スタジオ・コンテンツ事業の損失拡大で利益減。教育事業ではルネサンス高等学校グループの入学生徒数が、前期に引き続き過去最高を更新。
ブロードメディア株式会社(以下、ブロードメディア)は、2021年3月期第2四半期決算短信(連結)を10月30日(金)に発表した。当第2四半期連結累計期間における売上高は53億416万円(前年同期比3.4%減)、営業利益は1億4223万円(同18.7%減)、経常利益は1億3890万円(同48.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4324万円(同80.6%減)だった。
経営成績に関する説明
当第2四半期連結累計期間の売上高に関しては、「教育」セグメントが増収となったが、その他のセグメントが減少したことから、前年同期比で減少した。
営業利益に関しては、「教育」が増益、「放送」が同水準となったが、「技術」が前年同期比で減少したことや、「スタジオ・コンテンツ」の損失が拡大したことで、減益となった。
経常利益は、前年同期に発生した保険金の受け取りがなかったことや持分法投資損失を計上したことなどから減少した。
親会社株主に帰属する四半期純利益については、連結子会社6社を吸収合併した効果により税金費用が大きく抑制されたことに加え、非支配株主に帰属する四半期純利益が減少した。一方で、前年同期に発生した子会社における損害賠償請求訴訟の一部和解に関する解決金や、過年度法人税等の還付がなかったことなどから、前年同期比で減少という結果になった。
セグメント毎の業績は以下。
教育
ルネサンス高等学校グループの入学生徒数が、前期に引き続き過去最高となったことで、増収増益となった。
上記の結果、売上高は10億6535万円(前年同期比18.3%増)、営業利益は2億3092万円(同5.6%増)となった。
スタジオ・コンテンツ
デジタルメディアサービスは、新型コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり需要によりコンテンツ配信サービスが好調に推移したが、企業の広告費削減の影響で広告収入が減少したことから、減収減益となった。
また、コンテンツ販売事業においては、テレビ向け番組販売が大幅に減少し、制作事業は新型コロナウイルス感染症の影響により延期や中止となっていた日本語吹替制作が一部再開したものの、前年同期の水準には及ばなかったため、減収減益となった。
上記の結果、売上高は13億9298万円(前年同期比11.3%減)、営業損失は7756万円(前年同期は営業損失3592万円)だった。
放送
視聴料収入が減少傾向にあることに加え、新型コロナウイルス感染症の影響によりロケを自粛したことで、新番組の放送ができずスポンサー収入が減少したことなどから減収となった。
一方で、ロケの自粛により撮影費用などが抑制されたことや、4月にサービスを開始した「釣りビジョンVOD」のプロモーション活動を、新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に抑制したことで、営業利益は前年同期と同水準となった。
上記の結果、売上高は13億92万円(前年同期比6.3%減)、営業利益は1億3792万円(同1.1%減)となった。
技術
CDNサービスは、既存顧客向けの新ソリューションやサービスの拡大に加え、新規顧客が増加したことなどから増収となった。
クラウドゲームサービスは、アプリの販売などが好調だったが、新プラットフォームの立ち上がりの遅れにより、低調に推移した。
デジタルシネマサービスのVPFサービスは、期間限定事業であり、10年間の期限が到来したことから配給会社からの収入が上期に終了した。また、配信サービスは映画館の休業や新作映画の劇場公開の延期などもあり、低調な推移となった。
上記の結果、売上高は15億4489万円(前年同期比5.3%減)、営業利益は1億1900万円(同33.6%減)となった。
関連サイト
ブロードメディア株式会社公式サイト
2021年3月期第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
2021年3月期第2四半期決算概況資料