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デジタルハーツHD、第3四半期累計で過去最高の売上高を達成 営業利益10億6600万円 2020年3月期第3四半期決算

デジタルハーツ

主力のエンターテインメント事業でデバッグサービスの好調が売上に貢献。利益はM&A関連や経営基盤構築など費用増加で減少。

株式会社デジタルハーツホールディングスは、2020年3月期第3四半期決算(連結)を2月7日(金)に発表した。当期連結経営成績については、売上高156億7767万円(前年同期比8.9%増)、営業利益は10億6623万円(同14.1%減)、経常利益は10億5593万円(同14.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億5290万円(同23.0%減)となった。

経営成績に関する説明

当第3四半期連結累計期間は、主力事業であるエンターテインメント事業のデバッグサービスにおいて、テストセンターのLab.を新設・増床し、受注体制を強化した。それとともに、Lab.の構造改革による業務効率化を推進するなど、事業基盤の構築につとめてきた。

エンタープライズ事業では、テストエンジニアを中心とする専門人材の確保や育成、テスト自動化に関する高い技術力、及び豊富な実績を持つ企業の子会社化など、事業成長のスピードをより加速するための取り組みを行なってきた。

その結果、売上高については、エンターテインメント事業、エンタープライズ事業ともに増収となった。

一方、利益については、M&A関連費用や経営基盤構築に係る費用が増加したことで、前年同期から減収となった。

セグメント毎の業績は以下。

エンターテインメント事業
デバッグサービスでは、コンソールゲーム向けサービスにおいて、積極的な営業活動を展開するとともに、流動的な開発スケジュールに柔軟に対応することで、複数の大型案件を獲得し、売上高2桁成長を実現した。アミューズメント機器については、顧客企業における新台開発が徐々に活発化しており、これらのデバッグニーズを取り込むことで、大幅な増収を達成した。

これらにより、デバッグサービスの売上高は106億5540万円(前年同期比7.8%増)となった。

クリエイティブサービスでは、2D/3Dグラフィック制作に対する需要は底堅く推移した。しかしながら、ゲーム開発案件は、顧客企業の新規モバイルゲームタイトルが激減したことで、収入は減少した。

その結果、売上高は9億4034万円(前年同期比37.1%減)となった。

メディア及びその他のサービスについては、主に総合ゲーム情報サイト「4Gamer.net」において、独自取材による付加価値の高い情報のスピーディな配信に努め、メディアの価値向上をはかってきた。カスタマーサポートサービスでは、順調に案件を獲得し、増収を達成した。

それにより、売上高は8億5369万円(前年同期比23.3%増)となった。

上記の結果、当第3四半期連結累計期間のエンターテインメント事業は、売上高124億4945万円(前年同期比3.1%増)、セグメント利益は23億7935万円(同1.2%増)となった。

エンタープライズ事業
システムテストサービスでは、新規案件の獲得に必要不可欠であるテストエンジニアの確保と、育成を目的とした人材投資を継続し、受注体制を強化した。また、テストエンジニアの稼働状況やプロジェクト進捗管理等を徹底することで、効率的な業務運営につとめてきた。2019年8月には、LogiGearグループを子会社化し、早期から既存子会社と連携したことで、テスト自動化に関するトライアル案件を複数獲得した。

その結果、売上高は14億8960万円(前年同期比63.3%増)と大幅な増収を達成した。

ITサービス・セキュリティサービスでは、システムの受託開発サービスが好調に推移するとともに、セキュリティサービスにおいて、世界有数のホワイトハッカーを活用したSynack社のクラウドソースペネトレーションテストサービスを中心とする新規案件獲得が進んだ。また、株式会社ラックとの合弁会社を通じて、当該クラウドソースペネトレーションテストサービスの販売体制を強化してきた。

それにより、売上高は17億3862万円(前年同期比23.6%増)と好調に推移した。

エンタープライズ事業のセグメント利益ついては、専門人材をはじめとする積極的な投資により、損失を計上したが、損失幅は前年同期比で縮小した。

上記の結果、当第3四半期連結累計期間のエンタープライズ事業は、売上高32億2822万円(前年同期比39.2%増)、セグメント損失は1億6785万円(前年同期は1億9575万円のセグメント損失)となった。

関連サイト

株式会社デジタルハーツホールディングス公式サイト
2020年3月期第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2020年3月期第3四半期決算説明資料

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