日本でも根強いファンを持つ三国志をモチーフにしたゲームを、台湾ゲームショウ2015で見つけたので紹介しよう。
『三國好棒棒(Baseball Warrior)』トレーラームービー
出展されていたのはMOAICITYが開発した『三國好棒棒(Baseball Warrior)』。劉備、曹操、董卓、関羽、呂布といった三国志のキャラクターたちが、野球の試合で大暴れする放置型ゲームだ。
プレイヤーは三国志をモチーフにしたキャラクターたちでチームを編成するだけで、基本的には試合は全自動で進む。各試合が開催される各トーナメントには「桃園の誓い」や「赤壁の戦い」など、三国志の物語にちなんだ名前が付けられていて、物語を思い返すことができる。
▲黄巾の乱、桃園の誓い、漢字の羅列だけでも三国志ファンならピンとくるはず。
各キャラクターたちには“投手”や“打者”などの適正とレアリティが設定されており、「技」、「力」、「敏」、「精」といった4つの基本パラメーターのほか、バッティングのときなどに使えるスキルと、チームに入れるだけで発動する補助スキルを持っている。各キャラクターのスキルでバランスをとりながらチームを強化していくのがおもしろい。さらにキャラクターたちは、試合をこなすことで経験値を得てパワーアップしていく。各キャラクターを育てて最強のチームを作るのがこのゲームの醍醐味だ。
試合中は、画面の上1/4くらいに表示されるアニメーションで確認できるほか、その下のコマンドウインドウで、その試合で何が起こったのかをテキストログで表示するようになっている。1試合は時間は2分~5分弱くらいと、さくさくと進行していき、試合展開が速めに感じた。プロダクトマネージャーの林さんに話を伺ったところ、このテンポの良さを最大限に重視したゲームを作りたかったということだった。実際にプレイしていると(とはいえ、見てるだけだが)、ゲームの「カキーン!」「ズバン!」といった効果音がリズムを刻むように鳴り続けるので、聞いているだけでも心地よさを感じた。
▲スキルを使うとカットインのような演出が入る。放置ゲーだが、思わず応援に力が入る瞬間だ。
通常の試合のほか、オンラインで他のプレイヤーと試合するチャンピオンシップモードも搭載。チーム編成と育成に力を入れれば、小手先の技が順位に影響することはないので、誰でも気軽に楽しめそうな印象を受けた。これらの試合の勝敗は記録されてランキングで競うことができるようだ。
本作を制作したMOAICITYは9人のグループ。もともと三国志とスポーツを合わせたゲームを制作したいという構想から『三國好棒棒(Baseball Warrior)』を作ったとのことだ。日本での展開については、ぜひやってみたいという話で、良い協力会社さんがいたら紹介して欲しいとのことだった。 日本での野球人気は低迷しているといわれているが、まだまだ国民的な人気スポーツのひとつ。男ならば三国志も一度は通る道なので、日本でもウケる可能性を感じさせる一本だった。