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【レビュー】かわいさ爆発スプラッタアクション! 映画『グレムリン』のタワーディフェンスゲーム『はちゃめちゃ!グレムリンうぉーず』をレビュー!

▲こちらがタイトル画面。ジェリー・ゴールドスミスによるおなじみのあのテーマ曲のアレンジが聴ける。


『はちゃめちゃ!グレムリンうぉーず』は2014年で製作から30周年を迎えた映画『グレムリン』がモチーフのタワーディフェンスゲーム。モグワイやグレムリンといった映画を元にしたキャラクターやステージも登場するものの、ゲーム自体は映画の知識がなくても楽しめる内容になっている。かわいいけど癖のある『グレムリン』の世界に興味を持ったらぜひ気軽に遊んでみてほしい1本だ。

◆とりあえず首は飛ぶ! 原作の持ち味を活かしたかわいいスプラッタ乱闘アクション!

『グレムリンうぉーず』では、フィールド内の防衛目標である「ギズモ」(映画の主人公である茶色と白ぶちのモグワイ)に向かって、ワラワラと敵であるグレムリンたちがやってくる。そこでギズモを攻撃されないよう、こちらのユニットである色々な種類のモグワイたちを配置してグレムリンたちを迎え撃つ。ステージごとに何度か攻撃の波「WAVE」があり、すべての「WAVE」をしのぎ切ればステージはクリアとなる。

 防衛の要であるモグワイたちは個性派揃い。まず攻撃タイプのものだけでも、ナイフや自らの拳を武器にする接近戦タイプ、自動車や機関車で体当たりをかける中距離タイプ、弓矢や大砲を使う遠距離攻撃タイプがおり、同じ能力のものでも複数のバリエーションが用意されているため、アクションが豊富でなかなか楽しめる。

 加えて少し変わったタイプで防御専門の青いモグワイと、グレムリンをおびき寄せたり、動きを止めたりといった特殊な能力を持ったピンク系のモグワイがいる。若干配置に工夫がいるが、うまく使えば単純に力押しする以上の効果を発揮してくれる存在だ。

 もちろん敵のグレムリンたちもステージごとにさまざまな進化を見せてくる。最初はただ歩いてくるものだけだが、やがて投石をしてくるグレムリンや、飛行するグレムリン、巨大なボス「ストライプ」などの一筋縄ではいかないタイプも出現してくる。

▲緑の体液と首が飛び散る! モグワイとグレムリンで楽しく大乱闘!


▲さまざまなタイプのグレムリン。ヘルメットを被ったやつは投石をしてくる遠距離タイプ。シルクハットを被っているのはリーダー格で、倒すとこちらのユニットにボーナスがつく。


 これらのモグワイとグレムリンがチョコマカと入り乱れて乱闘する様子は、もっぱら大量のグレムリンに襲われた人間や、ギズモが孤軍奮闘する原作映画にはなかったビジュアル。むしろ『グレムリン』という作品の賑やかなイメージを損なわず、より膨らませている形になっている。

 そして何より、モグワイたちの攻撃で撃退されたグレムリンが緑色の体液を噴出させながら首がゴロッと転がる様子は、ファンとしては最高と言うほかない(笑)。かわいらしいキャラクターが繰り広げるスプラッタコメディこそ『グレムリン』の醍醐味なので、独自の内容ながら、原作の持ち味をしっかり活かしているのはファンとしてもうれしいところだ。
 

▲ステージギミックでおなじみの「水」も登場。グレムリンが触れると増殖してしまうが、増えたぶんを撃破することでスコアを稼げるメリットも。


▲警告とともに出現するひと回り大きなボス、ストライプ。出現中はほかのグレムリンもオーラを背負ってパワーアップする。一瞬で部隊が半壊することもある強敵だ。

◆シンプルながら育成&編成が楽しめる内容は歯応えあり! ファンならずともお勧め!

 実際ステージを進めてみた感触では、序盤こそ適当に拾ったモグワイを編成、育成していくだけでも難なく進められた。しかしボスや飛行グレムリンなどの強敵が出現するにつれ、それに応じたユニット編成の必要が出てくる。しかし初見で詰まったステージでも「無理!」というよりは「もう少しでなんとかなるかな?」というむずがゆいバランスになっているので、いい歯応えだ。

 リアルタイムでの進行になるので、やや難しそうと思うかもしれないが、フィールドは基本1画面で、使用するユニットは最大で5種類。そうシビアな戦略や操作は要求されず、ちょっとしたパズルゲームの延長で遊べる感覚になっている。

 また、すべてのモグワイは、合成してレベルを上げる「育成」と、アイテムを使用して個別の能力を鍛える「強化」ができる。レアリティによってレベル上限やパラメータに差があるが、低いレアリティのユニットでも、ゲームの性質上、作戦に組み込めばそこそこ活用できるのはうれしいところだ。

▲育成画面。同じ種類の「ギズモ」を合成することで、ユニットのアクションレベル(攻撃範囲など)が成長するが、レアなやつだとなかなか難しい……!


 さらに通常のステージ進行以外に、クリアしたステージでほかのプレイヤーのスコアを競う「ライバル」、特定のステージのスコアを競う「アリーナ」などのデイリークエストの要素もある。このあたりをこなしてパーティを鍛え、通常ステージに挑んでいくのが、ちょうどいい遊びかただろう。

 総じてシンプルながら思った以上にしっかりと遊べる作りのゲームになっている。『グレムリン』ファンのみならず、カジュアルなプレイヤーから、手軽に刺激と頭の使い所を求めるゲーマー層まで、幅広くおすすめしたいタイトルだ。

▲映画『グレムリン2』でもおなじみ、空飛ぶグレムリン「バット」。対空攻撃しか通じないので地上攻撃のみのチームだとボコボコにされる(されました)。


▲アリーナ画面。巨大な「ギズモ」のアドバルーンには思わず苦笑い。

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