仮面ライダーやスーパー戦隊シリーズなど定番ホビーが安定に推移。ゲームは世界展開している『ドッカンバトル』『トレジャークルーズ』が収益に貢献。
株式会社バンダイナムコホールディングス(以下、バンダイナムコHD)は、平成30年3月期第2四半期決算を11月7日(火)に発表。当期の連結業績は、売上高3088億4600万円(前年同期比4.8%増)、営業利益349億4100万円(同10.2%減)、経常利益356億9000万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は281億9600万円(同6.5%減)となった。
経営成績に関する説明
バンダイナムコHDグループは、平成27年4月にスタートした3ヵ年の中期計画のビジョンである「NEXT STAGE 挑戦・成長・進化」を推進。中長期的な成長に向けIP(Intellectual Property:キャラクターなどの知的財産)を最適なタイミングで、最適な商品・サービスとして提供することによって、IP価値の最大化をはかる「IP軸戦略」の強化に向け、新規IPの創出育成やターゲットの拡大、新たな事業の拡大などの施策を推進、海外において展開するIPや事業領域及びエリアの拡大に取り組んだと発表。
当第2四半期連結累計期間については、スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツが国内外で好調に推移したほか、各事業の主力IP商品・サービスが好調に推移し、売上高は前年同期を上回ったが、商品・サービスの発売タイミングや、プロダクトミックスの違いなどから利益面は前年同期に及ばなかったとのこと。
上記の結果、当第2四半期連結累計期間の業績は、売上高3088億4600万円(前年同期比4.8%増)、営業利益349億4100万円(同10.2%減)、経常利益356億9000万円(同6.8%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益281億9600万円(同6.5%減)となった。
セグメント毎の業績は、以下。
トイホビー事業
国内に関しては「仮面ライダー」や「スーパー戦隊」、「ドラゴンボール」など定番シリーズのIP商品の好調が継続したほか、「機動戦士ガンダム」シリーズもプラモデルを中心に安定的に推移。大人層に向けたターゲット拡大の強化や、IPラインナップ拡充への取り組みなど、IPを軸においた戦略強化に向けた施策を実施したという。
海外に関しては、アジア地域で「機動戦士ガンダム」シリーズの商品や大人層向けのコレクション性の高い玩具などが人気となり、欧米地域では、「Power Rangers(パワーレンジャー)」シリーズの商品が堅調に推移した。
しかし、トイホビー事業全体では、商品のプロダクトミックスの違いなどによって、前年同期の業績を下回った。
以上の結果、売上高981億3500万円(前年同期比5.5%減)、セグメント利益55億5700万円(同36.7%減)となった。
ネットワークエンターテインメント事業
スマートフォン向けゲームアプリケーションなどのネットワークコンテンツにおいて、ワールドワイド展開している『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』や『ワンピース トレジャークルーズ』、国内の「アイドルマスター」シリーズなどの主力タイトルの好調が継続し収益に貢献したとのこと。
家庭用ゲームでは、欧米地域を中心に新作タイトルである『TEKKEN(鉄拳)7』が人気となったほか、既存タイトルのリピート販売が好調に推移。
アミューズメントビジネスに関しては、アミューズメント施設の国内既存店が順調に推移したほか、新店舗のオープンや新業態店舗の展開などに取り組んだ。業務用ゲームにおいては人気シリーズを中心に安定的な展開をはかったほか、新技術を融合した新たな取り組みとして、VRを活用した機器や施設の展開を積極的に推進した。
以上の結果、売上高1903億3600万円(前年同期比13.8%増)、セグメント利益257億8800万円(同7.0%増)となった。
映像音楽プロデュース事業
第3四半期連結会計期間以降に主力IPにおける新作と連動した商品展開を予定しているため、利益率の高い商品が人気となった前年同期の業績を下回った。
当第2四半期連結累計期間においては「機動戦士ガンダム」、「ラブライブ!」、「ガールズ&パンツァー」などの主力IPの既存作品の商品展開を行なうとともに、新作展開に向けた話題喚起をはかってきた。また「ラブライブ!」などの作品に関連したライセンス収入が収益に貢献した。
以上の結果、売上高233億9200万円(前年同期比15.0%減)、セグメント利益55億1700万円(同31.5%減)となった。
その他
トイホビー、ネットワークエンターテインメント、映像音楽プロデュースの各戦略ビジネスユニットへ向けた物流事業、印刷事業、その他管理業務などを行っている会社から、その他の事業は構成されており、これらのグループサポート関連業務における効率的な運営に取り組んでいると報告した。
以上の結果、売上高128億9400万円(前年同期比1.2%減)、セグメント利益2億1800万円(同62.6%減)となった。
平成30年3月期通期の連結業績予想に関しては、第3四半期連結会計期間以降に年間最大の年末年始商戦を控えているのもあり、変更はないとのこと。