不透明だった中国アプリ市場を可視化。巨大な中国マーケット分析への大きな一歩。
アプリ市場データを提供するApp Annieは、中国のAndroidアプリ市場のデータを大幅に刷新。製品のアップデートにより、中国のAndroidアプリ市場をiOSや他国のAndoird市場と比較が可能になったことを発表した。
スマートフォンが爆発的に普及している中国のモバイルデバイス数は10億台を越え、アプリストアの売上やアプリ内の広告など、ユーザーのモバイルへの年間支出総額は約8000億ドル。2021年までには2兆5900億ドルに到達するといわれており、この数値は全世界のモバイル支出額の約41%を占めると予想されている。
これらのデータは、更なる成長が見込まれることもあり、重要性は高くなる一方で、多くのパブリッシャーが進出を検討してきたが、中国のAndroidアプリ市場には100以上のアプリストアが存在し、それぞれで異なる規模やユーザー層を持つため、中国の市場データを正確に推計することが課題であり、攻略が難しい市場でもあった。
今回、App Annieは製品アップデートにより、ユーザー利用率や、一定期間中のアクティブユーザー数など、中国Androidアプリ市場の指標が利用可能となった。iOSや他国のAndoird市場と比較することで、実態の一部がみえるようになったという。利用可能になった指標に関しては、以下を参照して欲しい。
App Annie日本代表ディレクター 滝澤氏のコメント
「日本のアプリパブリッシャーで、中国進出に成功している企業は多くありません。中国特有の市場環境など様々な要因はありますが、モバイルユーザーの実態を的確に把握できていなかったことが一因であるでしょう。今後はAppAnnieのデータが、この問題を解決するための手段になりえると思います。
また、2020年のオリンピックもあり、インバウンド事業の需要が高まっています。訪日客が、例えば中国からの旅行客が普段どのような生活をしていて、どのようなサービスを受けているのか。AppAnnieのデータから読み解くことで、彼らが求めるサービスを提供することが出来れば、ビジネスとして非常に大きなチャンスにつながるでしょう。」
製品アップデートで利用可能になる指標概要
1.ユーザー利用率:期間中にアプリを利用したユーザーの割合
2.アクティブユーザー数:一定期間中のアクティブユーザー数。月間、週間はすでに利用可能で、中国Android市場のDAUは後日公開。
3.重複利用アプリ:あるアプリのユーザーが他に利用しているアプリ。
4.セッション数・時間:一定期間におけるセッション数と、1セッションあたりの平均利用時間。
5.平均アクティブ日数:一定期間におけるアクテイブユーザーの平均利用日数。
6.データ通信量:使用デバイスにおける平均通信料。