ハイターゲット層向けのトイホビーが好調。コロナ禍の影響はリアルエンターテインメント事業や映像音楽プロデュース事業で発生。
株式会社バンダイナムコホールディングスは、2021年3月期第3四半期決算短信（連結）を2月8日（月）に発表した。当第3四半期連結累計期間の経営成績は、売上高5434億5600万円（前年同期比2.0％増）、営業利益729億2200万円（同1.1％増）、経常利益751億4400万円（同2.3％増）、親会社株主に帰属する四半期純利益506億3400万円（同4.3％減）となった。
経営成績に関する説明
トイホビー事業
国内において「機動戦士ガンダム」シリーズのプラモデルやコレクターズフィギュアなどのハイターゲット層（大人層）向けの商品が、デジタルを活用した販売やマーケティングなどにより、好調に推移した。
また、「仮面ライダー」シリーズなどといった定番IP商品や新規IPを活用した玩具、菓子などの玩具周辺商材が人気だった。
海外では、小売店の休業による影響などがあったが、アジア地域を中心にハイターゲット層に向けた商品等が安定的に推移した。
上記の結果、売上高は2209億5600万円（前年同期比9.9％増）、セグメント利益は355億5000万円（同23.9％増）だった。
ネットワークエンターテインメント事業
ネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイドに展開している「DRAGON BALL」や「ワンピース」、国内の「アイドルマスター」シリーズなど、主力タイトルがユーザーに向けた継続的な施策により、好調に推移した。
家庭用ゲームについては、新作タイトルに加え「DRAGON BALL」や「DARK SOULS（ダークソウル）」シリーズ、『TEKKEN（鉄拳）7』などの既存タイトルのリピート販売が、ユーザーに向けた継続的な施策やデジタル販売需要の高まりから、海外を中心に人気だった。
上記の結果、売上高は2584億2700万円（前年同期比11.4％増）、セグメント利益は477億4600万円（同30.9％増）という結果になった。
リアルエンターテインメント事業
新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、国内外のアミューズメント施設などを休業したことで、施設運営と業務用ゲーム機販売が共に大きな影響を受けた。このような環境変化を受けて、オンラインを活用したクレーンゲームの対応や、グループの商品、サービスの活用を強化するなどといった、バンダイナムコならではの取組みを推進した。
国や地方自治体からの要請を受けて臨時休業した施設などの休業期間中の固定費を「新型コロナウイルス感染症に伴う店舗臨時休業等による損失」として特別損失に計上した。
上記の結果、売上高は425億1200万円（前年同期比38.4％減）、セグメント損失は97億4300万円（前年同期はセグメント利益11億5400万円）だった。
映像音楽プロデュース事業
「ラブライブ！」「アイドルマスター」シリーズなどのIPの映像や音楽パッケージソフトの販売を行なったが、新型コロナウイルス感染症の影響により、ライブイベントが開催中止になったことに加え、映像、音楽作品の制作スケジュールの遅れなどにより、作品の公開やパッケージソフトの発売が延期となったことが業績に影響を与えた。
また、これらの環境の変化を受けて、無観客ライブイベントの配信などの環境変化に対応した新たなライブイベントへの取組みを行なった。
上記の結果、売上高は168億1500万円（前年同期比46.8％減）、セグメント利益は2億4500万円（同95.6％減）だった。
IPクリエイション事業
「機動戦士ガンダム」や「ラブライブ！」シリーズなどの映像作品の制作や、「GUNDAM FACTORY YOKOHAMA」によるIPの情報発信などで、話題喚起をはかり、人気となった。
また、前連結会計年度に連結子会社になった株式会社創通が第1四半期連結会計期間より本ユニットに所属したことで、収益を計上する一方、のれんの償却が発生した。
上記の結果、売上高は162億9800万円（前年同期比39.1％増）、セグメント利益は26億6000万円（同24.3％減）となった。
その他
グループ各社へ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行なっている会社で構成しており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいる。
上記の結果、売上高は252億4400万円（前年同期比7.2％増）、セグメント利益は15億万円（同9.8％増）という結果になった。
関連サイト
株式会社バンダイナムコホールディングス公式サイト
2021年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕（連結）
2021年3月期第3四半期決算説明資料