工事現場や農作業現場での危険予知における学習データに、シリコンスタジオが制作したCG映像を活用。
シリコンスタジオ株式会社(以下、シリコンスタジオ)は、株式会社日立ソリューションズ・テクノロジー(以下、HST)が提供する「画像認識エッジソリューション」の学習データとして、シリコンスタジオが制作したCG映像を提供することを発表した。
HSTの「画像認識エッジソリューション」とは、高速に物体検出が可能な独自のディープニューラルネットワーク(DNN)技術により、単眼カメラ画像でリアルタイムに物体の検出や識別、距離算出を実現するソリューションで、周辺環境の安全性把握から、密集密接予防と現場の省人化を実現する。
この技術では、接近監視ソリューションや安全行動監視ソリューション、交通量監視ソリューション、駐車場監視ソリューション、密集密接監視ソリューションといった5つのソリューションがラインナップされており、今回は接近監視ソリューションを活用した工事現場や農作業現場での危険予知における学習データとして、シリコンスタジオの制作によるCG映像の有効性が確認されたという。
接近監視ソリューションでは、建設機械(以下、建機)と人を検出して距離を算出するために、建機搭載カメラ画像を使用しており、認識率を向上させるためには、シーンや条件を考えると数万点の学習データの映像が必要となるが、HSTでは、実写による映像の収集が容易ではないことを想定し、実写に代わる学習データとしてCG映像の採用が検討されていたそうだ。
そこで、シリコンスタジオの3DCGが取り上げられ、建機と人物モデルが配置された工事現場の3DCGによる映像を納品したところ、HSTによって実写と比較した場合の認識率が同等であることが確認され、今後、両社の協業によって「画像認識エッジソリューション」の学習データにCG映像の活用を推進することになったとのこと。