一部ゲームタイトルを他社に運営移管し、開発費を一括償却。オンライン事業における早期退職優遇制度による費用は特別損失として計上。
株式会社マーベラス(以下、マーベラス)は、2019年3月期第3四半期決算を1月31日(木)に発表。当期連結経営成績については、売上高201億9300万円(前年同期比16.1%増)、営業利益42億1000万円(同42.1%増)、経常利益42億8500万円(同43.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益28億4200万円(同40.4%増)となった。
経営成績に関する説明
マーベラスグループは、多彩なエンターテイメントコンテンツをあらゆる事業領域において、さまざまなデバイス向けに展開する「マルチコンテンツ・マルチユース・マルチデバイス」戦略を基軸とした総合エンターテイメント企業として、強力なIPの確立に向けたブランディングやアライアンス、グローバル戦略を積極的に推進し、話題性の高いコンテンツの提供とサービスの強化に取り組んできた。
以上の結果、当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高201億9300万円(前年同期比16.1%増)、営業利益42億1000万円(同42.1%増)、経常利益42億8500万円(同43.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益28億4200万円(同40.4%増)だった。
セグメント毎の業績は以下。
オンライン事業
『剣と魔法のログレス いにしえの女神』をはじめとする主力の長期運営タイトルの売上高が減少。前期にリリースしたタイトルの中では『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』が好調に推移したが、他の新作タイトルは十分な収益貢献ができなかった。また、一部タイトルについては他社への運営を移管し、開発費を一括償却した。
一方で、アジア地域を中心とした海外展開を積極的に進行。
さらに、第3四半期においては低迷するオンライン事業の立て直しのため、構造改革に着手するとともに、早期退職優遇制度を実施した。当制度の実施に伴う費用は、特別損失として計上した。
上記の結果、売上高は69億800万円(前年同期比5.3%減)、セグメント利益は8億7700万円(同2.8%減)となった。
コンシューマ事業
自社販売部門について、国内では「Fate/EXTELLA」シリーズ新作の『Fate/EXTELLA LINK(フェイト/エクステラ リンク)』を2018年6月に、完全新作ゲーム『リトルドラゴンズカフェ -ひみつの竜とふしぎな島-』を8月に、「閃乱カグラ」シリーズの新作『PEACH BALL 閃乱カグラ』を12月に発売した。
また、2018年に国内で発売しヒットした『シノビリフレ -SENRAN KAGURA-』の海外版を9月に北米・欧州で配信をスタートした。さらに、ソフトウェア資産等の売却に伴う一時的な収益が発生した。
アミューズメント部門については、『ポケモンガオーレ』が稼動開始から3年経過も、過去最高水準の好調な業績推移となった。また、『ポケモントレッタ』の海外展開や、前期に新発売した『TRYPOD』の国内外販売も順調に推移した。
上記の結果、売上高は79億1300万円(前年同期比35.5%増)、セグメント利益は26億5100万円(同64.8%増)となった。
音楽映像事業
音楽映像制作部門では、TVアニメ「HUGっと!プリキュア」などのパッケージ商品化を行ない、マーベラスが主幹事のTVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」を2018年4月から、「千銃士」を7月から放送し、それぞれでパッケージ商品化を行なった。10月には、TVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」第2期を放送し、映画『HUGっと!プリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』が公開された。
ステージ制作部門では、「舞台『刀剣乱舞』」「ミュージカル『テニスの王子様』」『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』など、各シリーズの最新公演を実施。
本年度では、「舞台『戦刻ナイトブラッド』」を2018年8月、「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE」を9月に新作公演し、それぞれが好評に博した。
また、各シリーズのパッケージ商品や映像配信等の二次利用も好調に推移した。
上記の結果、売上高は53億8700万円(前年同期比25.8%増)、セグメント利益は16億7800万円(同19.1%増)となった。
連結業績予想については、2018年5月10日に発表した内容から変更はない。
関連サイト
株式会社マーベラス公式サイト
2019年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期 第3四半期決算説明資料