日本市場では、モバイルゲーム『War Robots』がヒット。今後はNord Studioの事業を拡大し、RPGストラテジージャンルで専門性向上を狙う。
ロシアのインターネット会社Mail.ruグループのゲームブランドMY.GAMESは、2020年第2四半期の収益が前年同期比で46%増の1億5200万ドル(約159億円)に成長したことを発表した。
MY.GAMESは、ロシアやヨーロッパ、アメリカに11の事業所と13の開発スタジオを構える企業で、PCや据え置き型ゲーム、モバイル向けのゲームタイトルを開発している。代表作には、Pixonic Studioのモバイルゲーム『War Robots』や、シューティングゲーム『Left to Survive』、3DファンタジーMMORPG『Allods Online』があり、当第2四半期は海外で進行中の事業拡大に牽引されて、世界のゲーム登録ユーザー数が7億人に到達。海外収益は収益全体の74%を占め、なかでもアメリカとドイツ、日本が大きな海外市場となっている。
第2四半期の収益は、モバイル事業が67%占めており、『War Robots』『Hustle Castle』『Left to Survive』『Love Sick: Interactive Stories』『Zero City』が、同期に最も収益を上げた上位5タイトルだった。MY.GAMESタイトルのアプリ内課金は、上半期に39%増加し、世界平均の前年同期比21.2%を大きく上回った。日本市場では『War Robots』が人気で、収益の80%が同作によるものだったとのこと。
また、MY.GAMESが所有する知的財産権が業績に大きく寄与しており、収益の最大90%を占めているとのこと。
今後、MY.GAMESは、大きな収益源である『Hustle Castle』のデベロッパーであるNord Studioの事業を拡大することで、モバイルにおけるRPGストラテジージャンルでの専門性を向上させることを目指している。
MY.GAMES CEO ヴァシリ・マグライアン氏のコメント
「弊社は海外展開を開始し、進行中であり、海外収益の割合は過去4年間で35%弱から70%弱に増加しました。PC、据置型ゲーム機、モバイル端末向けの開発を大幅に強化することで、弊社は徹底的な多角化を達成し、米国ではあらゆるプラットフォームにおいて安定した成長を継続しています。さらに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のロックダウンが成長を後押ししています。弊社は、MY.GAMESブランドで世界の上位25社に入ることを目標としており、今後もそのための投資を続けていく次第です。ロックダウン期間中の困難にもかかわらず、3つの新作タイトルを発売し、新しいパートナーであるBeIngameスタジオをスムーズに統合することに成功しました。拡大を続ける弊社の多様なポートフォリオは、ヒット作品に依存するゲーム事業のリスクを抑えつつ、新たなオーディエンスを迎え入れることを可能にしています。2020年の残りと2021年にかけ、弊社は15作以上の新作タイトルを開発する予定で、製品パイプラインに沿って目標を達成してまいります。現在、弊社のゲームは190カ国以上で60作以上がプレイされています。下半期にはプレイヤーの行動が安定し、正常に戻ると予想されています。COVID-19にもかかわらずゲーム市場の成長率を一貫して上回ってきた当初予想の年間業績を達成すべく、弊社は引き続き注力してまいります。」
※1ドル105円で計算。
関連サイト
ゲームブランド「MY.GAMES」公式サイト(海外サイト:英語)