韓国最大のゲームショウ「G-STAR 2014」は釜山市の「BEXCO」にて11月20日から23日までの4日間開催された。
参加35カ国、617社、 2,567ブース、来場者数は合計で20万人を超え、土日の一般日には入場券を求める長蛇の列が駐車場を埋め尽くし、特別アイテムや記念品配布、またステージイベントや話題の新作タイトルなどのあるブースにも常に大行列が発生していた。
韓国といえば、PC用のネットワークゲームが人気の地であり、その傾向は今も根強く感じるが、今回の「G-STAR 2014」では、スマートフォンゲームの存在感が増加していると現地の関係者の多くが語っていた。
出展されたゲームの傾向としては3Dグラフィックのレベルの高さが特徴的で、元々PCゲームで培ったノウハウによるものともいえるが、韓国のゲーム市場では「まず、見た目の良さが大事」という関係者も多く特質的な背景といえるのかもしれない。来場者は日本のゲームイベントに比べて、より若年層が多く、小学生や親子連れなども多く見かけた。
また、中心となる二十代のゲームファン層は、非常に活発で「熱い」タイプが多く、熱心にプレイしたりステージイベントに参加するなどしていた。
一方、現地の出展者などに話を聞いてみると、むしろ穏やかで落ち着いた印象の方が多く、またビジネスとしてはグローバル展開を念頭に開発やマーケティングを行うなど冷静かつ真摯な姿勢が共通点として感じられた。
そんなアジアマーケットの開発者を含めた多くの関係者が「インディーズゲーム」への期待を語っていたのは、現在の発想や組織的な取り組みの外側に広く新しいアイデアがあるかもしれないという潜在意識、あるいは、いちゲームファンとしての個人的な欲求に応えてくれる方法論の発生場所としての期待の表れと見ることもできる。
もしかすると、スマートフォンゲーム市場は、地域や組織的な枠組みを超え、それぞれが刺激し合い、時には反発し合い、あるいは協力し合いながら新しい流れを作っていくことをユーザーからも業界全体からも潜在的に期待されているのかもしれない。
それだけ開拓の余地と、これからのポテンシャルのあるフィールドがスマートフォンゲーム市場であることは、どうやら確かであるようだとG-STAR 2014の会場で感じた。