エンターテインメント事業ではコロナ禍の影響を受けてデバッグサービスの売上が減少。エンタープライズ事業の収益性改善がグループ業績に貢献。
株式会社デジタルハーツホールディングスは、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を11月10日(火)に発表した。当第2四半期連結累計期間の売上高は105億3120万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は5億2759万円(同1.8%増)、経常利益は5億7035万円(同11.1%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は3億5579万円(同28.1%増)となった。
経営成績に関する説明
デジタルハーツグループでは、「アジアNo.1の総合テスト・ソリューションカンパニー」になることを目指して、現在「第二創業期」として、主力事業であるエンターテインメント事業のさらなる成長の追求と、エンターテインメント事業に続く第二の収益の柱を育てるため、エンタープライズ事業の拡大に注力している。
当第2四半期連結累計期間は、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響を受けて、エンターテインメント事業の業績が一時的に縮小したが、エンタープライズ事業では、需要が拡大しているシステムテストやセキュリティサービスの案件を確実に獲得することで、大幅な増収と収益性の改善を実現した。
セグメント毎の業績は以下。
エンターテインメント事業
当第2四半期連結累計期間のデバッグサービスは、テスターが在宅でデバッグの一部を行なえる「リモートデバッグ」開始するなど、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を徹底しながら、安定的にサービスが提供できる体制を構築すると共に、顧客企業との強固な関係をいかした提案型の影響を行なうことで、下期以降の発売予定タイトルの案件獲得に注力してきた。
また、テストセンターであるLab.の統廃合や出張費、交際費といった経費の削減など、コストコントロールを強化した。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、顧客企業におけるタイトル開発に一部遅延や延期が発生したことで、デバッグサービスの売上高は62億5828万円(前年同期比9.6%減)となった。
クリエイティブサービスにおいては、モバイルゲームの市場環境の変化により、引き続き厳しい受注環境が継続するなか、営業力や提案力の向上につとめ、新規案件を獲得するとともに、各プロジェクトの採算管理を徹底することで、利益体質の維持につとめた。それにより、当第2四半期連結累計期間のクリエイティブサービスの売上高は6億7901万円(前年同期比3.2%増)となった。
当第2四半期連結累計期間のメディア及びその他のサービスでは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、国内イベント関連の案件受注や「4Gamer.net」への新規広告掲載が減少した。
その一方、カスタマーサポートサービスでは、安定的に案件を獲得した。それにより、当第2四半期連結累計期間のメディア及びその他サービスの売上高は5億2936万円(前年同期比2.8%減)となった。
上記の結果、エンターテインメント事業の売上高は74億6666万円(前年同期比8.1%減)、セグメント利益は12億1719万円(同18.2%減)となった。
エンタープライズ事業
システムテストサービスについては、第二創業期以降注力してきたエンジニアをはじめとする人材投資の効果が徐々にあらわれ、従来得意としていたWebサービスやビジネスアプリのテストだけではなく、業務システムやクラウド移行に係るテストなど、より高い専門性が求められる案件の獲得が順調に進んだ。
また、効率的なオペレーションにより、各プロジェクトにおいて、大幅に収益性が改善し、当第2四半期連結累計期間のシステムテストサービスの売上高は、15億6546万円(前年同期比56.4%増)となった。
ITサービス・セキュリティサービスでは、システムの受託開発サービスが引き続き好調に推移すると共に、セキュリティサービスにおける新規顧客開拓が順調に進展した。その結果、売上高は14億9906万円(前年同期比37.1%増)となった。
上記の結果、エンタープライズ事業の売上高は30億6453万円(前年同期比46.3%増)、セグメント損失2884万円(前年同期はセグメント損失1億8100万円)だった。
関連サイト
株式会社デジタルハーツホールディングス公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期第2四半期決算説明資料