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矢野経済研究所、2019年度キャラクタービジネス市場調査レポートを公開

キャラクタービジネス関連企業などを対象に国内のキャラクタービジネス市場を調査。2020年度のキャラクタービジネス市場は2兆4130億円と予測。

株式会社矢野経済研究所(以下、矢野経済研究所)は、2019年度の国内キャラクタービジネス市場を調査し、セグメント別の市場規模推移やキャラクター別の動向、2020年の展望などを公開した。

調査は2020年4月~6月に行われ、キャラクタービジネス関連企業(メーカー、卸などのライセンサー、ライセンシー、小売・流通業等)などを対象に、矢野経済研究所の専門研究員による直接面談、電話、メールによるヒアリングやアンケートなどから得た情報をもとに、今回のレポートを作成したとのこと。

市場概況としては、2019年度のキャラクタービジネス市場規模は前年度比1.8%増の2兆5340億円に成長。なかでも令和最初のメガヒット作といわれる「鬼滅の刃」を中心に、アニメ化されたキャラクターが好調に推移した。

キャラクタービジネス市場に関しては、商品化権と版権で構成されており、2019年度の商品化権市場(小売金額ベース)は前年度比1.2%増の1兆2540億円、版権市場(契約金額ベース)は同2.4%増の1兆2800億円となり、どちらの市場も前年度比で増加している。

内訳をみると、商品分野別構成比で49.0%とほぼ半数を占める玩具が好調だったことから商品化権市場全体はプラスの成長となった。これは、近年の玩具メーカーやゲーム会社を中心としたマルチメディア戦略の推進により、市場が底上げされているもので、2019年度はSNSでファンの心を掴んだ新キャラクターの台頭により、ぬいぐるみや雑貨などグッズ販売が良かったとのこと。

一方の版権市場は、Netflixなど定額制動画配信サービスの普及もあり、アニメキャラクターが浸透する機会が増えたことでキャラクターの価値が上がり、プロモーションなどで起用の機会が増加傾向にあるとのこと。マンガやテレビアニメ、映画、ゲームなど、様々な商品展開が、長期的な視点でのメディアミックスが丁寧に進められていることが市場拡大の要因になったと考えられるようだ。

また、近年はマンガやアニメ原作を舞台化した「2.5次元ミュージカル」市場が拡大を続けている。会場限定グッズの販売や、作品によっては親子及びファミリーで足を運んでもらう機会の増加などが、収益向上や新たなファン層の獲得に繋がっているとのこと。

2020年度のキャラクタービジネス市場(商品化権、版権)についても触れており、新型コロナウイルス感染症の影響による、キャラクターショップやテーマパークなど店頭におけるキャラクターグッズの販売減少に加え、これまで市場を牽引してきたインバウンド(訪日外国人客)需要の縮小、広告宣伝費の削減などから、前年度比4.8%減の2兆4130億円と予測している。これは、コロナ禍によるビジネス機会損失で市場規模は減少する見通しとなっているが、人気キャラクターは変らず好調であることや、外出自粛によってアニメ視聴が増えたという声があることから、キャラクタービジネスにとってはプラスに働く可能性もあり、中長期的にみると市場は活発なマーケットを形成していくと考えているとのこと。

「2020年度のキャラクタービジネス市場は前年度比95.2%の2兆4,130億円と予測」レポートページ: https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2470

関連サイト

株式会社矢野経済研究所公式サイト

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