【TGS2014】モバイルゲームの躍進で進化の兆しが見えた東京ゲームショウ2014

 9月18日(木)~21日(日)に、千葉県千葉市にある幕張メッセで『東京ゲームショウ2014(以下TGS2014)』が開催され、4日間で25万1832人(歴代2位の総来場者数)が会場を訪れた。今回は421企業・団体が出展。国内だけではなく、中国、韓国をはじめ、台湾、インドネシア、ミャンマーといった国外からの参加が増加し、出展企業・団体数は過去最高を記録するという大盛況となった。

 各企業のブースにはステージが設置され、新作発表やPRショウが華やかに開催されていただけでなく、インターネットを利用して会場の様子や新作情報を動画配信も行われ、近年のインターネット動画の普及と進化を改めて実感するイベントとなった。

 配信されていた放送はインターネット上だけでなく、会場の巨大モニターで流しているブースも多くみられたが、人通りのある通路では、立ち止まってみるわけにもいかず、通りすがりに目を配ることしかできなかったのが、少しもったいなく感じてしまった。この辺は今後改善されていくだろう。


▲東京ゲームショウ2014の目玉ブースのひとつは、なんといっても『モンスターハンター4G』だ。新クエストの先行体験には多くのファンが集まった。


▲WARGAMING JAPANのブースで開かれていたCEOビクター・キース氏のトークセッション。こういう機会に生で巡りあえるのはTGSの醍醐味のひとつだ


▲恋愛ドラマアプリなどを開発しているVOLTAGEブースでは、イケメンモデルを使った女性向けアトラクションが設けられ、長蛇の列ができていた。


▲ニコニコブースをはじめ、各ブースにはインターネットで実況生放送が行われた。人気の実況者には見学者で人だかりもできていた。

 また、今回のTGS2014ではスマートフォン・タブレット用ゲームの出展が倍増。近年のスマートフォンの進化により、コンシューマ機に見劣りしないグラフィックで遊べるゲームも登場してきた。開発環境が整えやすいことから海外企業、専門学校、個人と様々な開発者が参加していたのも興味深い。アマチュアコーナーや一昨年から設置されたインディーズコーナーへの出展も増え、たくさんの来場者が試遊を楽しんでいる姿が見られた。これらの作品には、それぞれに独創的なアイデアが盛り込まれている上に、さらに良くなるような伸びしろが感じられたものも多く、今後このジャンルが伸びていくのは間違いないようだ。


▲アマチュアゲームコーナーも大盛況。「日本ゲーム大賞2014」のアマチュア部門にエントリーしている作品の試遊が実際に楽しめた。


▲大人気の「インディーズゲームコーナー」。様々なプラットフォームで熱意が感じられるインディーズ作品が出展されていた。気軽にインディーズゲームをダウンロードできるようになった現代では、このジャンルが今後も拡大していくのは間違いなさそうだ。

 未来のゲーム業界を担う専門学校生たちの作品も出展されていた。学生たちの作った作品はPlaystationmobileの環境で作成され、実際にPSstoreで販売もされているというから驚きだ。普段一般ユーザーと直接触れ合う機会が少ない学生たちは、少し緊張していた様子ながらも、来場者に自分の作品の遊びどころや魅力を語っている姿からひたむきさが感じられた。


▲ゲームキャラクターの衣装デザインコンテストを企業と共に開催している専門学校もあった。

 急速な技術の進化や情報伝達の多様化により、東京ゲームショウの様子も確実に変わってきている。これからどうなっていくのかは、まだ未知数な部分が多いが、開発環境が身近になっているモバイルゲームがさらに拡大していくことだけは確かだ。TAPPLIのメインコンテンツであるモバイルゲームの勢いが来年どこまで伸びているのか、そして『東京ゲームショウ2015』がどんな進化を遂げているのか、今から来年が楽しみだ。