主力事業のバーチャルホール「グリパチ」は堅調に推移。一部新規事業のサービス開始で売上増加も、一部事業の減損などの影響で収益が減少。
コムシード株式会社(以下、コムシード)は、2021年3月期決算短信(非連結)を5月13日(木)に発表した。当事業年度の売上高は14億3060万円(前期比22.1%増)、営業損失1億5948万円(前期は営業利益1996万円)、経常損失1億6970万円(前期は経常利益1769万円)、当期純損失4億1446万円(前期は当期純損失5475万円)だった。
経営成績に関する説明
ソーシャルゲームについては、主力サービスであるバーチャルホール「グリパチ」が堅調に推移しV字回復にいたった。コムシードが運営を担当し、グリー株式会社をパブリッシングを行なうスマートフォンゲーム『ONE PUNCH MAN一撃マジファイト』が、当第3四半期にリリースされた。新規タイトルとして期中にリリースした『ビックバッドモンスターズ』に関しては、想定した売上に満たなかったことから早期にサービスを終了し、リソースをその他タイトルに振りわけた。その他のソーシャルゲームについては順調に推移した。これらの結果、ソーシャルゲーム全体の売上は前期比28.1%の増加となった。
従量制アプリについては、年間を通して有力タイトルをリリースするなど堅調に推移したことで、売上が前期比で28.8%増加した。
受託開発と運営業務に関しては、ストック型案件、フロー型案件がともに堅調に推移し、売上高は前期比10.1%の増加だった。
その他新規事業では、当第4四半期において、開発部門を中心とした韓国現地法人を設立し、ソーシャルカジノプロジェクトを本格稼働し、最終的には総合型エンターテインメントオンラインプラットフォームを構築することを目指して、日韓合同チームでの開発を開始した。
売上高に関しては、主力事業であるバーチャルホール「グリパチ」が堅調に推移し、あわせて新規事業の一部がサービスを開始したことなどから、前期の売上を上回る結果になった。
利益面では、売上原価抑制、コスト削減などをはかったが、新規事業の広告宣伝費が大きく影響し、また一部事業の減損などの影響から、営業損益、経常損益、最終損益ともに、黒字を達成するには至らなかった。