12月29日(火)、サクセスがサービスするブラウザゲーム『リングドリーム 女子プロレス大戦(以下、リングドリーム)』が主催する第2回DDTプロレス興行「Encore~星空プロレス~」が、東京・後楽園ホールにて開催された。
本興行は、前回2015年2月に開催されたプロレス団体DDTのコラボ興行「『愛』は『逢い』よりいでて」の大好評を経て実現したもの。前回大会の新宿FACEから会場を拡大、『リングドリーム』23年の歴史において、初めてのプロレスの聖地・後楽園ホールへの進出となった。
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今回の発表記者会見の様子はコチラ
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前回はゲーム内上位プレイヤーのみを招待したクローズドイベントの形だったが、今回はゲーム上位の招待者に加え、一般のファンへも開放してチケットを販売。全指定席は完売となり、当日立ち見券が販売されるほどの大盛況となった。
◆backdropsステージ
興行は、本日デビューとなる大型アイドル、backdropsのライブからスタート。『リングドリーム』の声優を演じる3人組で、ノンコ(日高のり子:代表作「タッチ」朝倉南役)、ナオちゃん(松井菜桜子:代表作「機動戦士ZZガンダム」ルー・ルカ役)、ワカナン(山崎和佳奈:代表作「名探偵コナン」毛利蘭役)というメンバー三人は、キラキラのアイドル衣装を身にまとい、EDM調のデビュー曲を披露。ともすればベテラン声優三人だということを忘れそうなほど、会場は暖かく手拍子。客席ではペンライトも振られる盛り上がりとなった。
松井さんは高木大社長、山崎さんはKUDOとしてゲームに登場。日高さんは第5試合の勝者の美少女化キャラクターの声をあてることになっている。
▲左から、ワカナン(山崎和佳奈さん)、ノンコ(日高のり子さん)、ナオちゃん(松井菜桜子さん)。
backdropsのライブが終わると、いよいよプロレス興行へ。オープニング映像では、リングドリーム内で美少女キャラクターイラスト化されている選手はすべてイラストで紹介される、まさにコラボ感たっぷりの雰囲気で開始した。
◆第1試合 勝俣瞬馬&ワンチューロ vs マサ高梨&松永智充
会場はいきなりの松永コール、そして久々の来日となった愛されチリ人レスラー・ワンチューロへのコールに沸いて試合開始。マサ高梨がワンチューロ相手にロメロスペシャルを極め、その上から松永が口に含んだ液体を顔にかける“マーライオン”を見せるなど、第一試合から白熱した攻防が展開。
そして前回大会でもコラボ技を試みた松永が「みなさん行きますよー! リンドリバスター!」「リンドリボンバー!」と宣言して技に入るも、どちらも勝俣にキッチリ返され不発。しかしインサイドワークの上手さを見せた高梨が、最終的に必殺技タカタニックを決めて勝俣から3カウントを奪った。
▲高梨選手のロメロスペシャルと、松永選手のマーライオンの合体技。
◆第2試合 山下実優&清水愛&辰巳リカ&滝川あずさ vs 中島翔子&KANNA&坂崎ユカ&のの子
DDTの姉妹団体、東京女子プロレスの提供試合となる一戦。
先輩声優たちのアイドルデビューに触発された清水愛、DDT総選挙でも東京女子プロレスから唯一ランク入りした坂崎ユカをはじめ、8選手それぞれに見せ場のあるスピーディな展開に。最終的には中島が辰巳にノーザンライトスープレックスホールドを決めて勝利した。
▲声優の清水愛さんも、東京女子プロレスでは立派な清水愛選手に。
◆第3試合 時間差入場バトルロイヤル <出場選手>岩崎孝樹、佐々木大輔、宮武俊、伊橋剛太、福田洋、樋口和貞、大鷲透、平田一喜、彰人、ヤス・ウラノ
勝者には『リングドリーム』内で美少女化できる権利が与えられる一戦。ゲーム内に登場できるとあって、各選手とも俄然やる気を出して望む試合となった。
順に選手が入場し、敗れた者から退場となる目まぐるしい形式のこの試合は、大型新人の樋口和貞、“ミスター・パーフェクト”こと福田洋の2選手からスタート。最大で6人が入り乱れたが、最後は平田のトレードマークである光るパーティーメガネ&HIRATA GO!ダンスを奪い取った彰人が勝利。美少女化の権利をゲットし、「いちばんナイスバディで巨乳のギャルにしてほしい」とリクエストした。
▲いつの間にかダンス対決と化したバトルロイヤルを制したのは彰人選手(左)。
◆第4試合 竹下幸之介&遠藤哲哉&紫雷イオ vs 坂口征夫&梅田公太&木村響子
男女ミックスド6人タッグマッチの一戦。竹下と遠藤はKO-Dタッグ王者、イオはワールドオブスターダム王者、坂口は前KO-D無差別級王者と、豪華な顔ぶれとなった。
試合は、イオと坂口、木村と遠藤といった男女対決をはさみつつ、激しくも高度な技術戦に。厳しい打撃で攻める坂口組、華麗な飛び技とスープレックスで対抗する竹下組という図式となったが、イオとのケブラーダの競演も見せた遠藤がスカイツイスタープレスを決め、梅田から3カウントを奪った。
▲坂口征二さんの息子にして坂口憲二さんの兄、坂口征夫選手(左)の苛烈なキック。
◆「MEGASTAR-II」&GOMESSステージ
休憩をはさみ、後半戦は『リングドリーム』松田プロデューサー発案による、後楽園ホールの星空化企画から。「前回の後、酔っ払って公園で野宿したときに星を見て『星だな……!』と思った」という松田Pの思いにより、今回は大平技研の移動型プラネタリウム「MEGASTAR-II」を使い、後楽園ホールを星空で埋め尽くす大胆な演出を展開。さらにラッパーのGOMESSさんが星空の下で叩きつけるようなフリースタイルラップを披露する、従来のプロレス興行では考えられなかった空間を創りだした。
▲星空となった後楽園ホールで、GOMESSさんがフリースタイルラップを披露。
◆第5試合 5WAYマッチ 女色ディーノ vs 高尾蒼馬 vs DJニラ vs 大石真翔 vs ヨシヒコ
日高のり子キャラクターボイス争奪5WAYマッチとなったこの一戦。出場予定だった女色ディーノ選手は、会場内の男性客の多さに、前回興行に引き続いき出場を拒否。代わりに「やる気マンマン」の男色ディーノ選手が出場し、入場から男性客を襲いまくる定番の大暴れを見せた。
さらにアイドルオタクの大石選手は入場するなり、backdropsについて「なんかおかしいことあんだろ!」とアピール、「他のアイドルに比べて、平均年齢がちょっとアレだろ!」と放言し、会場から大ブーイングを受ける。そして「この大会、ぶっ潰してやる!」と他の選手に襲いかかったところで、“戦うダッチワイフ”ことヨシヒコ選手が二階のバルコニーからダイビングして入場。それでも暴れ続ける大石選手と、その意見に賛同するニラ選手まで暴れ回り、試合は混沌の様相となった。
結託した大石選手とニラ選手にディーノ選手が一方的に攻め立てられる展開となったが、日高さんが「あきらめたらそこで試合終了よ! 私達はいつもディーノを見守ってる、この星空のように!」と『タッチ』の南ちゃんのごとく叫び、backdropsの曲がかかると、スポットライトの下でディーノ選手とヨシヒコ選手が反撃。三人の歌声が響く中、ディーノ選手が必殺技の男色ドライバーで大石選手を沈め、見事に日高のり子さんのキャラクターボイス権をゲットした。
最後はディーノ選手の得意ムーブ「ナイトメア!(と叫んで寝転がった相手に肛門を見せつける技)」「ファイト! いっぱーつ!(と叫んで相手のおしりを下腹部で突く技)」に日高さんが声を(半ば無理やり)あてて大団円に。ディーノ選手も、「日高のり子のキャリアに傷をつけました!」と満足気だった。
ゲーム内の女色ディーノに日高さんのボイスがつくのは、近々の予定となるようだ。
▲backdropsがアイドルか否か、激しく舌戦を繰り広げる大石選手(左)とディーノ選手。
▲これがディーノ選手のナイトメア。まさに悪夢!
◆メインイベント HARASHIMA&入江茂弘&大家健 vs 高木三四郎&アントーニオ本多&石井慧介
メインは、全員がゲーム内で美少女化されている人気レスラーたちによる6人タッグマッチ。高木三四郎大社長は自身の美少女コスプレをした成賀くるみさんを、入江選手はnWo(90年代に一世を風靡したプロレスユニット)のGジャンを着たでいしろうさんを伴っての入場。
試合は人気選手が揃っただけあって、見どころの多い展開に。中でも、こういうお祭りムードにはめっぽう強い高木選手と本多選手が巧みなインサイドワークで試合をリード。近年“弱者のカリスマ”的な存在として注目を集める大家選手を攻める。普段はチームを組む石井選手と入江選手もこの日ばかりはバチバチのぶつかり合いを見せ、HARASHIMA選手はエースらしい安定した強さを発揮するなど、6人タッグらしいバラエティに富んだ試合となった。それぞれに持ち味を出した試合となったが、最後は入江選手がダイビングボディプレスで本田選手を圧殺した。
勝利した入江選手は「高木社長はコスプレイヤーと一緒なのに、ボクはおっさん(でいしろう先生)と一緒じゃないですか! 三回目があるなら、ボクにも美少女コスプレイヤーを!」と要求したが、松田Pは「分かりました、では、でいしろう先生を美少女に!」と、斜め上の回答で応えた。
▲試合をリードした本多選手。アメリカンプロレス的なムーブはまさにお祭り向き。
▲普段は同チームで仲良しの石井選手を圧殺する入江選手(上)。
最後は、サクセスの吉成社長がリング上に上がり、直接マイクで「三回目も約束します!」と宣言。松田Pも「2015年は二回もプロレスを仕込ませてもらいました。僕を見て、俺もやってみたい、一緒にやってみようという楽しい仲間を募集します! 日本のゲーム会社のみなさん、サクセスと一緒になんかやりましょう!」とブチ上げた。
それでもグズる入江選手に、大家選手が「お前は美少女のためにプロレスやってんのか!」と絶叫。「このおっさんはほとんどの美少女を作ってるんだぞ! 俺たちは一緒に、ゲーム界とプロレス界を盛り上げて行こう!」とカリスマ風トークを発揮した。
最後は大家選手が音頭を取り、会場全員が「ガンバレ、DDT! ガンバレ、リングドリーム! ガンバレ、俺!」というコールでひとつになって、この幸せな興行は幕を閉じた。
◆試合後のコメント
高木三四郎
「後楽園ホール大会、無事成功に終わりました! アイドルユニット結成というサクセスさんらしい仕掛けでビックリしましたが、楽しんでいただけたんじゃないかと思います。また、何かでご一緒いただければ。ゲーム業界もプロレス業界も盛り上げていきたい気持ちは一緒です。人材に困っているようでしたら、私、いつでもアルバイトに伺いますので、松田さん、よろしくお願いいたします!」
松田プロデューサー
「後楽園ホールになって、大変だなという気持ちで8ヶ月過ごしてきましたが、違う業界を知る、いい経験になりました。星空は、後楽園ホールで二回実験をさせていただいたんですが、最初は全然映らなくて。多くのスタッフの力を借りて見せた星です」
でいしろう
「40過ぎたおっさんが美少女化していいのかという気もしますが、許されるの?(笑) キツネ面を被った美少女でも用意しますか!」
サクセス吉成代表
「これだけエネルギーを使う、これこそエンターテイメントですよね。三回と言わず、四回五回、そのくらい続けられないとゲームがダメだってことだから(笑)。その次は、武道館だよ! ゆくゆくはできるようにしたいな」
GOMESS(ラッパー)
「後楽園ホールは、来たのも初めてです。僕からの景色だと客席が見えなかったので、真っ暗で星だけが見える中、目を閉じているときに見える綺麗な光に近くて、この景色を松田さんが見て今日のステージを作ったんだろうなと思いました。すごく良かったです」
backdrops
山崎和佳奈「楽しかったです。こんなに華やかで楽しくて、お客様の一体感も素晴らしいと思いました。自分たちの歌なんですけど、流れると感動しましたね。歌詞もプロレスに通じるものがあるのかな、と思いました」
松井菜桜子「いち観客として、プロレスを楽しませてもらいました。迫力がすごかったです」
日高のり子「男性のプロレスを見たのはすごく久しぶり。男性と女声が混じって試合をするなんて初めてで、やっぱり女性に肩入れして応援しちゃうんだなと思いました。レスラーの方たちの個性もハッキリしていて。私は流れで女色ディーノさんの声をやることになっちゃたんですけど、ディーノどうする?」
男色ディーノ「そこはアンタのコレ(腕)次第よ! アンタたちはアイドルとしてどうやっていくの? backdropsには、挑戦する気持ちを忘れずに頑張ってほしいなと思って勝ったから、ノンコ(日高)も挑戦して!」
山崎「じゃあゼネラルマネージャーになってください!」
ディーノ「ちょっと、『リングドリーム』全体に言えることだけど、思いつきを形にするほど怖いことってないからね! ……アンタたち、やる気あるのね?」
日高「もちろん! 私たちは、過去を振り向かず、次々と新しいことにチャレンジし続けていきたいと思うわディーノ!」
※初出時、一部の方のお名前が誤っておりました。お詫びして訂正いたします