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ユナイテッド、主力事業が減益もメルカリの株式の売却益で営業利益110億円 2019年3月期決算

ユナイテッド

ゲーム事業はトライフォートの子会社化と『東京コンセプション』のリリースにより売上増加も、開発投資や新作ゲームの不調で減益。

ユナイテッド株式会社(以下、ユナイテッド)は、2019年3月期決算を5月9日(木)に発表した。当期連結経営成績については、売上高は275億8000万円(前年同期比90.9%増)、営業利益は110億8400万円(同572.5%増)、経常利益は110億5800万円(同579.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億800万円(同725%増)だった。

経営成績に関する説明

ユナイテッドグループは、市場の成長が見込まれるスマートフォン広告に特化した「アドテクノロジー事業」「ゲーム事業」「コンテンツ事業」を中心に積極的に投資を行ない、売上高と営業利益を拡大するため、事業を展開してきた。

当連結会計年度は、中期経営計画「UNITED2.0」の投資期にあり、積極的に新規事業やプロダクトへの先行投資を実施。「アドテクノロジー事業」「ゲーム事業」「コンテンツ事業」においては、減益となったが、インベストメント事業における投資先の上場に伴う株式売却によって、増収増益となった。

以上の結果、売上高は275億8000万円(前年同期比90.9%増)、営業利益は110億8400万円(同572.5%増)、経常利益は110億5800万円(同579.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は70億800万円(同725%増)となり、過去最高の業績を記録した。

アドテクノロジー事業
ウェブ広告領域においては、SSP(メディア向け広告管理プラットフォーム)『adstir』、DSP(広告主向け広告配信プラットフォーム)『Bypass』を提供。アプリ広告領域においては、動画広告配信プラットフォーム『VidSpot』を提供している。

当連結会計年度は、既存のプロダクトにおける配信先メディア・技術・ノウハウなどの資産を活用し、アプリ広告領域においてアプリ特化広告配信プラットフォーム『ADeals』、ウェブ広告領域においてアドネットワーク『HaiNa』といった新プロダクトを開発し、新しく提供を開始した。

アプリ広告領域に関しては、『ADeals』が順調に拡大をしているが、ウェブ広告領域では、市場環境の変化を受け、上半期において主力事業である『adstir』の売上高減少や、『Bypass』における特定業種での出稿量減少などに伴う売上高の減少により、減収減益となった。

上記の結果、売上高は64億2700万円(前年同期比17.1%減)、セグメント利益は4800万円(同91.5%減)となった。

ゲーム事業
スマートフォン向けアプリにて提供するゲームからの課金収入を事業の柱。既存タイトル『クラッシュフィーバー』や『CocoPPa Play(ココッパプレイ)』に加え、2018年10月にリリースした新タイトル『東京コンセプション』などの開発を進めてきた。

また、経験豊富な開発組織や優秀な経営人材の参画を期待し、第3四半期連結会計期間から株式会社トライフォート(以下、トライフォート)を連結子会社化した。

トライフォートの連結子会社化と『東京コンセプション』のリリースにより売上高は増加したが、新規タイトルの開発投資の継続や新作ゲームの不調により、増収減益となった。

上記の結果、売上高は26億5300万円(前年同期比48.6%増)、セグメント損失は6億2900万円(前年同期はセグメント利益4億8500万円)となった。

コンテンツ事業
スマートフォン向けアプリやWEBサイトを通して、ユーザーにコンテンツを提供する事業を展開。

株式会社Smarprise(以下、Smarprise)、キラメックス株式会社(以下、キラメックス)、フォッグ株式会社(以下、フォッグ)、株式会社アラン・プロダクツについては「成長期待事業」と位置づけ、事業育成をはかっている。メール広告などのデータベースマーケティング事業、スポーツマーケティング事業、キャリアマーケット向けアプリ事業を「安定収益事業」として、安定的な利益貢献を期待する事業と位置づけている。

当事業については、新サービスを開始したSmarpriseと主力事業が好調なキラメックス、フォッグの貢献により売上高は増加した。セグメント利益については、Smarpriseやアラン・プロダクツにおける既存高収益事業の縮小により、減益となった。

上記の結果、売上高は46億9300万円(前年同期比17.3%増9、セグメント損失は3億2800万円(前年同期はセグメント利益6億2000万円)となった。

インベストメント事業
主にシード/アーリーステージを中心としたベンチャー企業への投資を行なっている。

第1四半期連結会計期間において、投資先である株式会社メルカリの上場に伴う株式売却益を計上したことなどの影響で、増収増益となった。

上記の結果、売上高は138億8600万円(前年同期比1358.3%増)、セグメント利益は134億8700万円(同1510.4%増)となった。

その他事業
報告セグメントに含まれない事業セグメントで、主に仮想通貨取引関連事業の開業準備についてのコストが先行した。

また、事業環境の変化を踏まえ、仮想通貨取引関連事業への参入準備の中止を決定した。

上記の結果、セグメント損失2億8500万円(前年同期比2億1200万円減)となった。

関連サイト

ユナイテッド株式会社公式サイト
2019年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)
2019年3月期通期決算説明資料

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