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ワンダーコーポレーション、業態転換やコスト低減で収益性を強化 営業利益4億円 2019年3月期決算

ワンダーコーポレーション

2018年3月にRIZAPグループの連結子会社化。店舗収益改善に向けて業態転換や一部売場面積を他法人へ転貸などを実施。

株式会社ワンダーコーポレーション(以下、ワンダーコーポレーション)は、2019年3月期決算を5月14日(火)に発表した。当期連結経営成績に関して、売上高は721億1700万円、営業利益は4億5300万円、経常利益は4億5100万円、親会社株主に帰属する当期純損失は51億5900万円だった。

経営成績に関する説明

ワンダーコーポレーショングループは、2018年3月29日にRIZAPグループ株式会社の連結子会社となり、グループの様々な商材やサービスをいかした「高収益ハイブリッド型店舗への転換」を進めたことで、既存店舗における売場効率が悪化したアイテムに関しては、縮小または撤退し、収益力の高い商品やサービスの導入を推進した。

ほかにも、グループの購買機能を活用し、様々な取引コスト低減に努め、収益性の強化をはかった。短期的な収益改善策としては、不採算店舗の閉店や転貸を進め、WonderGOO事業8店舗、新星堂事業14店舗を閉店した。

また、店舗収益改善のため、WonderGOO事業の店舗をWonderREX1店舗、フィットネス1店舗として業態転換し、その他1店舗を営業継続しつつ一部売場面積を他法人に転貸した。

利益に関して、エンタメ市場全体における市場縮小が数年来継続しており、過年度から積み上がったリスク資産を一括で処理しない限り経営再生は非常に困難であると判断し、商品評価などの見直し、不採算事業・店舗からの撤退に関連する費用を含め「事業構造改善費用」を特別損失として48億5500万円を計上した。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は721億1700万円、営業利益は4億5300万円、経常利益は4億5100万円、親会社株主に帰属する当期純損失は51億5900万円となった。

セグメント毎の業績は以下。

WonderGOO事業
エンタメ市場全体における新作ゲームソフトや書籍、音楽ソフト販売の低調を受け、厳しい状況が続いている。特に、前年同期間において好調に推移した新型ゲーム機関連の需要が一巡したことにより、売上高と粗利高の減少により、事業収益が悪化しており、店舗賃料の削減等の販管費抑制策などを行なっているが、事業収益の減少が続いているため、その収益構造の転換が急務となっている。

各店の収益力を向上させるため、既存店舗における売場効率が悪化したアイテムを縮小・撤退し、収益力の高い事業の導入を推進している。

今後も、自社事業のトレーディングカード専門店の「Ganryu」やリユース事業のWonderGOO店舗内導入を推進し、各店の収益力の向上を目指していく。

上記の結果、売上高は357億円、営業利益5億2600万円となった。

WonderREX事業
リユース品を生活の中に取り込むライフスタイルが一般的になっており、服飾や生活雑貨の品揃えを拡充し、店舗数を年々拡大させるなど、堅調に推移している。

成長に向けて、ジュエリーやオーディオ機器といったカテゴリ専門型の買取鑑定会を期間限定で開催し、幅広い商品調達ルートの開拓を行なった。その他にも、RIZAPグループ企業との連携などを進めており、事業拡大に必要な商品確保の取組みに注力している。

上記の結果、売上高は85億8800万円、営業利益2億5500万円となった。

TSUTAYA事業
主力である映像・音楽レンタル部門が、スマートフォンを中心としたユーザーのコンテンツ方法の多様化の影響を受けて、非常に厳しい状況が続いている。
これに対して、サブスクリプション型サービス「TSUTAYAプレミアム」の獲得促進により、安定的な収益確保を進めてきたが、映像・音楽レンタル部門の売上高と利益減少を補うまでに至らず、事業としての利益が大きく減少した。

今後は、レンタル中心の事業構造からの転換するため、不採算店舗の閉店を進める一方で、トレーディングカード専門店「バトロコ」の出店を計画し、成長分野への投資を通じて事業収益の改善を進めていく。

上記の結果、売上高は156億8500万円、営業損失2200万円となった。

新星堂事業
人気アーティストによる音楽ライブの映像ソフト販売に加えて、新作やベスト盤の発売による音楽CD販売が伸長したが、第2四半期以降の発売タイトル減少に伴う売上高の鈍化があり、低調に推移した。

これに対し、不採算店舗14店舗を閉店し、グループの事業構造改革を大幅に進めることで、事業収益の改善につなげてきた。

上記の結果、売上高は112億3000万円、営業損失3億300万円となった。

関連サイト

株式会社ワンダーコーポレーション公式サイト
2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)

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