ゲーム分野はPS5やプレイステーションプラスを中心としたネットワークサービスが好調に推移。映画分野でもホームエンタテインメントの増収が利益に貢献。
ソニーグループ株式会社は、2021年3月期決算短信(連結)を4月28日(水)に発表した。当期の連結業績は、売上高8兆9993億6000万円(前期比9.0%増)、営業利益9715億6500万円(同15.0%増)、税引前四半期純利益1兆1923億7000万円(同49.1%増)、株主に帰属する四半期純利益1兆1717億7600万円(同101.3%増)だった。
経営成績に関する説明
ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)分野は、ゲームソフトウェアやプレイステーション5(以下、PS5)の発売に伴うハードウェアによる増収で、売上高2億6563億円(前期比34.3%増)だった。営業利益に関しては、PS5の戦略的価格設定による損失費や販売費、一般管理費などがあったが、ゲームソフトウェアの増収とプレイステーションプラスを中心としたネットワークサービスの増収で3422億円と、前期比で43.5%増加という結果になった。
音楽分野に関しては、音楽制作におけるストリーミングサービスからの収入増加をはじめ、『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の貢献といったアニメ事業の売上増加、モバイル向けゲームアプリの好調による売上増加、海外における事業譲渡に伴う利益計上があった。それらの結果、売上高は9399億円(前期比10.5%増)、営業利益1881億円(同32.1%増)だった。
映画分野については、新型コロナウイルス感染症の影響による映画館の閉鎖に伴う興行収入の減少、テレビ番組制作の作品納入数の減少により、売上高は7588億円(前期比25.0%減)という大幅な減収となった。営業利益に関しては、減収の影響があったものの、映画製作における広告宣伝費の減少、前期に公開した作品やカタログ作品のホームエンタテインメントの増収といった影響で、805億円(同18.0%増)と、前期比で増加した。
その他の分野については、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューション(EP&S)分野が売上高1兆9207億円(前期比3.5%減)、営業利益1392億円(同59.4%増)、イメージング&センシング・ソリューション(I&SS)分野が売上高1兆125億円(同5.4%減)、営業利益1459億円(同38.0%減)、金融分野が金融ビジネス収入1兆6689億円(同27.6%増)、営業利益1646億円(同27.0%増)、その他分野が売上高2293億円(同8.7%減)、営業利益114億円(同30.0%減)だった。