コナミHD、各事業のコロナ禍からの復調で過去最高益を更新 営業利益603億円 2022年3月期第3四半期決算

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ゲーム事業の堅調な推移に加えて、コロナ禍の影響から復調基調にある各事業で増収増益。

コナミホールディングス株式会社(以下コナミHD)は、2022年3月期第3四半期決算短信[IFRS](連結)を2月3日に発表した。当第3四半期連結累計期間の売上高は2150億4800万円(前年同期比12.0%増)、事業利益は596億5700万円(前年同期比30.2%増)、営業利益は603億1100万円(前年同期比48.8%増)、税引前四半期利益は598億6000万円(前年同期比51.5%増)、親会社の所有者に帰属する四半期利益は423億8100万円(前年同期比57.0%増)となった。

コナミ2022年3月期第3四半期決算短信

経営成績の説明

コナミグループの当第3四半期連結累計期間における経営成績は、デジタルエンタテインメント事業が堅調に推移したことに加えて、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業及びスポーツ事業においても新型コロナウイルス感染症の影響から復調基調にあり、全事業で増収増益となり、事業利益、営業利益、税引前四半期利益及び親会社の所有者に帰属する四半期利益は、第3四半期連結累計期間における最高益を更新した。

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デジタルエンタテインメント事業
当事業のモバイルゲームでは、グローバル市場において、『eFootball ウイニングイレブン2021(海外名eFootball PES 2021)』と『遊戯王 デュエルリンクス』が牽引した。

国内市場では、『プロ野球スピリッツA(エース)』が引き続き好調に推移したほか、『実況パワフルプロ野球』がユーザーに好評となっている。

カードゲームでは、「遊戯王トレーディングカードゲーム」のグローバル展開を継続し、コロナ禍でも国内外で厚い支持を得ている。あわせて、「遊戯王ラッシュデュエル」では、カードが黄金に輝く新レアリティ「ゴールドラッシュレア」を導入したパックを販売するなど、若年層のユーザー向けに訴求し続けながら展開している。

家庭用ゲームでは、発売1周年を迎え、無料アップデートを行なった『桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~』が定番タイトルとして、引き続き多くのユーザーに楽しんでもらっている。

新規タイトルとしては、シリーズ待望の新作である『ときめきメモリアル Girl’s Side 4th Heart』と『パワプロクンポケットR』を発売し、シリーズファンのユーザーを中心に好評となっている。

eスポーツでは、「全国都道府県対抗eスポーツ選手権 2021 MIE」において、家庭用ゲーム「eFootball ウイニングイレブン」シリーズとモバイルゲーム『プロ野球スピリッツA(エース)』を競技タイトルとした熱い戦いが繰り広げられ、日本一を決定した。また、一般社団法人日本野球機構(NPB)と共同開催のプロ野球eスポーツリーグである「eBASEBALLプロスピA(エース)リーグ」2021シーズンでは、12球団の代表選手達によるリーグ戦が開幕し、日本一の座をかけた緊張感のある戦いが続いている。さらに、「東京eスポーツフェスタ2022」にて実施される、『eBASEBALLプロ野球スピリッツ2021 グランドスラム』競技大会のオンライン予選を開催し、全国で熾烈な戦いが行なわれた。

以上の結果、当事業における当第3四半期連結累計期間の売上高は1539億5900万円(前年同期比6.4%増)となり、事業利益は555億3400万円(前年同期比6.5%増)となった。

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アミューズメント事業
当事業のアミューズメント施設向けビデオゲームでは、音楽ゲーム「beatmania IIDX」シリーズの最新作として、演出やビジュアルを一新し、進化したプレー環境でDJシミュレーションをより一層楽しめる『beatmania IIDX 29 CastHour(ビートマニア ツーディーエックス ニジュウキュウ キャストアワー)』が稼働を開始し、好評となっている。

メダルゲームでは、競馬メダルゲーム「GI-WorldClassic」シリーズにおいて、好きな競走馬のオーナーになって楽しむ「GrandOwner(グランドオーナー)」など様々な新要素を搭載した最新作『GIWorldClassic RISING(ジーワンワールドクラシック ライジング)』が稼働を開始した。

また、アーケードゲームをPCやスマートフォンでいつでも楽しむことができる『コナステ(KONAMI AMUSEMENT GAME STATION)』が引き続き堅調に推移しており、当第3四半期においては、タイトルの追加や大型バージョンアップを実施しただけでなく、従来のPC端末・Android端末に加えて、iOS端末へ新規に対応した。

さらに、音楽とeスポーツを融合させたプロリーグ「BEMANI PRO LEAGUE 2021(ビーマニ プロ リーグ ニーゼロニーイチ)」を万全な感染対策のもと開催した。

熱戦の様子はライブ配信され、大きな盛り上がりをみせた。また、「戦国コレクション」シリーズの最新機種「ぱちんこ戦国コレクション小悪魔99」が稼働を開始した。

以上の結果、当事業における当第3四半期連結累計期間の売上高は137億900万円(前年同期比21.7%増)となり、事業利益は23億1400万円(前年同期比93.4%増)となった。

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ゲーミング&システム事業
当事業のスロットマシンでは、主力商品のアップライト筐体「DIMENSION 27™(ディメンション トゥウェンティーセブン)」及び「DIMENSION 49™(ディメンション フォーティーナイン)」の各種筐体を販売した。

また、パーティシペーション(レベニューシェア)専用筐体として市場に展開している「DIMENSION 49J™(ディメンション フォーティーナイン ジェー)」が、第20回ゲーミング&テクノロジーアワードで大変栄誉あるベストスロットマシンに選出された。

ゲーミングコンテンツでは、北米市場において、「Fortune Mint(フォーチュンミント)」が高稼働を維持し、スロットマシンの販売増加に繋がりました。また、豪州市場で好評を博した、列車をテーマにしたビデオスロットゲーム「All Aboard(オール アボード)」や複数台のマシンにバブルがシームレスに流れる「Ocean Spin(オーシャン スピン)」を展開した。

その他、過去の競馬の結果を基にしたヒストリカルホースレーシングマシンの設置が進んでいる。

カジノマネジメントシステムでは、前期の好調を維持し、カジノ施設への「SYNKROSⓇ(シンクロス)」の導入が引き続き進んでいる。

以上の結果、当事業における当第3四半期連結累計期間の売上高は186億8000万円(前年同期比58.9%増)となり、事業利益は25億2400万円(前第3四半期連結累計期間は14億8600万円の損失)となった。

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スポーツ事業
当事業のスポーツクラブ運営においては、健康習慣の新提案として、人々のカラダがもつ本来の機能を高め、健康を維持・増進することを目的とした「カラダ活活(いきいき)プロジェクト」において、「温活フィットネス」及び「腸活フィットネス」の提供を開始した。

また、自宅などどこからでも参加できる「コナミスポーツ オンラインフィットネス」のサービス拡充を推進したほか、新業態の施設として、天井にミラーを設置した女性限定の少人数ピラティススタジオ「Pilates Mirror(ピラティスミラー)二子玉川」(東京都世田谷区)をオープンした。

資産を持たない形でネットワークを拡大するビジネス形態である受託事業においては、これまで培った運営・指導のノウハウや実績を活かして事業を推進しており、新たに大阪府豊中市、東京都中央区及び佐賀県吉野ヶ里町のスポーツ施設の業務受託運営を開始した。

また、経済産業省が実施する「未来の教室」実証事業の一環として、「学校施設を中心とした地域×スポーツクラブ産業の融合による社会システムの検証」をテーマに、大阪府立箕面東高等学校にて部活動指導のサポートを開始した。

なお、当事業では、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を受けておりますが、不採算店舗の撤退等によるコスト構造の変革に継続して取り組んでおり、当第3四半期連結累計期間には16店舗の営業を終了した。

以上の結果、当事業における当第3四半期連結累計期間の売上高は306億9200万円(前年同期比18.4%増)となり、事業利益は11億5100万円(前第3四半期連結累計期間は40億2700万円の損失)となった。

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関連リンク

コナミホールディングス株式会社
2022年3月期第3四半期決算短信[IFRS](連結)
2022年3月期第3四半期決算説明資料

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