映像関連事業では自社配給作品や「アベンジャーズ」などの好調で大幅な黒字回復を達成。自社作を中心にグッズ商品販売も売上増加。
松竹株式会社(以下、松竹)は、2020年2月期第1四半期決算を7月12日に発表した。当期連結経営成績は、売上高233億9700万円(前年同期比8.3%増)、営業利益8億6300万円(同4.6%減)、経常利益6億1400万円(同23.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億3400万円(同11.7%増)だった。
経営成績に関する説明
松竹グループは、より一層の経営の効率化を図り、積極的な営業活動を行なってきた。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間は、売上高233億9700万円(前年同期比8.3%増)、営業利益8億6300万円(同4.6%減)、経常利益6億1400万円(同23.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億3400万円(同11.7%増)だった。
セグメント毎の業績は以下。
映像関連事業
配給では『えいがのおそ松さん』や『映画 少年たち』等の作品がヒットし、興行では自社配給作品に加え、『アベンジャーズ/エンドゲーム』等の作品がヒットしたことで収益に貢献した。
テレビ制作や映像ソフト、テレビ放映権販売等は堅調に推移した。
上記の結果、売上高は129億5900万円(前年同期比11.2%増)、セグメント利益は1億8800万円(前年同期はセグメント損失2億1000万円)だった。
演劇事業
歌舞伎座は「三月大歌舞伎」、毎年恒例の「團菊祭五月大歌舞伎」を中心に好成績を記録した。
新橋演舞場は「滝沢歌舞伎ZERO」、大阪松竹座は「関西ジャニーズJr.『SPRING SPECIAL SHOW 2019』」「笑う門には福来たる~女興行師 吉本せい~」等が高稼働した。南座は「坂東玉三郎特別公演」が好成績を収め、5月に行なわれた客席をフラット化しての大型イベント「京都ミライマツリ2019」が話題になった。
その他の公演については、六本木歌舞伎「羅生門」や日生劇場「クイーン・エリザベス」が収益に貢献した。
上記の結果、売上高は63億7500万円(前年同期比5.9%増)、セグメント利益は8700万円(同85.6%減)となった。
不動産事業
不動産賃貸では、歌舞伎座タワーや築地松竹ビル(銀座松竹スクエア)、東劇ビル、新宿松竹会館(新宿ピカデリー)、有楽町センタービル(マリオン)、松竹倶楽部ビル、大船の松竹ショッピングセンター、新木場倉庫、浜松松竹ビル、京都松竹阪井座ビル、大阪松竹座ビル(地下飲食街)等が満室を維持し、全体でも高い稼働率で安定収入に貢献した。
各テナントとの賃料交渉にも誠実に対応し利益確保に努め、効率的運営、経費削減を推進し、計画どおりに利益を確保した。
上記の結果、売上高は26億8900万円(前年同期比3.6%増)、セグメント利益は12億8000万円(同12.9%増)となった。
その他
プログラム・キャラクター商品販売は、『えいがのおそ松さん』『映画 少年たち』等、自社配給作品を中心に収益に貢献した。
松竹歌舞伎屋本舗はインバウンド需要などにも支えられ、収益に貢献した。
貸衣裳事業と清掃事業、舞台大道具製作事業については、堅調な成績となった。
上記の結果、売上高は13億7200万円(前年同期比2.8%増)、セグメント利益は9400万円(同6.5%減)となった。