人気ゲーム実況者たちが一同に会し、ゲーム実況からトークショー、ライブといった多彩なステージで観客との交流を楽しむイベント「ゲーム実況わくわくフェスティバルver.2」が、東京・新木場STUDIO COASTにて12月26日(土)に開催された。
この通称「わくフェス」は、2014年に行われた「ver.0」から数えて今回が3回目の開催。回を重ねるたびに注目度は着実に高まり、この日はこれまで以上に多くのファンで会場が賑わった。この過去最大ともいえる盛り上がりを見せた「ver.2」の模様を、メインステージを中心にレポートしていこう。
▲「ver.1」に引き続き、ヴィジュアル系エアーバンド「ゴールデンボンバー」の歌広場淳さんがゲストで登場。いくつものコーナーに出演し、イベントを盛り上げた。
▲さすが「ver.2」だけありゲストはさらに豪華に! ゲーム好きで知られるアーティスト・藍井エイルさんも登場し、実況者と一緒になって会場を沸かせていた。
▲メインのわくわくコロシアムをはじめ、会場内の6か所にステージを用意。来場者が自由に好きなステージを見て周る様は、まさに音楽系フェスのよう。
▲30名以上の人気ゲーム実況者がこの「ver.2」を盛り上げるべく集結。ネット配信ではない生のステージで、ファンを喜ばせた。
◆手に汗握る熱戦が展開! ではなく爆笑のステージとなった『METAL GEAR ONLINE』
2016年1月19日からPC版の正式サービスも始まったKONAMIのオンラインゲーム『METAL GEAR ONLINE』(PS4,Xbox one,PS3,Xbox 360)のステージには、歌広場さんと藍井さんも参加。チームを組み、対戦用ミッション「BOUNTY HUNTER」でコジマ店員さん率いるチームと対戦することとなった。
ゲーム実況者も含め、初めてプレイする人が多いというなかで幕を開けた一戦。緊張感に満ちたシビアな戦いがはじまると思いきや、ふたを開けてみると操作方法を求める出演者たちの絶叫と、スクリーンに映しだされる右往左往するキャラの姿が観客の爆笑を誘い、ステージは終始和やかなものとなった。そんななか、藍井さんはすぐにゲームの感覚をつかみ、チームに貢献する活躍を見せる。その一方、歌広場さんはゲーム終了直前まで腹這いのまま立ち上がれず、もがき続けていた……。
▲対戦に熱中する出演者たち。ゲーム終了寸前、「立った~!!」と大声を上げ、ようやく腹這いから解放された歌広場さんには爆笑とともに大きな拍手が送られた。
▲結果はコジマ店員チームの勝利! こちらのチームにも初プレイの人がいたこともあり、対戦内容はどちらが勝っても可笑しくはない接戦であった。
◆歌広場さんの活躍も光った白熱の『GUILTY GEAR Xrd-SIGN-』の対戦ステージ
アークシステムワークスの人気格闘ゲーム『GUILTY GEAR Xrd-SIGN-』(アーケード,PS4,PS3)を使用したステージでは、えいたさんやどぐらさんなど、数々の世界大会で高い実績を残している格闘ゲーマーも参加する対戦イベントが行われた。
対戦内容は、5対5のチーム戦。初戦から熱い闘いが繰り広げられるなか、注目を集めたのが歌広場さんの活躍だ。普段からこのゲームをやり込んでいる歌広場さんは、慣れた手つきでコンボを次々と決める華麗なプレイを披露。『METAL GEAR ONLINE』のステージでの雪辱を晴らす活躍で対戦相手に圧勝し、喝采を浴びることとなった。
▲馴染み深いゲームだけに、『GUILTY GEAR Xrd-SIGN-』では活き活きとしていた歌広場さん。自分以外の対戦の実況も行い、軽快なトークで観客を楽しませた。
▲『GUILTY GEAR』プレイヤーとして知られる格闘ゲーマー、どぐらさんとまちゃぼーさんの対戦は実にハイレベル。わずかな差でどぐらさんが戦いを制し、チームの勝利を決めた。
◆観客の心を弾ませ続けた『GITADORA Tri-Boost』ステージ
ギターとドラムの本格的なセッションが味わえるKONAMIの『GITADORA Tri-Boost』と、パネルにタッチするだけで手軽に演奏を楽しめる『jubeat prop』。このアーケードで話題の音楽ゲームに、腕に覚えがある5名の実況者が挑戦! かわるがわるに課題曲となる「ゲーム実況もっと!わくわく荘」の『僕ガ壊レル前ニ』に挑み、巧みな演奏で観客を魅了していた。このステージで印象に残ったのが、実況者のプレイに合わせて体でリズムを刻む観客の姿。それが、独特なグルーブ感のようなものを生み、ほかのゲーム実況とは異なる一体感を作りだしていた。
▲挑戦した全員が目立ったミスもなく課題曲をクリア。しっかりとした演奏が続くからこそ、観客はグイグイとステージに惹きつけられていく。
▲手軽さで高い人気を誇る『jubeat prop』。とはいえ難易度を高く設定すると、かなり歯応えあるものに。苦戦しつつもコジマ店員さんがクリアを成功させてガッツポーズ!!
◆面白ければ何でもあり! それが「わくわくフェスティバル」
各ゲームメーカーの協力もあり、アーケードやコンシューマー、さらにはスマートフォンでも、とにかく面白いゲームであればプラットホームを問わずステージイベントにしてしまうのが、この「わくわくフェスティバル」の魅力ともいえる部分。決して大規模ではないものの、さながら人気ゲームの展示会に来ているような気分も味わえるのだ。
▲アーケードで高い人気を誇るKONAMIの音楽ゲーム『pop’n music éclale』のステージも。高難易度の曲に挑む実況者の華麗なボタンさばきは感動すら覚える。
▲しりとり格闘『口先番長』(iPhone,Android)は、10文字までの単語を作って対戦するアプリ。大喜利のごとく実況者が次々とセンス良い単語を作り、爆笑を誘っていた。
▲ステージで使用されたゲームの試遊台が設置されたコーナーも。実況者たちのステージに遊び心を刺激された人たちで、つねに賑わい続けていた。
◆ゲーム実況以外のステージも驚くほどに大盛況
トークショーやカラオケ大会、挙句の果てには餅つき大会と、もはやゲームに関係ない域に達するほどバラエティに富んだ内容となった「ver.2」。なかでも来場者をもっとも熱くさせていたのが、ゲーム実況者たちで結成された「音速兄貴」と「ゲーム実況もっと!わくわく荘」という2つのバンドのライブだ。どちらもセットリストは、アップテンポで観客がノリやすいものばかり。一曲目から大歓声とともに熱気が立ち込め、その様子はもはやライブイベントそのものの盛り上がりとなった。
▲2015年の4月に1stライブを行って以来、さまざまな活動を行っている「音速兄貴」。DOESの「曇天」のカヴァーで幕を開けたライブは、最後まで観客を熱狂させた。
▲「ゲーム実況もっと! わくわく荘」は、KONAMIの音楽ゲームにも収録された「僕ガ壊レル前ニ」など、全5曲のうちオリジナル曲を3曲披露。
▲「ゲーム実況もっと! わくわく荘」のステージでは、ボーカルの湯毛さんが2015年4月に解散した「ゲーム実況者わくわくバンド」の復活を宣言し、ドラムのフルコンさんが登場するサプライズも!
◆フィナーレは『クイズマジックアカデミー 暁の鐘』大会で盛大に!!
「ver.2」のフィナーレを飾ったステージは、アーケードで好評を博しているKONAMIのクイズゲーム『クイズマジックアカデミー 暁の鐘』を使ったクイズバトル。ゲーム実況者が全員参加ということもあり、ステージ上は大変な賑わい模様となった。
▲いくつかのチームに分かれてのバトルとなったが、もはや勝負の行方は関係なし。ゲーム実況者も観客も、この賑やかな雰囲気だけで大満足の様子だった。
▲クイズバトルのあとは、そのままなだれ込むようにエンディングへ。「ver.3」の開催を匂わす発言もあり、この場にいる全員が再会を信じるなか「ver.2」は幕を閉じた。
【 撮影:小野さやか / 大野実保 】