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東映アニメーション、コロナ禍で国内は苦戦も海外への配信権や版権の販売好調で営業利益155億円 2021年3月期決算

東映アニメーション

コロナ禍による興行収入の伸び悩みや商品販売店舗の営業自粛、イベントなどの延期及び中止の影響で収益が減少。

東映アニメーション株式会社は、2021年3月期決算短信(連結)を5月13日(木)に発表した。当連結会計年度における売上高は515億9500万円(前期比5.9%減)、営業利益は155億300万円(同3.7%減)、経常利益は160億4000万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は110億6700万円(同3.2%減)となった。

経営成績に関する説明

映像製作・販売事業
劇場アニメ部門では、2020年7月に映画「人体のサバイバル!」、8月に「東映まんがまつり」、10月に「映画プリキュアミラクルリープ」、11月に映画「魔女見習いをさがして」、2021年1月に劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」前編、2月に同作品の後編と映画「Tokyo 7th シスターズ -僕らは青空になる-」、3月に「映画ヒーリングっど プリキュア」を公開した。収益に関しては、コロナ禍による影響や、前期にヒットした劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の反動減により、大幅な減収となった。

テレビアニメ部門については、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」や「ワンピース」「ヒーリングっど プリキュア(2021年2月より「トロピカル~ジュ!プリキュア」)」「デジモンアドベンチャー:」「ワールドトリガー」「ふしぎ駄菓子屋 銭天堂」「おしりたんてい」の7作品を放映した。収益に関しては、コロナ禍による影響で、催事イベント向け映像製作が低調であったこと、前期に好調だったゲーム向け音声製作の反動減により、減収となった。

コンテンツ部門では、劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」のブルーレイとDVDが好調に稼働したことから増収となった。

海外映像部門は、サウジアラビア向け劇場作品の納品に加え、北米やアジア向け映像配信権の販売が好調だったことから、大幅な増収となった。

その他部門では、アプリゲーム『聖闘士星矢 ギャラクシースピリッツ』のサービス終了に加え、前期に好調だった「ワンピース」の映像配信権販売の反動減により、大幅な減収となった。

上記の結果、売上高は197億6600万円(前期比0.8%減)、セグメント利益は47億9800万円(同5.8%増)だった。

版権事業
国内版権部門については、「ドラゴンボール」シリーズのゲーム化権販売が好調だった前期の勢いには至らなかったことや、前期の劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の公開に向けて好調に稼動したタイアップ・キャンペーン向け許諾の反動減などにより、大幅な減収となった。

海外版権部門は、欧米で「ドラゴンボール」シリーズ、アジアで『スラムダンク』等、アプリゲームが好調に稼働したことから売上が増加した。

上記の結果、売上高は289億9700万円(前期比2.5%減)、セグメント利益は142億5700万円(同1.7%減)となった。

商品販売事業
商品販売部門では、前期の劇場版「ONE PIECE STAMPEDE」の公開に向けて好調に稼働したタイアップ・キャンペーン向けノベルティグッズ等の販売の反動減に加え、コロナ禍の影響で商品販売店舗の営業自粛を行なったことから、大幅な減収となった。

上記の結果、売上高は24億6600万円(前期比44.0%減)、セグメント損失は1億8300万円(前期はセグメント損失700万円)だった。

その他事業
催事イベントやキャラクターショーなどを展開したが、コロナ禍によるイベントや催事の延期、中止などの影響で、大幅な減収となった。

上記の結果、売上高は4億4600万円(前期比51.0%減)、セグメント損失は1億9100万円(前期はセグメント損失2600万円)となった。

関連サイト

東映アニメーション株式会社公式サイト
2021年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期決算説明資料

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