台湾にはフィーチャーフォン時代からモバイルゲームを開発してきた企業もある。Keitai/攜帶有限公司もその一つで、2006年創業の老舗企業だ。同社のモットーは台湾とアメリカ市場向けに「数字」「ダイス」といったモチーフを使って、シンプルでスタイリッシュなゲームをリリースしていくこと。最新作『NUMBER GAME』もそのものズバリというタイトルで、数字とリズムゲームを融合した意欲作になっていた。
ゲームの操作は簡単で、バックが青地なら一番大きな数字を、赤字なら一番小さな数字をタップしていくというものだ。モードは「COMPARE」「SEARCH」「CLEAN」の3モードで、「COMPARE」では4つあるマスの中から一番大きい(または小さい)数字をタップしていけばOK。「SEARCH」では最初は2マス、次に4マス、そして9マス、最後は16マスとマスが増えていき、この中から一番大きい(または小さい)数字をタップしていくことになる。
そして最後の「CLEAN」では、数字が大きい順(または小さい順)にタップして、マスを全部消していくというもの。マスの数も2マスから順に16マスまで増えていく。4マス程度なら楽勝だが、16マスともなると頭がいい意味で混乱してしまうだろう。いわゆる「脳トレ」のスタイリッシュ版という印象もあるゲームだ。
また、それぞれのゲームモードで60秒以内のスコアを競う「60 SEC」と時間制限無しの「INFINITY」モードがある。ゲームの目的はハイスコアとコンボ数を競うことだ(間違わずにタップし続けるとコンボが決まり、スコアがアップしていく)。このほか「CLEAN」モードの「60 SEC」ではコンボ数に応じて残り秒数がアップする要素も取り入れられている。実績を解除していくことで、10種類のエフェクトが追加される仕組みにもなっている。正方形を基軸としたスタイリッシュなエフェクトは、テクノサウンドと相まって独特のトリップ感を演出してくれるだろう。
一方リズムアクションの要素だが、こちらは正直言ってそこまで大きくない。バックにテクノサウンドが流れており、コンボが失敗したり、時間がかかったりすると、メロディが消える程度だ(タイミングにあわせてタップしていく、リズム「アクション」要素はない)。また楽曲も1曲しか入ってないため、繰り返しプレイしていくと次第に飽きてしまう。もっとも、今後のアップデートで10曲まで追加される予定とのことなので、今後に期待できそうだ。
台湾は日本とアメリカのポップカルチャーがローカルな文化と融合したミックスド・カルチャーが特徴で(当たり前だがPC-9801もなく、早くからPC-AT互換機が普及した)、ことIT系やゲーム系ではアメリカへの留学経験者も多い。そうした、ある意味で台湾ならではのゲームだといえるだろう。