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SIE、『Marvel’s Spider-Man』などの開発スタジオInsomniac Gamesを買収 オープンワールドかつストーリー性を重視したゲーム開発を強化

ユーモア溢れる作品開発を得意とするゲーム開発スタジオ。買収後はSIEワールドワイド・スタジオの一員としてPS向けゲームを開発。

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(以下、SIE)は、プレイステーション4(以下、PS4)用ソフトウェア『Marvel’s Spider-Man』や「ラチェット&クランク」シリーズを手掛けるゲーム開発会社Insomniac Games, Inc.(以下、Insomniac Games)を買収することに関する正式契約を締結したことを発表した。

Insomniac Gamesは、『スパイロ・ザ・ドラゴン』や『RESISTANCE』など、プレイステーション向けの人気作品を多数手掛けたゲーム開発会社で、これまで数々の賞を受賞してきた。最近では、SIEとInsomniac Games、Marvel Gamesの協業でゲーム『Marvel’s Spider-Man』を2018年9月に発売した。同作は2019年7月28日時点で世界累計実売本数1320万本を突破、2018年におけるPS4用ソフトの中で最も高い評価を獲得した作品のひとつだ。同社はユーモア溢れる作品を得意としており、インタラクティブ性の高い世界観や独特なストーリー性に加え、現場で協力しながらゲーム制作を進めていく企業文化への評価も高い。

本買収を通じ、SIEはInsomniac GamesをSIEワールドワイド・スタジオ(以下SIE WWS)のスタジオの一員として迎え、プレイステーションプラットフォーム専用のソフトウェア開発における創造性と革新性を追求。Insomniac GamesとSIEとの間で築き上げてきた強固な信頼関係を基盤に、長年培ってきたSIE WWSのクリエイティビティをより一層発揮し、オープンワールドかつストーリー性を重視したゲーム開発を強化することで、より魅力的な「プレイステーション」ならではのエンタテインメントを提供する。

今後のInsomniac Gamesの経営については、現在と変わらずInsomniac Gamesのマネジメントチームが、SIE WWSのSan Mateo Studioと連携しながら進める予定。本買収は、関係当局の承認取得等の後に完了となり、買収額を含む金銭的条件等については契約条件により公表しないとのこと。

本発表について、SIE WWSのチェアマンであるショーン・レーデン氏とInsomniac Gamesの社長兼CEOであるテッド・プライスがコメントを発表した。

SIE WWSチェアマン ショーン・レーデン氏
「Insomniac Gamesは、業界で最も高く評価されている開発会社の一つであり、ストーリー性の高いゲーム開発力には定評があります。彼らとは、長年に亘り強固なパートナーシップを築いてきましたが、今回、同スタジオがSIE WWSのファミリーの一員となることを心より嬉しく思います。同スタジオを迎え入れることで、SIE WWSはこれまでにも増して、世界中の皆様がお楽しみいただける『プレイステーション』ならではのゲーム体験を創造してまいります。」

Insomniac Games社長兼CEO テッド・プライス氏
「Insomniac GamesがSIE WWSファミリーの一員となることで、私たちのビジョンでもある『ポジティブで、人の心に残る感動を創造していく』ことを実現できる機会がさらに広がることでしょう。創業以来、『プレイステーション』とは特別な関係を築き上げてきました。今回のパートナーシップは、両社の可能性を広げるものであり、『Marvel’s Spider-Man』の功績はそれを証明しています。今後、長年のパートナーでもあるSIE WWSの一員として、私たちの成長を促進させることで、多くのファンの皆様に、より革新的で新しいゲーム体験をお届けできるよう取り組んでまいります。」

関連サイト

ソニー・インタラクティブエンタテインメント公式サイト
Insomniac Games, Inc.公式サイト(海外サイト:英語)

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