【発掘! インディーズ】脱出ゲーム『XON Episode One』美しい自然の中に、謎の人工物が……!?

発掘! インディーズ

XON Episode One

 謎を解きながら出口を探す「脱出ゲーム」は、インディーズゲームでも人気のジャンル。でもグラフィックや音声が大味なものもあるので、好みによっては「もっと写実的なゲームがいい」という人もいるでしょう。
 そこでご紹介したいのが『XON Episode One』。スマートフォンのインディーズ脱出ゲームとしては、群を抜く綺麗さなのです。
 まずは動画でご覧ください。

 初めて起動すると、何のストーリーもなく、ある場所に放り出されます。自然豊かながら人工物もある不思議な世界です。
 驚くのは、精密なグラフィックと環境音による強い没入感。どちらもスマートフォンとは思えないほど綺麗。しかも平面画をつなぎあわせたものではなく3Dなので、なめらかに移動し、自由に見回せます。

XON Episode One
▲美しい緑と風に包まれ、癒やされます。

 操作方法はシンプルで、画面左側をスワイプしたほうに歩き、右側をスワイプして視点移動。触れられるところには手のマークが出ます。
 プレイヤーはここがどこなのか、どういう状況なのかもわからないまま、とにかく出口を探して進んでいきます。あちこちで出会う謎を解きながら、先へ先へ。

 ここで見つける謎のほとんどは「ここで生活していた者にとって必要な装置だったんだろう」と思えるものです。脱出ゲームにありがちな「なぜか鍵のかかった冷蔵庫」のようなものではなく、現実味ある謎です。

XON Episode One
▲左右にひねられる取っ手。使い道がわかると、「これを作った人にとって必要なものだったんだろう」と納得できます。

 ゲームをしばらく進めても、何のストーリーも会話もありません。でも想像力の働きで、この静けさに謎や神秘、穏やかさ、またはスリルを感じるはず。
 私が一番スリルを感じたのは、洞窟の入口と対峙したとき。明るく穏やかな外と真っ暗な洞窟のギャップが恐ろしい……。ストーリーはなにもないはずなのに、「この世界にはなにか大きな秘密があるのかも」と思わされました。

XON Episode One
▲外が明るく平和的な分、真っ暗な洞窟には足がすくむ……。

 『XON Episode One』をプレイした後は、自然公園などに行きたくなります。インディーズのスマートフォンゲームでこれほど美しい空間を作れるなんて……。「最近自然と触れ合ってないなあ」という方は一度やってみてください。なんということのない空や草の綺麗さを思い出すはずです。
 Episode Oneはすぐ終わるので、気に入ったらEpisode Two、Threeもどうぞ(こちらは有料)。私もTwoをやってみたのですが、何者かからの手紙などがありさらに謎が深まっていました。この穏やかな世界にいったいどんな秘密があるのか……調査してみませんか?