任天堂との協業タイトルや『グラブル』などの既存タイトルが業績に貢献。スポーツ事業はコロナ禍で苦戦。
株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)は、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を11月10日(火)に発表した。当第2四半期連結累計期間の売上収益は687億9600万円(前年同期比5.4%増)、営業利益は209億1900万円(同314.7%増)、税引前四半期利益は260億9700万円(同246.7%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は191億5400万円(同299.2%増)となった。
経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間の売上収益に関しては、前年同期比で増収となったが、スポーツ事業は新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受けて、前年同期比で減収となった。ライブストリーミング事業やゲーム事業に関しては、増収となった。
売上原価・販売費、一般管理費については、ゲーム事業やライブストリーミング事業の推移に応じて売上原価の支払手数料等の費用が増加した。一方で、前年同期末比での無形資産の減少に伴い、減価償却費が減少したことに加え、スポーツ事業や旧オートモーティブ事業に関する費用も減少した。
その他の収益では、タクシー配車アプリなどに関する事業の吸収分割に起因する移転損益20億4500万円や、SHOWROOM株式会社の保有株式の一部譲渡に伴う子会社株式売却益78億8900万円などを計上した。
セグメント毎の業績は以下。
ゲーム事業
当第2四半期連結累計期間は、既存のタイトルが堅調に推移したと共に、前期以降に国内外でリリースしたタイトルの貢献も加わり、ユーザー消費額が前年同期比で増加したことで、増収増益となった。
上記の結果、売上収益は466億7300万円(前年同期比13.4%増)、セグメント利益は110億4300万円(同60.1%増)だった。
スポーツ事業
例年3月下旬から開幕するプロ野球の公式戦は、6月19日からの開幕となり、開幕当初は無観客で試合を行なった。その後、観客数の上限は段階的に緩和されたものの、新型コロナウイルス感染症の拡大が影響したことから、減収減益となった。
上記の結果、売上収益は66億6700万円(前年同期比59.5%減)、セグメント損失は10億2400万円(前年同期はセグメント利益54億6600万円)だった。
ライブストリーミング事業
前期以前より、ライブストリーミングの領域では、成長に向けて投資を積極的に行ない、「Pococha(ポコチャ)」を中心に好調に推移している。
2020年6月30日を期日に、DeNAが保有するSHOWROOM株式会社(以下、SHOWROOM)の株式の一部譲渡により、SHOWROOMはDeNAの持分法適用関連会社となり、当第2四半期連結会計期間より、SHOWROOMの業績はセグメント別の業績に含んでいない。
上記の結果、売上収益は115億800万円(前年同期比202.5%増)、セグメント利益は23億9500万円(前年同期はセグメント損失7億2400万円)だった。
ヘルスケア事業
「MYCODE(マイコード)」や「kencom(ケンコム)」「歩いておトク」をはじめ、ヘルスケアサービスの分野における既存の提供サービスや関連した事業が堅調に推移した。一方で、R&D分野中心に、先行投資を行なった。
上記の結果、売上収益は9億2300万円(前年同期比17.7%増)、セグメント損失は7億1400万円(前年同期はセグメント損失8億5200万円)だった。
新規事業・その他
このセグメントには、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、EC事業におけるサービスが含まれている。
なお、前期には、旧オートモーティブ事業における積極的な投資も含まれている。
上記の結果、売上収益は32億3100万円(前年同期比3.6%増)、セグメント損失は2億1100万円(前年同期はセグメント損失36億9500万円)だった。
関連サイト
株式会社ディー・エヌ・エー公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2021年3月期第2四半期決算説明資料