【TGS2015】TGSまとめ:「VR」「スマホ」「実況」「インディーズ」……東京ゲームショウ2015は各ジャンルの隆盛、勃興を感じる展示内容

TGS2015

 2015年9月17日(木)より4日間、千葉県・幕張メッセにおいて、日本最大のゲームの祭典「東京ゲームショウ2015」が開催された。今年で25回目を数え、入場者数は25万人以上を集めるゲームファンにはすっかりおなじみのイベントだ。
 今年は展示ホールを最大の11ホールまで増強。昨年までは国内、海外AAAタイトルの出展が目立ち、スマホ関連はある程度の存在感を示しつつもどこか脇役感があったが、今年からはもはや主力級に格上げ。もっとも目立っていたCygamesの『グランブルーファンタジー』ブースをはじめ、Supercellの『クラッシュ・オブ・クラン』、GREEでは『消滅都市』など、おなじみのタイトルが旧来のタイトルに負けずと強くアピール。
 キーワードでまとめるならば、「VR」「スマホ」「実況」「インディーズ」+旧来のビッグタイトル、という編成で、これからの数年間の景色が変わっていくであろうことを想起させる展示内容となっていた。

TGS看板
TGS全景
cygames
▲とてつもなく巨大な1/8スケールグランサイファーをブースに建造してしまったCygames。おそらくTGS史上最大の建造物!

◆お茶の間VRがいよいよ形になってきた2015年

 ソニー・コンピュータ・エンタテインメントでは『人喰いの大鷲トリコ』など、PS4向け展示と並び『PlayStation VR』の試遊に力を入れていた。連日開幕数十分でほぼ札止めになってしまうほどの人気で、実際に体感できた人は一握り。それでも家庭用ヘッドマウント・ディスプレイ(以下HMD)の本命を見届けようと、多くの人がキャンセル待ちに列を作っていた。
 一方、他勢力のHMDとなるGearVR、Oculus Rift、ドームに入り全天周VRが体験できる『攻殻機動隊 VR DIVER』などなど、他勢力も会場のいたるところでデモを行なっており、数年以内にはこの光景も当たり前になるのか、と予感させる光景だった。

攻殻機動隊 Virtual Reality Diver
http://orihalcon.co.jp/news/koukaku-vrd/

PlayStation VR
GearVR

◆スマホ関連はもはやレギュラー入り。展示もこなれてきた印象に

 スマートフォン関連は前出の大物タイトルを別格として、会場の中央にスマートフォンエリアを設置。それぞれのブースは小さい小間であるものの、実に70社が集まり、さながら「スマホ横丁」といった趣。
 とはいえ実際の展示は横丁などといったおとなしいものではなく、Fuji&gumi Gamesは『ファントム オブ キル』ででんぱ組.incのステージを実施したり、アソビモではマックスむらい氏ほかを迎えてのゲーム実況ステージなどなど、見所は満載だった。

速報!! 250万ダウンロード突破、大ヒットゲームアプリ『ファントム オブ キル』を手掛けるFuji&gumi Games、 大型新作2タイトル同時発表会開催 「東京ゲームショウ2015」へ出展、自社ブースにて詳細を最速発表!
http://otakuindustry.biz/archives/10694

アソビモの東京ゲームショウ2015! ステージスケジュールと試遊ノベルティ発表
http://otakuindustry.biz/archives/10672

 5年前はスマホ、タブレット全体で127しかなかったタイトル数も、今年は252に倍増(昨年からこの水準)。家庭用ソフトの出展タイトル数が292とのことなので、ほぼ肩を並べたといっていいだろう。どちらも頑張っていただきたい!

◆これからの勢力、実況ブースあれこれ

 もはや社会現象となった「ユーチューバー」「生主」も、TGSに欠かせない存在となっている。各社自社ブースに生放送設備を備えるのはもちろん、配信元となるYoutube、Twitch.tv(Amazon)、闘会議も大きくブースを確保。配信に役立つ機材の紹介から、ゲーム大会の配信、プロゲーマーによるステージなどなど、TGSに新しい風を起こしていた。
 特に実況というジャンルはユーザーが主体となって行なわれるものであるため、これまでのTGSの主流であった「ビッグタイトルにユーザーが延々3時間並んで一日に遊べたゲームは3本で終了」という感じではなく、ちょっと見ていくだけでも得るものはあるかもしれないし、実際に番組の大会に参加する、というアプローチも新しいところだった。
 このほか、プロゲーマーチームを擁するmsiやマッドキャッツなど、ゲーム周辺機器メーカーも実況ブースを特設しての参戦も見られ、ゲームの楽しみ方が変わっていくさまを実感できた。

◆インディーゲームは世界各国から結集

 隣の建物、ホール9~11に配置されていたインディーゲームコーナーでは、約90の出展社がそれぞれ斬新なアイディアを披露。なかにはスマホアプリでおなじみのトイディア、イルカアップス、家庭用ゲーム機が主戦場のインティ・クリエイツなども参戦。インディー界の大御所もいれば、海外のインディーも軒を連ね、それぞれ開発者たちが“直接”プレゼンテーションしてくれるという、ある意味もっともホットな場所となっていた。

【株式会社イルカアップス】【おしり前マン~OSIRIUS~&逆転吉田】 東京ゲームショウ 2015 出展決定! おしり前マンとあの「バカボン」とのコラボも決定!
http://otakuindustry.biz/archives/10743

インディーズコーナー

◆巨大LEDサイネージも見どころのひとつ!

 直接ゲームとは関係ないが、今回はとにかく巨大なLEDサイネージの設置が目を引いた。巨大でまばゆくも美しいLEDディスプレイも隠れた(?)見どころのひとつだった、かも。

スターウォーズ バトルフロント
▲今回の一番人気ソフト、『スターウォーズ バトルフロント』では巨大なモニタを比較的通常の運用で使っていたが……。

バンダイナムコエンターテインメント
▲バンダイナムコエンタテインメントは会場全体を覆うLEDサイネージを採用。

クラッシュオブクラン
▲Supercellは数十メートルにわたる『クラッシュ・オブ・クラン』の巨大サイネージ。ファンならこの前に立っているだけで幸せになれるかも。