【レビュー】悪しきクズは私が倒す! ツンツン系の主人公が魅力の正統派RPG『ヴァルキュリアソウル』

◆世界再建のため、戦いに赴く戦乙女(ヴァルキリー)の物語


 普段はそっけないが、時おり甘えた態度を見せる人……「ツンデレ」。本作『ヴァルキュリアソウル』は、その「デレ」部分がない「ツンツン」タイプのヴァルキリー
―北欧神話に登場する戦乙女が主人公のRPGだ。

 さらに本作には、スタイル抜群のお嬢様ヴァルキリーや頼れるお姉さんタイプのヴァルキリー、はては正統派のツンデレなヴァルキリーなども登場(興奮気味)!

  ……それはさておき、本作はそのヴァルキリーたちが「終末の日」という災厄によって荒廃した世界を再建するために戦いに身を投じる物語を描いた内容となっている。味方チームを充実させ、レベルを上げて強敵に挑む、という王道的な流れが楽しめる作品だ。


▲言葉遣いがこの上ないほど上から目線な(そこがまたいい!)主人公のレギンレイヴ。かつて最強を誇っていたヴァルキリーだったが、とある事情により封じられてしまう。


▲物語中には、さまざまなヴァルキリーが登場。ピンクの鎧が似合うお嬢様ヴァルキリー・エルルーンはグラマラスなボディがご自慢。そして右端の白い鎧が、真性のツンデレヴァルキリー・ヒルド。彼女がいつデレるかはお楽しみ。


◆戦闘はサクサク、移動はラクラク、ストレスフリーの軽快プレイ!

 先にも少し触れたが、本作は、いわゆるオーソドックスなスタイルのひとり用RPG。弱い敵を倒して経験値を稼ぎ、成長したところで先にいる強敵へ挑む、という流れでストーリーを進めていく。

 ただし、本作では敵と直接戦うのは主人公ではなく味方のモンスター達だ。このモンスターは、敵を倒した際にときおり入手できる「フィルギャ」と呼ばれる肉体を、「ソウル」と呼ばれる器へ定着させることで使役できる。


▲モンスターは、戦闘で経験値を得たり、ほかのモンスターのフィルギャを糧とすることでレベルを上げられる。また、最大レベルに達したモンスターは、特定の条件を満たせば進化させることも可能!


 戦闘は、フィールド上にある敵アイコンに触れると発生。これを避けて通れば不要なエンカウントがなくなるため、ストレスなくゲームを進行できる。戦闘では実時間に応じて敵味方が行動するシステムを採用。ただし忙しい操作などは不要で、味方のモンスターはあらかじめ設定した作戦に従って自動で戦ってくれる。RPG初心者でも簡単にこなすことができるようになっているのだ。


▲フィールド上に配置されている火の玉のようなものが敵アイコン。なお、このアイコンの形が大きいほど強敵が出現しやすくなっているので注意したい。



▲戦闘中にプレイヤーができることは、アイテムの使用やモンスターの入れ替え、作戦変更など。事前のチーム編成や作戦設定が的確なら、最小限の操作で楽しめる。


 本作品におけるダンジョンや各施設への移動は、マップ上にあらかじめ設定されたポイントを指定するだけ。また、戦闘中以外ならいつでもセーブやロードができるほか、ダンジョンからの脱出も任意のタイミングで可能だ。この中断のしやすさのおかげで、外出時の待ち時間や乗り物での移動中も気軽にプレイできる。


▲行きたいポイントをタップするだけでその場所へと移動できる簡単仕様。戦闘以外の状況ならセーブも可能なので、ちょっとした時間があれば楽しめる。


◆「ぼくの考えた最強チーム!」の編成で寝不足必至!?

 バトルは自動で進行してくれるため、このゲームで一番の悩みどころであり、最大の面白さでもあるのがモンスターのチーム編成となる。モンスターは、1チーム最大3体まで編入できるが、チームには「コスト」の概念があり、各モンスターに設定されているコストの合計がコスト最大値に収まる形でチームを編成しなければならない。


▲強力なモンスターほど高めのコストが設定されているため、単純に強いモンスターだけを並べられないのがチーム編成の悩みどころ。なおコストの最大値は特定の場所に用意された「試練」をクリアすることである程度、増やせる。


 また、コストだけではなく、フィルギャを定着させる器であるソウルの選び方も重要だ。ソウルには「攻撃型」や「回復型」といった個性がある。さらに、ソウルには定着させたフィルギャのスキルを修得させることも可能。強力なフィルギャのスキルをいくつも修得しておけば、同じソウルでも強さが変わってくる。こうなると、チームの組み合わせは無限大に等しくなる、というわけだ。このあたり、やり込み型のプレイヤーにとっては、危険な楽しさを秘めたゲームと言える。


▲飛び抜けた強さを持った1体のモンスターによる個の強さを選ぶか、複数のモンスターの連携によるチームの強さを選ぶか、その戦略は十人十色。試行錯誤を繰り返して、自分だけの最強チームを編成するのだ!


 なお、本作品には「決闘広場」という対人コンテンツも用意されている。この決闘広場は、各プレイヤーがあらかじめ登録しておいたチーム同士で戦う形の内容になっており、勝利すれば「RP」という専用のポイントを獲得可能。このRPが多いプレイヤーほど強いということになる。自慢の最強チームを編成したあとは、ぜひ、こちらにも参加してみてはいかがだろうか。


▲決闘広場には「ヴァルハラチケット」を1枚消費することで1回参加できる。このチケットは1日3枚だけ支給される貴重なものなので、十分に準備を済ませてから挑戦したい。

appstoregoogleplay