんはストライク”“どんなときも16れんしゃ”“はかいのやせがまん”と、ガチャの持つ言葉が組み合わさったときのハライチ的な文章に毎回ニヤリとさせられてしまう。


▲属性は色分けされている。火、水、木のような3すくみの関係を持つものと、互いに弱点となる光と闇のようなものの計5種類。バトル相手によって有効な属性は異なるので、柔軟なパーティ構成を心がけるといい。

 ガチャは上下合わせてなんと2000種類。店やその軒先のマシンで買うことができるほか、レアで高い効果を持つガチャが手に入る「ギガガチャ」も存在する。ギガガチャを引くには、ログインボーナスや特定の場所、アプリ内課金で手に入る「ドラゴンたからいし(DT)」が5つ必要……って結局課金ゲー!? しかし本作では、課金が一切必要ないくらいのペースでDTはたまっていく。道中には、DTをドロップするモンスターすらおり、ストーリーを含めて課金ガチャへのちょっとした皮肉も感じられ面白い。


▲ガチャマシンは1回20G、10連でも200Gとだいぶお安い。ゲームを始めてしばらくは、何回引いても「NEW!」というマークがついてニンマリするが、ガチャコンプ率の低さを見てこのゲームの深さを知るだろう。

 フィールドや街は、初代『ゼルダの伝説』のような1画面を切り替えていくタイプ。人に話しかけるときはその人を、左の画面へ移動したいと思ったら左端をタップすればよい。1歩ごとにタップする必要がなく、寝転がりながらやるにもってこいのゲームだ。

◆作り込まれたシンプルさに職人技が光る

 本作は2013年、口コミ人気で圧倒的な支持を得たPRG『あなたってよく見るとドブネズミみたいな顔してるわね』チームの最新作。もちろん、『ドブネズミ~』をプレイしていなくても本作は楽しめるが、古き良きゲームへの愛情はたっぷりと引き継がれている。『MOTHER』のような風景もあれば、村人たちがちょんまげの和風な村もある。和洋その他がカオスに折衷し、ちょっとしたカオスな世界観を生み出しているのは、『ドラクエ3』などが好きな方には特にキュンキュンするだろう。アプリ開始からタイトル画面→スタートまでがスピーディなのもとにかく好感です。


▲街にいる人を「かんゆう」してパーティに入れることも可能。仲間となるメンバーは実に300人以上。美少女や忍者、ミュージシャンなど多彩なキャラクター、コンプしたくなります。

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