ゲーム音楽を生ドラムで演奏する動画を公開し、ネットを中心に話題となっているドラマー“ダイナ四”さん。TAPPLIではかつてダイナ四さんへのインタビューに成功、大きな話題を呼んだのも記憶に新しい。
ダイナ四さんへのインタビュー記事は下記を参照のこと。
【レポート】ゲーム音楽に現れた驚愕テクの超新星ドラマー、 ダイナ四さんに会った!(※独占動画あり)
このインタビューにもある“ダイナ四バンド”が、ついに始動。10月17日(土)、初のライブが、四谷アウトブレイクにて行なわれた。
この日はTwitterなどでダイナ四バンド始動を知ったダイナ四ファンを中心に、チケットは早々に完売。遠方から来たという人や、ライブハウスには滅多に見られない小学生ファンなども含め、ライブハウスはパンパンの満員に。
ひとつ前のバンド“エクスカリパー”(こちらもゲーム音楽バンド。『イー・アル・カンフー』や『ヴァルキリープロファイル』などで観客を沸かせた)の出番が終わり、いよいよこの日のトリとなるダイナ四バンドの出番。ややおとなしめに、それでいてふつふつと湧き上がるように、生のダイナ四バンドへの期待が高まった。
ステージと客席を隔てるスクリーンが上がり、ダイナ四バンドの演奏がスタート。最初からいきなりツインペダルのバスドラムが叩きつけられるように鳴り響いて、『FF4』のバトル曲から、記念すべきライブが始まった。
そのままメドレーで『FF5』バトル曲、『FF6』の「死闘」と続いて、観客は一気にヒートアップ。『FF』シリーズのバトル曲を中心に、ダイナ四さんのパワフルなドラムと、ギターのダイナ一さん(緑毛)、同じくギターのダイナ二さん(黄色毛)、ベースのダイナ三さん(青毛)らメンバーたちの熱くハイテクニックな演奏が観客を盛り上げた。
途中で『FF X』の「ザナルカンドにて」のように静かでメロディアスな曲を挟みつつも、ダイナ四バンドのヘビーでテクニカルな演奏は続く。極めつけは『FF X』の「Otherworld」で、ダイナ三さん(青毛)が原曲を彷彿とさせるデスボイスによるボーカルを披露。ゲーム系では滅多に聴けないド迫力の一曲を聴かせた。
そして『FF X』の「召喚獣バトル」を演奏し、『FF4』エンディングテーマで、メドレーはついに終了。バンド初ライブにしてスタートから20分を超える大作に、ライブハウスは割れんばかりの拍手に包まれた。
ここでダイナ四バンド初のMCが入るが、MCはなんと録音を流すという斬新なスタイル。『すべらない話』ナレーションの若本規夫さん風「ダかもと四り夫」(声は実はダイナ四さん本人)の語りで、「初めから22分という大作をやってしまったおかげでェ、残すところあと2曲」と告げられる。観客からは「エー」という声があがるが、「みなさまのォ、エーっという声が聞きたいのでェ、もう一度言いましょう」と、録音なのに巧みなお客さんイジリMCが展開された。
サービス的にダイナ四さんのドラムソロが披露されて、改めて観客はダイナ四さんのテクニックに驚嘆。そして『FF13』の「閃光」、最後は『FF6』の名曲「決戦」で、ダイナ四バンド初ライブの本編が終了した。
ヒートアップした観客は、バンドメンバーがステージから引き上げる前からアンコールを望むほどの燃え上がり方。自然発生で「しっこーく! しっこーく!」のコールも起こった。
それを追認するように、MCのダかもと四り夫が観客のアンコールを要請する掟破りな展開に。MCも「アンコール」を少しずつズラして「しっこーく」にすり替え、「しっこくしっこく」ポーズをしながらダイナ四さんがステージに再登場した。
アンコールは、普段動画でダイナ四さんの演奏を楽しんでいるファンへのサービスの形で、ゲーム音源に合わせるドラムソロを披露。『ロマンシング・サガ』や『クロノ・トリガー』の曲を披露した。
残りのメンバーもステージ上に現れて観客を煽るが、ここでまさかのアクシデント。メンバー全員がまったく同時に四人揃って肉離れを起こすという、マスクの元ネタ「ダイナマイト四国」の持ち芸を彷彿とさせる展開になってしまったのだ。
このことを見越していたかのように、MC(録音)が観客に「しっこく」コールを要請。コールに合わせてメンバーたちが大復活。演奏を再開することができた。
アンコールの最後は、『ビッグブリッヂの死闘』。鉄板の選曲で観客は大爆発し、ダイナ四バンドの初ライブは大成功に終わった。
すべての演奏が終わった後、なんとダイナ四さん本人がついに生声で話すというサプライズ。メンバーそれぞれからひと言ずつコメントされて、次のライブが決定していることも発表。最後にライブハウス全員で「しっこくしっこく」を行なって、ハッピーな雰囲気とともにライブが終了した。
◆終了後のコメント
――今日は完売、大入りでした。
ダイナ四 こんなに来てもらえるとは思ってなかったです。たくさん来てくれて、嬉しい限りです。
――初の生ライブはどうでしたか。
ダイナ四 まず、想像以上に疲れるなと(笑)。でも、ツラいけれど、お客さんが楽しんでくれている顔を見ていると、本当に嬉しいなと思いました。
――今日の本編は『FF』でまとめましたね。
ダイナ四 僕が演奏する曲は『FF』が多いし、人気もあるので、やっぱり始めにみんなが求めるのは『FF』だろうと。22分のメドレーをやったら喜んでもらえるだろうと思って、始めはそれで行くことにしました。
――ダイナ四バンドを生で観られる、次の機会もあるかと思いますが。
ダイナ四 次は12月12日に、渋谷のGARRETでやります。ぜひ来ていただければ。
――では、次のライブに向けての抱負を。
ダイナ四 今回は『FF』でまとめましたが、他にも僕がやってきた曲や、これまでやっていない曲もドンドン増やしていきたいと思うので、みなさん楽しみにしていてください。読んでくれているみなさん、これからも応援お願いします!
◆セットリスト
M1:『FF』メドレー
『FF4』バトル2
『FF5』バトル2
『FF6』死闘
『FF6』幻獣を守れ
『FF1』カオス神殿
『FF1』戦闘シーン
『FF2』戦闘シーン1
『FF3』バトル2
『FF3』最後の死闘
『FF9』この刃に懸けて
『FF7』闘う者達
『FF8』Force Your Way
『FF X』ザナルカンドにて
『FF X』ノーマルバトル
『FF X』Otherworld
『FF X』召喚獣バトル
『FF4』エンディング・テーマ
M2:ドラムソロ
M3:『FF13』閃光
M4:『FF6』決戦
~アンコール~
M5:音源に合わせちゃったドラムソロコーナー
『ロマンシングサ・ガ』バトル1
『ロマンシングサ・ガ』決戦!サルーイン
『クロノ・トリガー』
M6:『FF5』ビッグブリッヂの死闘
(写真:染谷正道)
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