『サッカー日本代表2020ヒーローズ』では落ち込みからの回復が難航。飲食関連事業では新型コロナウイルス感染症の影響で損失を計上。
株式会社アクロディア(以下、アクロディア)は、2020年8月期第2四半期決算(連結)を、4月14日(火)に発表した。当第2四半期連結累計期間における売上高は6億6100万円(前年同期比14.9%減)、営業損失は1億400万円(前年同期は営業損失3600万円)、経常損失は5500万円(前年同期は経常損失1400万円)、親会社株主に帰属する四半期純損失は7300万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失3700万円)だった。
経営成績に関する説明
アクロディアグループは、経営理念である「スマートフォンに関わるすべての人たちに、最高の発想を提供し、人に優しい技術やサービスの開発を支え、豊かで快適な社会の実現を目指す」のもと売上最大化に取り組んできた。
新たな取り組みとしては、グループの成長を加速させるためにビンゴカジノの直営化事業を開始。これにともない、米国準州グアムでビンゴ会場の賃貸・管理及びビンゴの運営支援サービスの提供を行なうTTK, LLCを2020年2月29日付で連結子会社化した。
セグメント毎の業績は以下。
ソリューション事業
プラットフォーム分野においては、安定的な収益軸のひとつである「Multi-package Installer for Android」などは、既存顧客との取り組み深耕とコスト管理を意識した事業運営に注力し、堅調に推移した。中長期的な成長を目指し、「インターホン向けIoTシステム」や「i・Ball TechnicalPitch」の開発など、システム開発を基盤とした事業の拡大に向けた取り組みも継続している。
「インターホン向けIoTシステム」は成長に時間を要しているが、従来の集合住宅向けのサービスに加えて、新たに警備用途などB2B向けに大きな需要が見込まれる「SIM インターホン IoTシステム(仮称)」の開発と提案を開始した。
「i・Ball TechnicalPitch」では、販売中の中学生・一般向けの軟式野球ボールタイプM球に加え、4月からは小学生向けのJ球の販売も開始した。今後はサッカーボールやゴルフボールへの展開なども計画している。
また、KDDI株式会社との共同事業として進めているスポーツIoTプラットフォーム「athleːtech」では、新たにIoTボールと行動認識AIを組みあわせて個人の投球パフォーマンスを診断する「アスリーテックラボ」と、スマートフォンアプリ版「athleːtech」を提供した。
ビンゴ向けシステムについては、ビンゴシステムをカンボジア王国のビンゴカジノ場に提供した。
新しく開発した暗号資産取引所システムについては、エストニア共和国のSwitchBIT社への導入の開発調整に遅れがでているが、早期の取引開始に向けて準備を進めている。
コンテンツサービスの分野においては、複数のプラットフォームでソーシャルゲームやアプリを提供して市場獲得に取り組んでいる。主力ゲーム『サッカー日本代表2020ヒーローズ』では、様々なイベントを開催するなど、新規ユーザーの獲得と利益率、継続率の向上をはかっている。しかしながら、2018年の世界大会開催以後の落ち込みからの回復が弱いことから、計画を下回って推移している。
上記の結果、売上高は3億8400万円(前年同期比34.3%減)、セグメント利益は6600万円(同57.8%減)となった。
飲食関連事業
商標権の管理、不動産のサブリース及び飲食業などを行なっている。
情報の発信地「渋谷」において年間50万人の顧客動員数を誇る「渋谷肉横丁」商標権の管理を行ない、そのブランド知名度と実店舗への集客力をいかした提携による展開を目指している。
不動産のサブリースに関しては、首都圏に7店舗を展開している。
飲食業では、東京都渋谷区のちとせ会館の「渋谷肉横丁」において5店舗を直営店として運営しているが、2019年11月29日に公表した通り、さらに3店舗を追加した。また、ごまそば、北前そばの専門店チェーン「高田屋」のうち3店舗を運営中だ。
最近は新型コロナウイルス感染症の拡大により、客足が大きく減少するなどの影響がでている。
費用面では、キャッシュをともなわない費用であるのれん償却額1400万円及び減価償却費1600万円を計上したが、大きな黒字のキャッシュフローをうんでいることから、アクロディアグループの主要な収益源のひとつになっている。
上記の結果、売上高は2億2500万円(前年同期比42.1%増)、セグメント損失は800万円(前年同期はセグメント利益86万円)だった。
教育関連事業
主に訓練期間を約半年とする求職者向けITスクールのセミナーを展開している。
新宿校において3教室を開講し、昼夜合わせて同時に6コースの訓練を実施できる体制として、約半年を期間としたIT分野の教育訓練を行なっている。
上記の結果、売上高は2700万円(前年同期比15.2%増)、セグメント損失は83万円(前年同期はセグメント損失600万円)となった。