コミックス『ドラゴン、家を買う。』の売上が好調。アニメ制作におけるクリエイターの確保と品質保持を重視したことによりコストが増加。
株式会社IGポート（以下、IGポート）は、平成30年5月期第1四半期決算を10月13日（金）に発表した。当期売上高は21億円（前年同期比67.4％増)、営業損益は2億2600万円、経常損益は1億9800万円、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億7800万円となった。
経営成績に関する説明
IGポートグループは、アニメーション作品の企画・制作を行う映像制作事業をはじめ、コミック雑誌などの企画、製造、販売を行なう出版事業、作品の二次利用による印税・収益分配金などを得る版権事業に取り組んできた。
これらの取り組みの結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は21億40万円（前年同期比67.4％増)、経常損失は1億9809万円（前年同期は8369万円の経常利益）、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億7837万円（前年同期は1623万円の親会社株主に帰属する四半期純利益）となった。
セグメント毎の業績は、以下。
映像制作事業
劇場実写映画『亜人』、テレビ用アニメーション『魔法陣グルグル』『ボールルームへようこそ』『フューチャーカード バディファイト X』などをはじめ、ゲーム用、CM用のアニメーションを制作。
重厚なストーリー、アクションシーン、3DCG合成などといったハイクオリティな映像が要求される中、クリエイターの確保と品質保持を重視したことで制作コストが増加しており、一部の作品においては、将来発生が見込まれる損失を受注損失引当金として計上した。
以上により、映像制作事業の売上高は15億3999万円（前年同期比233.5％増)、セグメント損失は2億4076万円（前年同期は8553万円のセグメント損失)となった。
出版事業
月刊誌「コミックガーデン」、コミックス『煉獄に笑う 7巻』『リィンカーネーションの花弁 6巻』『魔法使いの嫁 公式原作ガイドブック Merkmal』など、定期月刊誌3点、新刊コミックス・書籍21点を刊行。特に既刊コミックス『ドラゴン、家を買う。』に関しては、販売が好調であった。
以上により、出版事業の売上高は2億8045万円（前年同期比37.6％減)、セグメント利益は1144万円（前年同期比90.5％減)となった。
版権事業
「黒子のバスケ」「進撃の巨人」「甲鉄城のカバネリ」「攻殻機動隊」などのシリーズによる、二次利用収益分配を計上。
以上により、版権事業の売上高は2億2635万円（前年同期比17.4％減)、セグメント利益は4754万円（前年同期比54.1％減)となった。
その他
その他の事業に関しては、雑誌のイラストやキャラクターの商品化、スマートフォン向けアプリなどにより、売上高は5359万円（前年同期比22.1％減）、セグメント損失は2731万円（前年同期は938万円のセグメント損失）となった。
平成30年5月期の業績予想に関しては、2017年7月14日（金）に発表した連結業績予想から変更はないとしている。
