新作タイトルやリピート販売の好調でコンシューマーゲームが好調に推移。コロナ禍の影響で遊技機事業とリゾート事業が苦戦。
セガサミーホールディングス株式会社は、2021年3月期決算短信（連結）を5月13日（木）に発表した。当連結会計年度における売上高は2777億4800万円（前期比24.2％減）、営業利益は65億5300万円（同76.3％減）、経常利益は17億1500万円（同93.2％減）、親会社株主に帰属する当期純利益は12億7400万円（同90.7％減）だった。
経営成績に関する説明
セグメント毎の業績は以下。
なお、各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでいない。また、報告セグメントとして従来「エンタテインメントコンテンツ事業」に含まれていたセガサミークリエイション株式会社の事業については、当期より「遊技機事業」に変更し、セグメント利益を営業利益から経常利益に変更している。
エンタテインメントコンテンツ事業
主に家庭用ゲーム機やPC向けのゲーム本編のディスク販売及びダウンロード販売に関して、『ペルソナ5 スクランブル ザ ファントム ストライカーズ（欧米版）』や『龍が如く7 光と闇の行方（欧米版）』『Football Manager 2021』などの新作タイトルを発売したほか、リピート販売が好調に推移し、販売本数は4177万本（前期は2857万本の販売）となった。
スマートフォンやPC向けの基本プレイ料金無料、アイテム課金制のゲームコンテンツの販売については、『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』や『プロジェクトセカイ カラフルステージ！ feat. 初音ミク』などの新作タイトルに加え、既存タイトルも好調だった。
アミューズメント機器分野では、UFOキャッチャーシリーズやプライズなど、定番製品を中心に販売した。
アミューズメント施設分野は構造改革の実施により、アミューズメント施設運営子会社の株式譲渡を2020年12月に行なったことに伴い、第3四半期連結会計期間末に同社を連結の範囲から除外した。
映像・玩具分野は、新型コロナウイルス感染症の影響により、劇場版『名探偵コナン 緋色の弾丸』の公開が延期になったが、「名探偵コナン」のテレビアニメシリーズの特別総集編となる映画『名探偵コナン 緋色の不在証明』の公開や、映像制作に伴う収入と配分収入を計上したほか、玩具において『マウスできせかえ！ すみっコぐらしパソコンプラス』などの新製品や定番製品を販売し、堅調に推移した。
なお、第3四半期連結会計期間に、営業外収益に計上していた投資有価証券評価益は、当第4四半期連結会計期間の株式売却に伴い、投資有価証券売却益として特別利益に計上した。
上記の結果、売上高は2178億1000万円（前期比12.0％減）、経常利益は279億1700万円（同71.6％増）だった。
遊技機事業
パチスロ遊技機に関しては、『パチスロ北斗の拳 宿命』などを販売し、当期は3万5000台の販売（前期は12万3000台の販売）となった。
パチンコ遊技機は、『P真・北斗無双 第3章』など、6万9000台（前期は10万4000台）を販売した。
上記の結果、売上高は531億9800万円（前期比51.0％減）、経常損失は113億3200万円（前期は経常利益227億8100万円）だった。
リゾート事業
「フェニックス・シーガイア・リゾート」について、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、集客数の大幅な落ち込みがみられたことから、施設利用者数は前期比65.7％だった。一方、Go Toトラベル事業のキャンペーン期間中においては、個人客の需要が高まり、2020年10月、11月の施設利用者数は前年同月比で110％以上となるなどの回復がみられた。また、日本国内におけるIR参入に向けた費用が発生した。
海外に関しては、PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.（当社持分法適用関連会社）が運営する「パラダイスシティ」において、新型コロナウイルス感染症の影響などにより、2020年1月～12月のドロップ額（テーブルにおけるチップ購入額）が前期比で33.8％、カジノ来場者数が前期比45.5％となるなど、大幅な落ち込みがあった。
上記の結果、売上高は63億2000万円（前期比39.7％減）、経常損失は89億7900万円（前期は経常損失53億5400万円）だった。
※PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.は12月決算のため3か月遅れで計上
関連サイト
セガサミーホールディングス株式会社公式サイト
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期決算プレゼンテーション
2021年3月期決算説明資料