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ネクソン、韓国事業が業績をけん引 営業利益415億円 2020年12月期第1四半期決算

ネクソン

新型コロナウィルス感染症の影響で中国事業の売上が減少。日本事業ではgloopsの売却や既存ゲームの苦戦で収益減。

株式会社ネクソンは、2020年12月期第1四半期決算を5月13日(水)に発表。当第1四半期連結累計期間の売上収益は827億6200万円(前年同期比11.1%減)、営業利益は415億4300万円(同21.0%減)、税引前四半期利益は619億8900万円(同0.3%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は499億1100万円(同6.5%減)となった。

経営成績に関する説明

当第1四半期連結累計期間は韓国事業が業績をけん引したものの、主に中国事業の売上収益が減少したことに加え、主要通貨に対する円高の進行により為替レートのマイナス影響を受けたことで、売上収益は前年同期比で減少した。

中国では、主力PCオンラインゲーム『アラド戦記』で、旧正月のパッケージ販売が好調だった前年から想定通りの売上減少となった。

中国の多くの地域では、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い1月下旬以降、PCカフェが営業を休止しており、中国の『アラド戦記』ユーザーの大半は、個人のPCを利用し、自宅などからゲームをプレイしているが、PCカフェを利用するユーザーも相応に存在していることから、当第1四半期連結累計期間の後半におけるアクティブユーザー数がマイナス影響を受け、想定よりも低水準での推移となった。

上記の状況を受けて、既存ユーザーのエンゲージメントを高め、離脱ユーザーの復帰に重点を置いた大型アップデートを2020年3月19日に行なったが、PCカフェの営業休止の影響で、期待していたほどの効果が得られなかった。

その一方で、『アラド戦記』のアップデートに対する既存ユーザーの評価は高く、以前と比較して、ユーザーエンゲージメントに改善がみられている。

以前のゲーム内イベントへのユーザー参加状況などを踏まえると、大型アップデート実施後、PCカフェの営業休止を受け、ゲームにアクセスできていないユーザーがいると考えていることから、今後、PCカフェの営業再開などにより、アクティブユーザー数を含むユーザー指標の改善が進むと予想している。

韓国では、主力PCオンラインゲーム『メイプルストーリー』や『EA SPORTS FIFA ONLINE 4(以下、FIFA ONLINE 4)』が好調に推移し、大型アップデートが奏功した『アラド戦記』や、新規シーズンパスや新規キャラクターの導入などが好評だった『Sudden Attack』が成長したことで、PCオンライン事業の売上収益が前年同期比で増加した。

モバイル事業においても『V4』の増収寄与に加え、『メイプルストーリーM』や『EA SPORTS FIFA ONLINE 4M(以下、FIFA ONLINE 4M)』が好調に推移したことで、売上収益が前年同期比で増加した。

日本では、『メイプルストーリー M』の増収寄与があったが、連結子会社であったgloopsの売却に伴う減収や、『FAITH』『真・三国無双斬』『OVERHIT』の減収で、売上収益は前年同期比で減少した。

北米及び欧州においては、『Choices: Stories You Play』『Darkness Rises』『AxE』の減収で、売上収益が前年同期比で減少した。

その他の地域では、『メイプルストーリー』の売上収益が増加したことに加え、当第1四半期連結累計期間に配信を開始した『World of Dragon Nest』及び『V4』の増収寄与があった。一方で、『天涯明月刀』『AxE』の減収や為替レートのマイナス影響を受けたことで、売上収益は前年同期比でわずかに減少した。

費用面では、『FIFA ONLINE 4』や『FIFA ONLINE 4M』などに係るロイヤリティ費用が増加したが、人件費やAWS費用の減少、円高の進行による為替レートの好影響を受けて、売上原価は前年同期比で減少した。

販売費及び一般管理費についても、広告宣伝費やストック・オプション費用の減少により、前年同期比で減少したている。

関連サイト

株式会社ネクソン公式サイト
2020年12月期第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結)
2020年度第1四半期決算説明資料

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