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テレビ東京、アニメ事業の好調も市況低迷の影響で減収減益 営業益45億円 2020年3月期第3四半期決算

テレビ東京HD

中国で「NARUTO」のゲーム配信や「BORUTO」が堅調に推移するも、地上波の放送収入が低迷したことでグループの業績は減収減益。

株式会社テレビ東京ホールディングス(以下、テレビ東京HD)は、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月5日(水)に発表した。当期連結累計経営成績は、売上高1098億8400万円(前年同期比0.6%減)、営業利益45億700万円(同4.4%減)、経常利益44億3200万(同2.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益23億4500万円(同12.2%減)だった。

経営成績に関する説明

テレビ東京グループの連結売上高については、アニメの売上が海外を中心に好調を維持したが、地上波の放送収入が市況低迷の影響を受けたことで、前年同期比で減収となった。

営業費用に関しては、減価償却費など4K放送に関する費用や、配信向けコンテンツを強化するための制作費が増加したが、番組制作費などで経費コントロールを推進したことで減少した。

今後については放送事業において利益確保につとめながら、アニメやコンテンツ、イベント、通販など、放送外を伸ばす構造転換を進めていく。

セグメント毎の業績は以下。

地上波放送事業
放送収入のうちタイム収入は、特番部門のスポーツ中継セールスなど好調に推移したものもあったが、レギュラー部門のベースダウンが大きかったため、前年同期比で減収となった。スポット収入では、東京地区のスポット広告の出稿量が低調に推移した影響により、前年同期比で減収だった。

番組販売収入は「ラグビーワールドカップ」や「台風19号」などで各局での番販番組の休止が多発したほか、各局の編成事情によりレギュラー番組の販売が減少したことで減収となった。

番組別では「昼めし旅~あなたのご飯見せてください!~」「家、ついて行ってイイですか?」が好調だったが、「モヤモヤさまぁ~ず2」「所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!」などが不調だった。

ソフトライツ収入では、番組は、ドラマ「きのう何食べた?」のビデオグラム、配信などが好調だったほか、新作放送にあわせた「孤独のグルメ」過去作などの追加印税が堅調に推移した。しかしながら、中国向け番販の減少や新規案件は伸び悩んだ結果になった。

映画に関しては、「泣くな赤鬼」などの興行が目標を下回って推移した。

アニメ事業は、海外部門の中国における「NARUTO」のゲームの売上が伸び、「BORUTO」「ブラッククローバー」の配信も堅調に推移した。これによりソフトライツ収入は全体で216億9600万円(前年同期比13.7%増)の増収となった。

イベント収入は、フィギュアスケート「ジャパンオープン2019」「カーニバル オン アイス2019」が好調だったが、前年同期の「オペラ座の怪人 ケン・ヒル版」が高収益だったことで、イベント収入全体の前年同期比では減収となった。

上記の結果、地上波放送事業の売上高は843億3500万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は40億1400万円(同12.6%減)だった。

放送周辺事業
通信販売関連では、オリジナルゴルフクラブや生活雑貨を中心とした通販事業が引き続き堅調であった。暖冬の影響で冬物商品は苦戦したが、「虎ノ門市場」のおせち料理が大きく売上を伸ばしたことで、株式会社テレビ東京ダイレクトの売上は増収となった。

音楽出版関連は、「Re:ゼロから始める異世界生活」「新世紀エヴァンゲリオン」など、アニメ関連楽曲の二次使用に伴う印税収入が好調に推移した。
それにより、株式会社テレビ東京ミュージックの売上高は23億4000万円(前年同期比14.0%増)という結果になった。

CS放送関連は、アニメ専門チャンネル「AT-X」の加入者数減少傾向が続いているが、放送外の広告関連売上などが前年よりも増加したことで、株式会社エー・ティー・エックスの売上高は44億200万円(前年同期比13.4%増)となった。

上記の結果、放送周辺事業全体の売上高は321億4700万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は21億7300万円(同1.1%増)となった。

BS放送事業
放送収入のうちスポット収入については、 市況の回復が見られず、前年同期の実績を下回った。一方でタイム収入は、2019年度同様に12月1日に放送した民放5局合同企画「鶴瓶・安住の放送局漫遊記」の特番をはじめ、「T2ダイヤモンド」「W杯団体戦」「グランドファイナル」などの卓球中継、ジャパネットたかたとの新企画番組、年末の特番セールスが好調であった。

その他収入では、BSオリジナルドラマの配信を中心とする2時展開で収入を確保し、通販事業の順調な推移で売上が増加した。

上記の結果、BS放送事業の売上高は122億8000万円(前年同期比1.5%増)、営業利益は10億4100万円(同15.7%増)となった。

コミュニケーション事業
コミュニケーション事業に関しては、動画広告売上が前年を上回るペースで推移した。

キャラクター関連事業においては、ECの販路拡大が寄与し堅調に推移していることに加え、「世界卓球×カナヘイ」といったコラボレーション商品を開発するなど、リソースの有効活用にも積極的に取り組んでいる。さらに、体制増強のための採用も継続して行なっている。

上記の結果、コミュニケーション事業の売上高は33億2800万円(前年同期比4.4%増)、営業利益は2億400万円(同35.2%減)となった。

関連サイト

株式会社テレビ東京ホールディングス公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期(2019年度)第3四半期決算補足資料

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