主力コンテンツの「うたプリ」は積極的にイベントを出展。TCG『Z/X』は販売数が上向きなものの、原価率に課題。
株式会社ブロッコリー(以下、ブロッコリー)は、平成30年2月期第2四半期決算を10月13日(金)に発表。当期売上高は22億5200万円(前年同期比19.1%減)、営業利益は8500万円(同76.7%減)、経常利益は9900万円(同73.4%減)、四半期純利益は6400万円(同73%減)となった。
経営成績に関する説明
ブロッコリーは、さらなる事業と収益の拡大をはかるため、1.主力コンテンツ「うたの☆プリンスさまっ♪」ワールドの疾走&拡大、2.トレーディングカードゲーム『Z/X』を日本を代表するカードゲームに育成する、3.ゲーム、トレーディングカードゲーム(以下、TCG)の未来を担う真主力コンテンツの創出、4.リアルグッズのライセンスパワーの強化とさらなるハイクオリティ化&新アイテム開発力のアップ、5.最強セールスプロモーション部隊の育成、6.労働投入型運営から生産性重視型運営への転換、以上6点を当期の課題として推進した。
主力コンテンツである「うたの☆プリンスさまっ♪」関連では「AnimeJapan2017」への出展や、渋谷マルイにて「ブロッコリーガールズショップ」を出店。6月には劇団シャイニングにて、シリーズ3演目中1演目の舞台「天下無敵の忍び道」の公演をスタートを果たし、7月から10月にかけては原宿と名古屋、大阪にてコンセプトショップ「SHINING STORE」を期間限定でオープンするなど、積極的なイベント出展をおこなった。
また、同作品は6月24日に7周年を迎え、特別記念サイトにて「7th Special Anniversaryイベント」などのニュースを発表すると大きな反響があり、5月に発売したアイドルソング2作品が、オリコン週間CDシングルランキング4位にランクイン。しかし、PlayStationVita専用ソフト『うたの☆プリンスさまっ♪Amazing Aria & Sweet Serenade LOVE』の発売時期が10月に控えていることもあるのか、関連CDと共に営業利益面ではマイナスの上半期となった。
カードゲーム部門のTCG『Z/X -Zillions of enemy X-』に関しては売上・利益回復まで至らなかった。当期に6周年目を迎えた『Z/X』は「大学生・専門学校生を中心とした、新規ユーザーの獲得」を重要テーマとし、3月にユーザー参加型の大型イベント『ゼクストリーム 2017.SPRING in 池袋』を開催。加えて、大学や専門学校のサークルを対象にした「ゼクス学生応援キャンペーン」や、26の大学サークル向けにスターターデッキの無料配布や体験会も実施。
全国カードショップで対戦イベント『ゼクスタ』を開催し、月間の店舗イベントにおける集客数も上昇傾向をみせ、4月に発売したブースターパック『祝福の蒼空』の販売数も上向きに転じはじめ、7月発売の『叛逆の狼煙』でも販売数は上昇傾向にあるが、原価率の改善に課題を残した。
7月には、スマートフォンアプリゲームのガチャをイメージしたネット通販『Z/Xカードガチャ』をスタートし、9月には集英社刊「Vジャンプ」で人気キャラクターを担当するイラストレーター 藤真拓哉氏執筆によるマンガ連載を開始。そのほか新規アニメ化決定の発表も行なうなど、引き続き新施策の展開を進めている。
カードゲーム関連のサプライ製品に関しては、他社ヒットライセンスの獲得継続により、前年同期水準の売上高を確保し、営業利益面も黒字となった。
他社ライセンスグッズ部門に関しては、ブロッコリー発のヒットアイテム『ちゅんコレ』や、新規アイテム『にゃーコレ』の開発注力にシフトした結果、上半期では前年同期を上回る売上高を確保し、全体営業利益の黒字化に貢献した。
フィギュア部門は、他社ライセンス獲得と品質向上に注力したことで計画並みに推移。
以上の結果、売上高は22億5200万円(前年同期比19.1%減)、営業利益は8500万円(同76.7%減)、経常利益は9900万円(同73.4%減)、四半期純利益は6400万円(同73%減)となった。
業績予想に関しては、期初から第2四半期終了時までは売上・利益・配当ともにレンジ形式での予想数字。期末に近づき数字の確実性が増す第3四半期終了時に、単独数字での発表を予定している。