【市場比較コラム】日本・アメリカ・中国・韓国におけるの家庭用・モバイル・PCゲームの市場比較

ゲーム市場 日本

中国が世界で最も巨大なゲーム市場に急成長し、アジア太平洋地域で世界の半分を占める規模に。日本においてはNintendo Switchタイトルや長期運営スマホゲームが人気。

アメリカの市場調査会社newzooの発表によると、2018年の世界ゲーム市場規模は14兆9729億円(1379億ドル)に到達。内訳については半分をモバイルゲームが占め、残りの半分を家庭用ゲームとPCゲームがほぼ二等分した結果になった。

2018年 世界ゲーム市場規模

世界のエリア毎にみると、アジア太平洋地域が世界市場の半分を占める7兆円超(714億ドル)の規模に成長し、その中でも世界第1位を獲得した中国が3兆2700億円(379億ドル)と、アジア太平洋地域の半分を占める巨大市場になったということが明らかになった。

次いでアメリカとカナダを含む北米地域が3兆2700億円に到達し、それに続くようにヨーロッパ・中東・アフリカ市場が2兆8700億円(287億ドル)、ラテンアメリカが5000億円(50億ドル)のゲーム市場規模を記録した。

エリア別ゲーム市場

本記事では2018年から過去数年分を含めて、世界ゲーム市場の上位国である中国とアメリカ、日本、韓国4か国の、家庭用、モバイル、PCを中心としたゲーム市場を紹介する。

アジア太平洋地域が世界ゲーム市場の半分を占める巨大市場に

日本
日本においては右肩上がりに成長を続け、2017年に市場規模1兆7767億円に到達しピークを記録した。翌年の2018年に関しては、家庭用ゲーム3579億円、モバイルゲーム1兆3126億円、PCゲーム545億円、合計1兆7250億円と、2017年に一歩及ばず市場規模はわずかに減少している。

2018年の減少した要因は、『スプラトゥーン2』や『ゼノブレイド2』などの家庭用ゲームや、2017年11月に配信された『荒野行動』といったモバイルゲームなど、注目タイトルが複数あったものの、前年の売上に及ばなかったことが前年比で減少したと考えられる。

日本のゲーム市場に関しては、他の国と比べてPCゲームの市場が小さいのが特徴的だ。

日本の家庭用ゲーム市場をみてみると(以下の市場グラフ参照)、2014年と2017年の家庭用ゲーム市場が他の年と比べて微増したことについては、2013年11月発売の「プレイステーション4」や、2017年3月発売の「Nintendo Switch」の影響と思われる。

モバイルゲーム市場に関しては、スマートフォン本体が国民に広く普及(総務省発表の平成30年通信利用動向調査より)しており、アプリをインストールするだけでゲームが遊べるというハードルの低さから、多くのユーザーを獲得し、急激に拡大してきたと考えられる。

ゲーム市場 日本

アメリカ

アメリカも日本と同様右肩上がりに伸長している。

他の国と比べて家庭用ゲームの市場が大きいのが特徴で、2018年を比べてみるとアメリカ1兆33億円、日本3579億円と、約3倍となっており、世界最大の家庭用ゲームの市場といえる。

モバイルゲーム市場については2018年に1兆3126億円と、日本とほぼ同じくらいの規模になっている。アメリカは日本の2.5倍の人口を有しているので、モバイルゲームに関しては、控えめといえるかもしれない。

ゲーム市場 アメリカ

中国

中国については2014年から2017年にかけて平均伸長率61.2%と急激に成長しているのが特徴で、2014年には5354億円だった市場規模が、2018年には2兆3561億円と約4倍になっている。

中国では、子供の精神的及び肉体的成長に悪影響を与えると政府が考えていたことから、2000年から15年に渡ってコンソールゲームの販売が禁止されおり、家庭用ゲームの市場の数字はほぼない(個人での輸入や海賊版での販売はあった)。

2019年12月からは、中国企業のテンセントが任天堂の正規販売代理店になり、中国国内でも「Nintendo Switch」の販売が開始することから、2020年以降は、中国の家庭用ゲーム市場の爆発的成長が見込まれている。

ゲーム市場 中国

韓国

韓国については中国と同じく家庭用ゲームの市場が著しく小さいが、他の国に比べてPCゲームの市場が大きいのが特徴だ。

また、モバイルゲーム市場も盛り上がりをみせており、2016年のモバイルゲーム市場規模の4026億円から2017年には5775億円(前年比43.4%増)と大きく成長し、2018年以降はPCゲームとモバイルゲームで国内ゲーム市場を二分するようになった。

韓国のPCゲーム市場が盛んな理由としては、韓国ではネットカフェでオンラインゲームをプレイする文化が根付いており、ネットカフェ産業と共に盛り上がっていったようだ。

ゲーム市場 韓国

2018年各国の人気ゲームランキング

日本

モバイルゲームに関しては『モンスターストライク(2015年配信)』や『Fate/Grand Order(2015年配信)』『パズル&ドラゴンズ(2012年配信)』と、長期運営タイトルが多く、リリースから数年たっても根強い人気を誇っているのがうかがえる。

新規タイトルの最上位は、中国の大手企業ネットイースから配信された『荒野行動(2017年配信)』が、第4位にランクインしている。

家庭用ゲームのランキングは、1位の『モンスターハンター:ワールド』以外、全てNintendo Switch対応ソフトとなっている。

PCゲームについては、国内の大手企業が積極的な開発を行なっていないこともあり、海外のゲーム会社からリリースされたタイトルが並んでいる。

家庭用ゲーム モバイルゲーム PCゲーム
1位 モンスターハンター:ワールド
モンスターハンター:ワールド
モンスト
モンスターストライク
ファークライ5 Far Cry 5
Far Cry 5
2位 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL
FGO
Fate/Grand Order
シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI
シドマイヤーズ シヴィライゼーション VI
3位 ピカチュウ イーブイ
ポケットモンスター Let’s Go! ピカチュウ
Let’s Go! イーブイ
パズドラ
パズル&ドラゴンズ
アサシンクリードオデッセイ
アサシンクリードオデッセイ
4位 スプラトゥーン2
スプラトゥーン2
荒野行動
荒野行動
エルダースクロールオンライン
エルダースクロールオンライン スカイリム
5位 マリオカート8 デラックス
マリオカート8 デラックス
ドラゴンボールZ ドッカンバトル
ドラゴンボールZ ドッカンバトル
DOTA2
DOTA2

アメリカ

ランキングの上位タイトルは、いずれもアクション性の高さや、シューティング性のあるゲームとなっている。調査会社statistaの発表によると、2018年にアメリカで販売されたゲームタイトルのうち、50%はアクションとシューティングとなっており、ランキングをその人気ジャンルが占めるのも自然といえるだろう。

そんな中、Nintendo Switch対応の『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』が5位を記録し、アメリカでも任天堂作品の人気がわかる結果となった。

家庭用ゲーム モバイルゲーム PCゲーム
1位 Red Dead Redemption 2
Red Dead Redemption 2
Clash Royale
Clash Royale
ファークライ5 Far Cry 5
Far Cry 5
2位 Call of Duty: Black Ops 4
Call of Duty: Black Ops 4
Mobile Strike
Mobile Strike
Rainbow Six Siege
Rainbow Six Siege
3位 NBA 2K19
NBA 2K19
Game of War
Game of War
Warframe
Warframe
4位 Madden NFL 19
Madden NFL 19
Clash of Clans
Clash of Clans
Monster Hunter: World
Monster Hunter: World
5位 Super Smash Bros. Ultimate
Super Smash Bros. Ultimate
Pokémon GO
Pokémon GO
Assassin’s Creed Odyssey
Assassin’s Creed Odyssey

中国
中国においては、家庭用ゲームの販売がほぼないため、本記事においてランキングでの紹介は省略する。

モバイルゲームのランキングに関しては、中国のゲーム会社が配信したものが占めているが、中国ではゲームを配信する際に政府の認可が必要となっており、海外企業が市場に入りづらいことも一因となっている。

PCゲームに関しては、中国国内においてeスポーツ産業の人気が高まっていることもあり、1位を獲得した『英雄联盟(League of Legends)』、2位の『绝地求生(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)』のどちらも、eスポーツ関連タイトルとなっている。

モバイルゲーム PCゲーム
1位 King of Glory 王者栄耀
王者栄耀(King of Glory)
League of Legends
英雄联盟
(League of Legends)
2位 Onmyoji
Onmyoji
PUBG
绝地求生
(PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS)
3位 梦幻西游无双
梦幻西游无双
クロスファイア
穿越火线
(クロスファイア)
4位 Ghost Story
倩女幽魂
(A Chinese Ghost Story)
アラド戦記
地下城与勇士:魂
(アラド戦記)
5位 Anipop
Anipop
Fantasy Westward Journey
梦幻西游2
(Fantasy Westward Journey2)

韓国
韓国に関しても、中国同様家庭用ゲーム市場がほぼないため、本記事においてランキングでの紹介は省略する。

モバイルゲームではNCSOFT Corporation(以下、NCSOFT)が開発した『Lineage M(日本名:リネージュM)』、PCゲームではアメリカのRiot Gamesが開発した『League of Legends』がそれぞれ1位を獲得。

モバイルゲームに関しては、NCSOFTが開発した『Lineage 2 Revolution(日本名:リネージュ2 レボリューション)』も3位にランクインするなど、「リネージュ」シリーズが目立つ年だった。2位にはPearl Abyssが開発した『Black Desert(日本名:黒い砂漠)』が、4位には香港のゲーム会社HK HERO ENTERTAINMENT CO.,LIMITEDが開発した『MU Awakening』、5位はネットマーブルが開発した『Everybody’s Marble』がランクインしている。

モバイルゲーム PCゲーム
1位 Lineage M リネージュモバイル
Lineage M
League of Legends
League of Legends
2位 Black Desert 黒い砂漠
Black Desert
バトルグラウンド
バトルグラウンド
3位 Lineage 2 Revolution
Lineage 2 Revolution
オーバーウォッチ
オーバーウォッチ
4位 MU Awakening
MU Awakening
FIFAオンライン4
FIFAオンライン4
5位 Everybody's Marble
Everybody’s Marble
サドンアタック
サドンアタック

まとめ

ゲーム市場はここ数年伸長しており、中国での「Nintendo Switch」の発売や、2020年年末に発売するといわれているソニーの次世代型ゲーム機「プレイステーション5(以下、PS5)」など、今後も市場が拡大する要素があることから、今後数年はゲーム市場の伸長が続くとみていいだろう。

ただ、「PS5」に関しては予想価格が5万円超と高価なことから、一般層への普及が懸念されていたり、モバイルゲームに関しては海外でルートボックスの規制や禁止がビジネスに大きな影響を及ぼしていたり、ゲーム内の各種表現の規制が国によって異なったりと、多くの問題点があり、順風満帆とはいかないのは間違いない。

今後は斬新な課金システムなど、新しいビジネスモデルの確立が渇望されている。

また、昨今、国内外で注目されているeスポーツがあり、2019年になっても『フォートナイト』や『Apex legends』といったバトルロイヤルゲームなどが躍進しゲーム市場の拡大に貢献している。

日本でも家庭用、モバイル、PCと各ジャンルで大小様々な大会が行なわれており、eスポーツの観戦文化が確実に拡大しているようにみえる。

このまま順調にeスポーツが浸透していけば、ゲーム市場を支える柱のひとつに成長する可能性もあるだろう。

今後もゲーム市場の推移に注目していきたい。

関連サイト

以下のサイト及び資料、発表を参考に制作しました。
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newzoo公式サイト(海外サイト:英語)
一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会
株式会社KADOKAWA Game Linkage
「プレイステーション 5」 2020年の年末商戦期に発売
平成28年度コンテンツ産業強化対策支援事業(オンラインゲームの海外展開強化等に向けた調査事業)報告書
ランキングサイト「phb123.com」(海外サイト:中国語)
App Annie公式サイト
「ゲームトリックス」(海外サイト:韓国語)

ゲーム市場 日本