過去商品のリピート販売は好調も、デジタルゲーム分野でヒットタイトルに恵まれず大幅な減益。
セガサミーホールディングス株式会社は、2019年3月期決算を4月26日に発表。当連結会計年度における売上高は3316億4800万円（前期比2.5％増）、営業利益は130億7900万円（前期比26.2％減）、経常利益は74億9500万円（前期比48.6％減）、親会社株主に帰属する当期純利益は26億4200万円（前期比70.4％減）だった。
経営成績に関する説明
遊技機業界のパチスロ遊技機市場において、規則改正及び新たな自主規制に対応した遊技機（6号機）の投入がはじまり、一部のタイトルにおいて、市場活性化に向けての期待が高まりつつあるが、一般財団法人保安通信協会（略称：保通協）におけるパチスロ遊技機の型式試験適合率が引き続き低水準なことから、6号機のタイトル供給数は低調に推移した。
パチンコ遊技機市場においては、旧基準機に加えて、規則改正に対応した遊技機の投入も進んでいる。
エンタテインメントコンテンツ事業を取り巻く環境では、デジタルゲーム分野において、高い製品クオリティに加え、有力IPを活用したタイトルが上位を占めるなど、競争環境はより激しさを増している。
パッケージゲーム分野の家庭用ゲーム機市場では、現世代ゲーム機の普及が進んだことから、主に欧米でのゲームソフト販売市場の拡大に期待が高まっている。また、PC向けゲーム市場では、Steam等のゲーム配信プラットフォームの拡大傾向が続いている。アミューズメント施設・機器市場については、プライズを中心に施設稼働は安定的に推移している。
リゾート業界においては、訪日外国人数が2018年に初めて年間推計が3000万人を突破するなど増加傾向にあり、ホテルの客室稼働率も引き続き上昇傾向にある。また、観光立国の実現に向けて『特定複合観光施設区域整備法』にかかる施行令等も2019年4月より順次施行されている。
このような経営環境のもと、当連結会計年度における売上高は3316億4800万円（前期比2.5％増）、営業利益は130億7900万円（前期比26.2％減）、経常利益は74億9500万円（前期比48.6％減）、親会社株主に帰属する当期純利益は26億4200万円（前期比70.4％減）となりました。
セグメント毎の概況は以下のとおり。
遊技機事業
パチスロ遊技機において5.9号機に加え、6号機や株式会社ジーグ社製の筐体の投入を開始し、6万7000台の販売（前期は8万5000台の販売）となった。パチンコ遊技機においては、旧基準機を中心に販売を行い15万9000台の販売（前期は14万台の販売）となった。
以上の結果、売上高は1014億2500万円（前期比4.0％減）、営業利益は134億9000万円（前期比13.1％増）となった。
エンタテインメントコンテンツ事業
デジタルゲーム分野においては、複数の新作タイトルのサービスを開始したが、想定していた評価に届かず、既存運営タイトルも減衰が続いたため、当初想定を大幅に下回りました。
パッケージゲーム分野では、新作タイトルの遅延等が発生したが、リピート販売が好調だったことにより、販売本数は2344万本(前期は1733万本の販売)となった。
アミューズメント機器分野においては、引き続きビデオゲーム及びプライズ機等を中心に販売を実施した。
アミューズメント施設分野においては、プライズを中心とした施設オペレーションの実施により、国内既存店舗の売上高が前期比104.0％となった。
映像・玩具分野においては、劇場版『名探偵コナン』シリーズの配給収入や映像配信の収入を計上したほか、玩具において新製品や定番製品を販売した。
以上の結果、売上高は2196億3100万円（前期比5.6％増）、営業利益は98億5700万円（前期比33.6％減）となった。
リゾート事業
リゾート事業においては、『フェニックス・シーガイア・リゾート』において、宿泊利用が堅調に伸び、利用者数が前期比33.8％増となった。
以上の結果、売上高は105億8900万円（前期比6.6％増）、営業損失は24億1200万円（前期は営業損失25億200万円）となりました。
海外においては、PARADISE SEGASAMMY Co., Ltd.（当社持分法適用関連会社）が運営している韓国初のIR（統合型リゾート）『パラダイスシティ』において、2018年10月より開始している国内向けプロモーションの効果等により、日本人VIPを中心に多くの利用者が来場している。