◆元気いっぱいの「忍者犬」をどこまで御せるかが勝負!
忍者装束を身につけたかわいいワンコがキャンキャン吠えながら跳ねまくるアクションゲーム『飛べ!忍者犬!』。ゲームのルールは至って単純で、ジャンプする忍者犬を誘導して上へ上へと導くだけ……と書くと単なるラブリーなアニマルアクションゲームの解説に見えるが、実はその内容は結構ハードだ。
忍者犬は、プレイヤーの操作とは関係なく、絶えずジャンプを行なう。そのため、プレイヤーはつねにその動きを制御しなければならない。また、忍者犬の左右の移動は本体端末の傾け具合によって決定される。最初のうちはこの傾ける角度と移動距離の感覚をつかむことに集中しよう。
この手のアクションゲームでコントローラーではなく体を動かしてしまうタイプのプレイヤーは、本体端末ではなく体ごと傾いてしまうことがままあるので、慣れるまで電車内のプレイはあまりオススメできない。
また、足場である雲の性質もやっかいだ。忍者犬が1回着地した雲は消失するため、プレイヤーは忍者犬をつねに新しい雲へと導く必要に迫られる。先に述べたように忍者犬のジャンプは止まることがないので、次にどの雲に乗せるかを瞬時に判断しなくてはならないのだ。なお、プレイしてみるとわかるが「まずこの雲に乗せて、つぎにあの雲に乗せて……」などと考えている暇は一切ナシ! ここで自身の反射神経が問われることになる。
最初のうちは忍者犬のあまりの暴れん坊ぶりにすぐゲームオーバーとなってしまうかもしれないが、本体端末の傾け具合による左右の動きをマスターできれば、スイスイと上に昇れるようになるはず。出現する雲の位置と忍者犬のジャンプタイミングを把握してテンポよく雲を伝っていく感触は、リズムゲームでノリがいい曲をこなしていく達成感に通じるものがある。このレベルまで到達できたら、あとはハイスコア更新を狙って集中あるのみだ。
記録を伸ばす際にポイントとなってくるのがアイテムの存在。雲の上にはときおり「おにぎり」や「カエル」、「巻物」といった各種アイテムが登場する。これらを取ると一定時間だけ「おにぎり」ならスピードが遅く、「カエル」ならジャンプが高く、「巻物」なら強制的に上方へ移動する効果が得られる。ただしアイテムの出現タイミングはランダムなので、取れたらラッキーぐらいに考えておこう。
しかしアイテムの効果はどれもすばらしく、その味を一度知ってしまうと見かけた瞬間、ついフラフラと取りにいってしまうほど。これがこのゲームの罠で、アイテムを取りに行ったはいいが次に乗る雲を見失ってそのままゲームオーバー、という事態にもおちいりかねない。それならいっそ「アイテムに頼らず記録出せる俺すごい!」ぐらいの気概を以って挑んだほうが記録も伸びるだろう。
◆やればやるほど上手くなる「成長感」がクセになる!
単純明快なアクションゲームではあるものの、ゲームスピードが速いために難易度としては結構高めだと感じた。そのせいもあり、最初のうちは瞬時にゲームオーバーとなることも多いが、そこを突き抜けて連続で登れるようになってくると非常に楽しいことに気づくはず! ひたすら 上に登るだけのゲーム内容だが、自動的に記録される自己ベストを目指すだけでもかなりアツくなれるだろう。
ちょっとした合間に手軽に楽しむことができるので、気分転換の際などに遊びたくなる1本だ。