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【台北ゲームショウ2015】囲碁からヒントを得た本格ボードゲーム『DUNGEON CLASH』

 アクションゲームをはじめ、リアルタイム要素のあるゲームが大半をしめたB2B(インディゲーム)コーナーで、本格ボードゲームとして異彩を放っていたのが『DUNGEON CLASH』(NOMADS)だ。開発者自ら「ゲームのモチーフは囲碁です」という本作を、さっそくプレイしてみた。

 ゲーム画面は5☓5の25マスに区切られており、画面下には左側に配置できるユニット(2体)、右側に特殊攻撃が繰り出せるユニット(2体)がある。ゲームはターン制のストラテジーで、互いにユニットを1体ずつ配置して、同時に攻撃判定を行う。これを繰り返して最終的に部隊のヒットポイント(画面上に表示されている)をゼロにすれば勝ちだ。

プレイ画面

 はじめに配置するユニットをタップすると、ゲーム画面上で配置できるマスが表示される。次にマスをタップすると、そのユニットが持つ攻撃範囲が表示される(攻撃手法によって左右一直線に遠隔攻撃ができたり、自分の周囲2マスを範囲攻撃ができたりなど、それぞれ特徴がある)。最後に再びマスをタップすれば配置終了だ。同様の手順を敵側が行い、最後に攻撃判定が行われる。次のターンでは先攻と後攻が逆転し、コンピュータ側が先にユニットを配置して、次にプレイヤーが配置し、攻撃判定が行われる。これを繰り返していく。

 それぞれのユニットには、「速度(攻撃の順番)」「ヒットポイント」「攻撃力」のパラメータがあり、各々の攻撃範囲内にいれば、攻撃判定で自動的にヒットポイントが攻撃力分だけ削られていく。これがゼロになるとユニットが退場となる。相互の攻撃範囲やパラメータなどを考慮しながら、最適な一手を繰り出すことが勝負の分かれ道だ。

 これだけだと近接攻撃しかできないRPGの戦闘のように、バトルが単調になりがちなので、他の攻撃方法も存在する。はじめにあげられるのが、前述した特殊攻撃。通常の攻撃判定の後に、マップ外から火炎魔法などを繰り出し、援護ができるというものだ。

 また本作ではユニットの位置取りが非常に重要になるため、「すでに次の攻撃判定で死ぬことが確実で、相手の手番でユニットを配置されたくない」というシチュエーションが発生することがある。そんな時のために、「今いるユニットを退場させて、かわりに配置できる」強力なユニットも存在する。最後にランダムに表示される宝箱があり、この上にユニットを配置するとさまざまなアイテムがゲットできる。これらがバトルの良いアクセントになっている。

 なお、多くのインディゲームと同じように、本作もビジネスモデルはF2Pだ。一つの部隊は20ユニットから編成されており、ユニットは自由に編成できる。アイテム課金でより強力なユニットが購入できる仕組みだ。それぞれのユニットは萌えキャラになっていて、ブースではキャラクターのポップが多数配置され、華やかな雰囲気を醸し出していた。ストーリーは王国の騎士団がダンジョンを攻略していくというシンプルなものだが、これだけたくさんのキャラクターがいれば、さまざまな派生ストーリーも自由に作れそうだ。

 開発チームは4名で、ゲームエンジンにはUnityを使用しており、2013年の12月から開発をスタートしたとのこと。現在はオープンβの段階で、近日中にiOSでリリースを予定している。日本展開は未定とのことだが、かなり人気が出そうなタイトルだけに、期待したいところだ。

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