グループの全事業において投資分野の選択と集中に尽力。ゲーム『コスプリ！！』では売上不振により減損処理を実施。
株式会社メディア工房（以下、メディア工房）は、2020年8月期第3四半期決算短信（連結）を7月10日（金）に発表。当第3四半期連結累計期間は、売上高13億2700万円（前年同期比9.7％減）、営業損失500万円（前年同期は営業利益3000万円）、経常損失1000万円（前年同期は経常利益3300万円）、親会社株主に帰属する四半期純損失1億3800万円（前年同期は親会社株主に帰属する四半期純利益2000万円）となった。
経営成績に関する説明
メディア工房グループは収益確保及び拡大のため、グループ全事業における投資分野の選択と集中に尽力してきた。
売上収益は、新型コロナウイルス感染症の流行を受けて、ユーザーの消費行動が消極的となり、全社的に前年同期比で減少となった。
また、売上不振となっていた子会社ゲーム『コスプリ！！』については、当第3四半期連結累計期間にて、かかる無形固定資産5200万円の減損処理を行ない、運営会社である子会社ルイスファクトリー（以下、ルイスファクトリー）ののれん1600万円についてもあわせて減損処理をし、特別損失として決算に計上した。なお、ルイスファクトリーにおいては業績悪化に伴い、繰延税金資産2000万円を取り崩し、法人税等調整額に計上した。
セグメント毎の業績は以下。
占いコンテンツ事業
ISP （Internet Service Provider）、各移動体通信事業者、AppleやGoogleなどのプラットフォーム向けに占いコンテンツを企画、制作、配信するビジネスを中心とする占いコンテンツサービスと、ユーザーと占い師を電話等で直接結び付けるといった双方向のやり取りを特徴とするOne to Oneサービスのふたつにわかれている。
占いコンテンツサービスでは、日々の分析と運用施策を徹底することで一定の利益を確保したが、前年同期比で売上と収益が減少した。
One to One サービスについては、引き続き堅調に推移し、占いコンテンツ事業を下支えてしている。
上記の結果、売上高は11億7500万円（前年同期比5.2％減）、営業利益は3億7700万円（同3.5％減）となった。
ゲームコンテンツ事業
子会社の株式会社ブルークエスト（以下、ブルークエスト）と株式会社ルイスファクトリー（以下、ルイスファクトリー）の2社でゲーム配信と運営を行なっているが、ブルークエストに関しては、収益性の観点から事業規模を縮小しており、収益のほとんどはルイスファクトリーによるもの。
当第3四半期連結累計期間は、主に新規タイトルの『コスプリ！！』における売上改善に向けた改修を進めてきた。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の流行により国内実体経済に影響が生じているなか、今後の収益拡充のためには、グループ全事業の投資分野の選択と集中を徹底すべきと判断し、『コスプリ！！』にかかる無形固定資産5200万円について減損処理を行なうことになった。
上記の結果、売上高は5600万円（前年同期比67.6％減）、営業損失は1800万円（前年同期は営業利益700万円）となった。
メディア事業
AIをいかしたWebサイトを運営している。
当第3四半期連結累計期間においては、既存メディアの安定運営により、引き続き前年同期比で売上が増加しているが、営業利益の黒字化には至らなかった。
上記の結果、売上高は9600万円（前年同期比87.2％増）、営業損失は2000万円（前年同期は営業損失2100万円）となった。
その他
当第3四半期連結累計期間における新規事業は、医療ツーリズム事業、越境eコマース事業及びMR事業の推進を継続して行った。
中国を推進基盤とする医療ツーリズム事業及び越境eコマース事業では、新型コロナウイルス感染症の世界的流行により、特に集客面で大きな影響が生じたが、現地法人を香港に集約し、上海法人を清算するなど、経営資源の集中及びグループ経営の効率化に努めた。
MR事業においても、新型コロナウイルス感染症の流行による事業進捗への影響はあるものの、各種感染症拡大防止策が講じられる中、非対面・接触でコミュニケーションが行なえるWebサービスに対する需要とその社会的役割は急激に高まりをみせていることから、リアルタイム実写立体動画撮影技術の活用はもちろん、多様な機能を搭載したサービスの展開に向けて、益々開発を進めている。
しかしながら、当第3四半期連結累計期間においては、いずれの事業も先行投資並びに事業環境の悪化が影響したことで、営業損失を計上した。
上記の結果、売上高は200万円（前年同期比78.1％減）、営業損失は6400万円（前年同期は営業損失8200万円）となった。